十数年ぶりに帰ってきた故郷。
周りは木々に囲まれており、冷たい風が私の頬を撫でる。
目の前には川が流れていて、耳を澄ませば心地の良い流水音が聴こえてくる。
上を見上げれば、俺を見ろと言うばかりに主張の激しい満月に懐かしい顔が思い浮かぶ。
そう、そいつに会うことが今回私がココに戻ってきた目的。
kyng「お前、こんな真っ暗の中なにしてんの?」
首には剣が突きつけられ、おそらくその距離約0.数mmだろう。
耳元近くで囁かれた声は、以前と比べて低くなっていて、少し寂しさを感じた。
kyng「え?ちょ、なに、無視?」
戦闘服だから目元はこちらから一切見えていないが、
笑ってるんだろうなと容易く想像できた。
昔からそんな奴だった。
そんな貴方だから頼めることなの。
「お願い。私を殺してよ、゛ヒーロー ゛」
これは私からの最後のお願いだ。
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