テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

光

一覧ページ

「光」のメインビジュアル

34 - 第三十四話「戻った声、響く部屋で 」

♥

29

2025年07月25日

シェアするシェアする
報告する

ないこがかすかな声を取り戻したその部屋。

静かな安堵の中で、鏡の奥底がゆっくりと揺れ動いた。


ないこ(心の声):(声が戻った……でも、何かがまだ、俺の中にいる)


視線を鏡に向けると、そこに映る自分の姿がわずかに歪んだ。


鏡の奥から、冷たくも悲しい声が響く。


聲哭:「また、歌ってるな……俺を忘れて」


ないこ:「誰だ?」


鏡の中から現れたのは、ないこの影に潜む新たな闇の人格――聲哭(せいこ)だった。


聲哭は静かに言う。


聲哭:「俺はお前の声になれなかった叫び。

   諦めた怒りと悲しみ、声にならなかった感情の化身だ」


ないこはギターを握り締めて応える。


ないこ:「お前も、俺なんだな。全部俺の一部だ」


聲哭はゆっくりと頷き、優しく微笑む。


聲哭:「そうだ。俺たちは分かちがたく、時にぶつかりながらも共にある。

   これからは、逃げずに抱えてやれ」


鏡のヒビが光を帯び、部屋に柔らかな輝きが満ちた。


聲哭:「さあ、共に歌おう。俺たちの声で、世界を揺らすために」




次回:「第三十五話:声の共鳴、影の旋律」




この作品はいかがでしたか?

29

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚