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きっと、この景色は今日しか見れないんだろうな。明日には、風も、雲も、太陽も、全て変わっている。

毎日、同じ日はないんだ。


────そう願いながら眠りについた。


目を覚ます。目に飛び込んで来たのは、光り輝く太陽だった。

「んっ、眩し…、」

目の前の光景が眩しくて、すぐに横に置いてある仮面をつけた。

すぐに太陽の輝きは薄まり、しっかり目を開けるようになった。

今日は何をしようか。何をすればいいのか。

いつ昨日と違う日が来るのだろうか…。

そう考えながら着替えをする。

着る服は1着しかなくて、昨日と同じ服。

いつ太陽は昨日と違う輝き方になるのだろうか。

そう考えながら歯磨きをする。

昨日もその前も、もっと前も毎日歯磨きをしているはず。なのに、いつまで経っても歯磨き粉は減らず、歯ブラシは新品なまま。

いつから毎日が同じ日になったのだろうか。

そう考えながら朝ごはんの食パンにかぶりつく。

この感触も何度目だろうか。いい加減に焼けたトーストの食感が痛く感じてくる。

初めは何も違和感を感じなかったこの日々。

だけど、日が経つにつれ違和感を抱き始めた。その違和感はだんだんと確信に変わる。

朝、目を覚ますと1番に太陽が挨拶してくれる。その挨拶を、仮面をつけて避ける。仮面をつけた後は、決まってクローゼットを開ける。いつも同じ服だけが、真ん中にポツンとハンガーにかかっている。服を着替えたら、次は洗面所。顔は洗わず、歯ブラシを手に取る。歯ブラシの横にある歯磨き粉で、歯を磨く。その後に食パンをトースターに入れる。そして焼けた食パンを頬張る。食パン以外はない。食パンだけ。

その次は…いつも、

寂しさが心を占(締)める。

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