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ただ、知りたかったの。この感情は一体どんな名前なのか。
物心ついた時から僕は1人だった。厳しいおばあちゃんと無口なおじいちゃん。
正直どうでもいい事だった。周りから言われるまでは、
「由来くんってお父さんとお母さん居ないのー?」
悪気もなく聞いてくる奴ら。
でも、心のかどっこで「僕も知りたいよ」と思った。
おばあちゃんに聞いたの「おばあちゃん、僕のお母さんとお父さんって、」って聞こうとした。
でも、おばあちゃんは答えてくれなかった「そんな事より手洗いうがいでしょ」この事を聞こうとするといつも素っ気ない声で言ってくる。おじいちゃんにも聞こうとした。
でも、答えてはくれなかった。
高校一年生になった頃におばあちゃんはキラキラのお星様となったらしい、おじいちゃんは中学2年の頃にお星様となった。
これからは本当に1人だった。
そう思っていたら俺の親戚らしき人が私を引き取ると申し出たらしい。
名前は古都 恵美と言うらしい
初めて人の家に上がるので不安と恐怖で溺れそうになった。
家の中を案内してもらうと、どこかで見た事がありそうな顔を飾ってる仏壇があった。
でも、詳しくは聞かない方がいいと感じ取り聞かなかった。
ざっくり案内してもらった後、後ろから青年の声がした「かーちゃん、夕飯まだ?」
俺は反射的に振り向いてしまった。
俺たちは目があい青年が「お前、誰」と聞いてきた。
俺が名乗ろうとしようとすると恵美さんが
「ぁ、ごめんね〜春夏あ!この子はね!引き取った子なの!」
と笑顔を振りまいて必死に言っていた。
「由来です、」目を合わすと喋れなくなってしまうので下を向いて言った。
春夏は興味を持たないような声で「へー」と返してくれた。
その日は何事もなく一日が終わった。
平然を装った顔で俺は学校へ向かった。
本当はおばあちゃんが亡くなった時私は寂しさと罪悪感でいっぱいになった。
でもそんな気持ちを持ってる事を表に出すのは悪い子だけ。
「心配して欲しい、」「可哀想な私」「悲劇のヒロイン」最低な言葉が次々と頭に浮かんでくる。
そんな俺はズボンをギュッと掴んだ。
場所:学校
耳に響き渡る雑音で周りの音が上手く聞き取れなかった。
「由来くーん!おはよ〜!」明るい声で言われたが俺は気づけなかった。
「由来くん、?」女子は戸惑ったような声で俺を止めようとした。
でも無駄だ、今の俺には何も聞こえていなかったから。
「ごめん、あいつ今ダメなんだ」春夏が後から学校に来て誤解を解く
女子は「そーなんだ?」と言い納得してしまった。