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#鬼ごっこ
ゆりは
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# 第25話
✨「もう一人の想い」✨
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屋上。
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夜風が吹く。
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潔は手の中のキーホルダーを見つめていた。
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雪宮も。
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同じキーホルダーを握っている。
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潔「懐かしいな。」
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雪宮が小さく笑う。
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「四人で買ったもんな。」
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潔「……。」
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その言葉で。
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また記憶が揺れる。
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四人。
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そうだ。
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士道だけじゃない。
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雪宮だけじゃない。
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もう一人いた。
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いつも四人でサッカーしていた。
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潔「……。」
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頭が少し痛む。
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士道「無理すんな。」
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いつの間にか士道も屋上へ来ていた。
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雪宮は静かに頷く。
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「思い出せなくても仕方ない。」
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「でも。」
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そこで言葉が止まる。
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潔「でも?」
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雪宮は屋上の入口を見る。
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その瞬間。
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全員が気づく。
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誰かいる。
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月明かりの中。
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一人の影。
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その人物は。
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ゆっくり前へ出てきた。
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潔の心臓が大きく鳴る。
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見覚えがある。
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いや。
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毎日見ている顔だ。
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そこにいたのは。
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乙夜影汰
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蜂楽「え……?」
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玲王「乙夜?」
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千切も驚く。
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凛は目を細めた。
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乙夜は少し困ったように笑う。
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「バレちゃったか。」
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潔「お前……?」
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頭の中で。
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記憶が繋がる。
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夕焼けの公園。
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四人でボールを追いかける。
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雪宮。
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士道。
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そして。
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乙夜。
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『四人で日本一のストライカーになる!』
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幼い日の約束。
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潔「乙夜……。」
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乙夜の瞳が揺れる。
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「やっと思い出してくれた。」
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その声は。
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どこか泣きそうだった。
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潔は何も言えない。
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乙夜が犯人だった。
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写真。
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メッセージ。
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キーホルダー。
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全部。
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乙夜だった。
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でも。
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乙夜は潔を見つめながら言う。
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「ごめん。」
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「怖がらせるつもりはなかった。」
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「ただ。」
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少し笑う。
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寂しそうに。
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「忘れられてるのが辛かった。」
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屋上が静まり返る。
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乙夜「雪宮も士道も覚えてるのに。」
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「俺だけ思い出してもらえなくてさ。」
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潔の胸が痛む。
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確かに。
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思い出せなかった。
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でも。
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忘れたかったわけじゃない。
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潔はゆっくり近づく。
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乙夜は動かない。
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そして。
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潔は言った。
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「ごめん。」
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乙夜が目を見開く。
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潔「でも。」
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少し笑う。
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「今は思い出した。」
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乙夜の瞳が揺れる。
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「だから。」
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潔はポケットからキーホルダーを取り出した。
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「また四人で話そう。」
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雪宮が笑う。
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士道も笑う。
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乙夜はしばらく黙っていた。
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そして。
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小さく笑った。
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昔みたいに。
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過去の約束と、これからの約束___
どもどもー
主です
ちょっと主でもよく分からない組み合わせなので許して
コメント
1件
あー、もうこれ…!!😭 まさか乙夜が"もう一人"だったとは。ずっと近くにいたのに思い出せないもどかしさと、乙夜の「忘れられてるのが辛かった」って言葉にグッときた…。 潔がキーホルダー出して「また四人で話そう」って言ったシーン、泣けるわ。過去の約束がやっと今に繋がった感じがして最高だった🔥 白米さん、良い構成すぎるっす!次話も楽しみにしてます!