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この作品はnmmn二大禁です。全てがフィクションであり、実際に存在する方々や団体などとは一切関係ありません。ありがたいことにコメントを頂ける際は、伏字など対策をお願いします。ルールを守って楽しみましょう。



cp: 💚🩷






ケーキバース設定です。作中での説明はありませんので、お手数ですがケーキバースの設定を調べてから本作品を読むことをお勧めします。


また、ケーキバースにわかが執筆した為、本来の設定と異なっていることがあるかもしれません。なあなあでお読みいただければと思います。











side 💚



数年前、大学受験による休止についての周りの反響やら何やらで、重度のストレスがかかって俺の味覚が消えてから、人生がおかしくなった。


外に出ればすぐ甘くて心地よい香り。

メンバーといても、甘くてとろけそうな匂いがそこに充満している。


特に……佐久間の近くにいると、すっごく甘い香りがする。

佐久間の全てが美味しそうで、食べたくてたまらない。


……ぐう、とお腹が鳴る。




食事はとる気力がなかった。だって味がしないから。だからいつもお腹が鳴る。


……ああ、お腹が空いた。













side 🩷



最近になって気付いたことがある。

メンバーである阿部ちゃんが、異様に俺のそばにいる事。

表ではそんなことないかもしれないが、楽屋などの裏ではまあ酷いこと。それに表でもたまに距離感バグってる時がある。

思い返してみれば、阿部ちゃんが上智大学に入ろうと頑張っていた時から距離は縮まっていたかもしれない。



一体なぜなのか。俺には開幕見当がつかない。

俺に理由があるのか、阿部ちゃんの気まぐれか。


気まぐれという予想があがるぐらいに、阿部ちゃんは存外猫っぽいのだ。……もちろん、本気で言ってるわけじゃないけど。















……1度気が付いてしまえばもう目を逸らすことはできない。

明らかに、阿部ちゃんの距離感がおかしい。

他のメンバーにはそんな事ないのに、俺に対してだけものすごく近いのだ。特に、顔が。


音楽番組に出させてもらった時なんかは、いつも康二が写真を撮ってくれるのだが、そう言ったタイミングで阿部ちゃんは必ずと言っていいほど俺の隣にくるし、顔を近付けてくる。


嫌ではない。決して嫌ではないのだが、その近さが俺に対してだけならば、少しは違和感や疑問を抱いてもおかしくはない。そうだろう?




なので、直接本人に聞くことにした。

もちろんド直球にすぐさま問い質すことはしない。まずは俺の家にでも飲みに誘い、何となく世間話をし、お互いいい感じに酔ってきたその時。



🩷ね、阿部ちゃん聞きたいことあんだけど

💚なぁに佐久間

🩷……最近というかさ、ずっと前から俺に対してだけ、阿部ちゃん距離めっちゃ近くね?

💚…………



さっきまでニコニコしながらグラスを煽っていた阿部ちゃんの手が、止まった。

……息、してる?



🩷、阿部ちゃん?大丈夫?

💚……あー…………



💚佐久間には、いや、誰にも、言ってなかったんだけどさ

🩷え?何よ……うん




グラスを手にしたまま、阿部ちゃんはぽつほつと喋る。

そして信じられないことを言い放った。




💚俺、味覚ないんだよね。

🩷………………は?

💚上智大学の受験勉強してる時、活動休止した時とか、ストレス?みたいなのすごかったらしくてさ

🩷……

💚その時に味覚、消えちゃって

🩷……それ、って……




あ、待って、俺、聞いたことある。

学校で、習ったこと、ある。


後天的に味覚がなくなった人って、確か、




💚だから、俺はもうフォークなの

🩷…………ぁ……

💚……佐久間の傍にいると、甘い香りがして……自然に、近くにいたくて……



言葉が出ない。

だってそれってつまり俺はケーキってこと。

そして阿部ちゃんは、フォーク……?


っじゃあ俺、阿部ちゃんにいつ襲われても、喰われても、おかしくなかったの??

それでも阿部ちゃんは近くにいるだけで手は出してこなかったんだ。



🩷……阿部、ちゃん

💚ごめん気持ち悪いよね、ごめん、今まで隠しててごめん、もう帰るから、ごめッ

🩷阿部ちゃん!!



汗をじわりと滲ませながら帰ろうとする阿部ちゃんの手を掴む。

このまま帰らせてたまるものか。



💚……やだ、離して佐久間

🩷絶対無理

💚さくま、ねえ、っやだ、離して

🩷無理。絶対離さない。

💚なんで、俺フォークだよ?



意味が分からないと言いたげな声音でフォークという言葉を繰り返す阿部ちゃん。

阿部ちゃんの手を掴んでいる手に力を込める。



💚ぃ……っ

🩷阿部ちゃんがフォークなら、今まで俺の事喰えるタイミング沢山あった訳じゃん

🩷でもずっと我慢してたんだろ、ずっと近くにいるだけで抑えてくれてたんだろ



それってさ、



🩷それってさ、とんでもねえ愛じゃないの?



俺がそう言うと、阿部ちゃんは涙で歪んだ輪郭をそのままに弱々しく反論した。



💚……ちがう…………嫌われたく、なくて、佐久間の為にって、考える余裕、ずっとなくて……

💚嫌われたくないって、自分の為だった……っ


🩷……でも我慢させてたのは結局俺だしさ

💚ッぅわっ?!



グイッと引っ張って阿部ちゃんを引き寄せる。

引き寄せて、戸惑っている阿部ちゃんにキスをした。



💚……??!っさ、ぇ、ッ



フォークである阿部ちゃんなら、ケーキである俺の唾液なんかも美味しく感じる……はずだよな


うわ、これで違ったらどうしよ。だってフォークと出会ったことなんてこれまでなかったし……


自分からした癖に不安になって唇を離してみると、阿部ちゃんは目を見開いてぱくばくと口を動かした。



💚……おい、しい…………

🩷!……よかったぁ



少しでも阿部ちゃんが「美味」を感じることが出来たなら良かったと、安堵していた。




ドサッ。




🩷……へ?

💚ごめん、佐久間……もう一回だけ、たべさせて……



阿部ちゃんはいきなり俺を押し倒してそう言うや否や、俺の返答を聞かずそのまま貪るように、コツンと音を立て俺の半開きのままな口に唇を当てた。



🩷ん、ぅ”っ!?



そのまま口内に生暖かくて柔らかい舌が入ってくれば、あっという間に俺の舌も絡め取られて阿部ちゃんに喰われる。


鼻で呼吸をしてみれば、捕食(に入るのかどうかは知らないが)に夢中な阿部ちゃんの荒々しい鼻息が感じられた。


それが擽ったくて反射的に離れようとするも、今度は俺の手が阿部ちゃんに掴まれて離れられなかった。



🩷っふ、ん”うっ……!

💚はあっ、はあ、ッん……っ



まるで理性の欠片もないキスに耐えていると、やっと阿部ちゃんの舌が口内から出ていった。



🩷っはあっ、はあーっ……!



ぜえはあと息を取り戻しながら阿部ちゃんを見やると、阿部ちゃんは申し訳なさそうに眉を下げながら拳で口元を荒く拭った。



💚……ごめん、ほんとに

🩷い、ぃや……いい、よ別に



阿部ちゃんがこうなってしまうぐらいには、きっとケーキという存在はフォークにとって美味しいのだろう。

だってそれは仕方ない……俺はケーキで、阿部ちゃんはフォークなんだから。


そう考えて混乱を無くそうとするも、やっぱり親友にいきなり深いキスをされるのは衝撃的なものがある。いや先にキスしたのは俺だけど。


……それでも、嫌ではなかった。

ケーキの本能にそういうのがあるのかな、なんか、喰われても嫌悪感ない〜みたいな。いや聞いたことない、な……。




どことなく気まずい空気感にいたたまれなくなった俺は、阿部ちゃんに何気なく思いついた質問を投げかけた。



🩷……ね、阿部ちゃん

💚……何?

🩷捕食ってさ、他にどんなのがあんの?



突然の踏み込んでいるであろう質問にきょとんとしている阿部ちゃんを見て、かわいいと思う。さっきまで俺の口を貪ってた奴とは思えない。



💚……体噛むとか、血とか、汗とか涙を舐める……とか、あと

🩷待ってそんなにあんの?!

💚うん、感覚だけでも結構思いつくのある

🩷まじかまじか。え、阿部ちゃんからしてさ、ケーキって俺以外に身近にいるの?

💚いや、居ない。佐久間だけだよ



……そうか、そうなのか。

俺以外、阿部ちゃんに味を提供することはできないんだ。それってなんか、トクベツ?



🩷俺、これから阿部ちゃんに定期的に味提供しよっか

💚………………はあ??



我ながらおかしい提案をしていると思いながらも、ごくりと唾を飲み込む阿部ちゃんを見て、結局俺ら2人ともおかしいなと思う俺だった。










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