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赤side
入学してばかり。
慣れない環境に、パニック発作が頻繁に起こるようになった。
教室にいるのが苦しくて、なんとなく教室を出て、来たところがトイレ。
でも多目的トイレが近くになくて、 仕方なく女子トイレに入った。
すると時差があったのか、だんだん苦しくなって、息ができなくなる。
数分間、呼吸を整えようとするが、周りがよく見えなくなっていく。
そんなとき、小さめな声で失礼しますと言いながら誰かが入ってきた。
その声は低く、かっこよくて綺麗な声だった。
その声で落ち着かせてくれた。自然と落ち着けた。
そして今。
赤『あのっ、早く出ませんか…?』
桃『あ!?ここ女子トイレか!?やべっ…笑』
少し悪そうな顔をしながら笑う先輩。
名前は…また聞こう。
赤『でも俺のこと助けてくれましたし…』
『本当にありがとうございます…っ 』
桃『いーのいーの!』
先『あ!桃!?なんで女子トイレから…!?』
桃『おわっ先生!?いやっこれにはわけがっ…!』
赤『ぁ…あぁっ…ぇ…っ』
まさか先生に会うなんて思ってもなかった。
が、よく考えれば授業中じゃない先生もいるわけだ。
考えが甘かった。
赤『俺、ちょっと発作がっ…!』
『それでっ、気が付いてくれてっ…』
『なので、助けてくれたんですっ…』
先『あ、そうだったのか…すまない…』
『桃が人助けなんて…』
桃『うるさいっす先生。』
先『だっていつもあんな態度じゃ〜』
桃『まじうるさいっす』
赤『…?』
絶対優等生でモテまくる青春を送ってそうなのに。
なーんて偏見はひどいか。