テラーノベル
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※シーズン1エピソード19 後あたり
※シーズン2エピソード8 まで読了済み
ネタバレが含まれるかもしれません
※自己満小説なので、ところどころ曖昧
以上承知の上よろしくお願いします!
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「〜ーねぇ、特待生サマ?」
不意に声をかけられ、ビクッと肩を震わす。いつからか、玲音くんからDチャで呼び出される度ヴァガストロムの寮舎に来るようになった。どうやら、私のスティグマの強化能力を使って何かを聞いているらしい。玲音くんが聞いている内容は私には分からないが、ニヤニヤと薄ら寒い笑みを浮かべている様子から、何やら悪いことを考えていることが見て取れる 。
私は今日も、玲音くんに呼ばれヴァガストロムの寮舎に訪れていた。
「ねぇ、聞いてる?キミに言ってんだけど」
「すみません,,,もう一度言って貰えますか,,,?」
「はぁ」
玲音くんは私の返答に呆れたように返事をしながらも、もう一度言ってくれた。
「翔ちゃんが最近、ハイドせんせとよく会ってるっぽいんよね。キミなら何か知ってんじゃないかって。」
「ハイド先生と,,,?すみません、私にはわからないです。と、言うより玲音くんの方が翔くんのことはわかるのでは?」
「はぁ、これだから,,,。俺がせっかく話題のネタ提供してんだから、もっと盛り上がってよね?」
「す、すみません,,,」
あまりにも理不尽な怒りに疑問を抱きながら、さっきから謝ってばかりだなと思いつつ謝罪の意を伝える。玲音くんはこちらの顔をチラリと見た後、これ見よがしな大きなため息を着いて静かになった。
今までも呼び出されることはあったけど、ナゲ高の任務が終わったあたりから1段と増えた気がする。もしかして、あの時こぼしちゃった本音を覚えててくれてるのかな。
ナゲ高での任務が終わり、事の顛末についての調査書を仕上げている途中のこと。呪いの期限まであと1ヶ月を切っていて、私は内心焦り、恐怖し、諦めの念を持っていた。 呪いは解けないでしょうし,,,と言ってしまった私に、玲音くんは彼なりの気ずかいで発破をかけてくれた。
あの時は嬉しかったなあ,,,。他のグールの皆さんは、私の呪いについては二の次だったけど、真っ向から向き合って励ましてくれた玲音くんのこと、すごい眩しいと思った。
不意に玲音くんの方をむくと、バチッと目線がぶつかった。
「ど、どうしましたか?」
「,,,別に普通に見てるだけだけど」
「そんなに見つめなくても,,,」
玲音くんは人気インフルエンサーで、容姿端麗だ。彼の顔面は私が間近で見るには眩しすぎる。
「恥ずかしいのでやめてください,,,!」
「ふーん、特待生サマは俺に見つめられると恥ずかしくなっちゃうの?」
玲音くんが絡めた手に力を込める。ぎゅっと握られた手に意識が集まり、顔が熱くなる。すると、玲音くんがニヤニヤと笑いながら近ずく。
「キミってほんと無防備だよね。他の男ともこんなことしてるの?例えばー、ホタルビのあのなまくら神主とか」
「なまくら神主って、伯玖さんはそんな人じゃないですよ!」
「ふーん、ムキになっちゃって。キミはそうでも向こうはその気かもよ?」
「そ、そんなこと,,,」
ふと伯玖さんの優しい顔や行動が脳裏をよぎり、顔を赤く染めた。
「何その顔。特待生サマあいつのこと好きなの?」
玲音くんは不機嫌をあらわにしながら問う。
「そんなことないです! ,,,,,,私、好きな人がいるので。」
「は?」
私の言葉に玲音くんが驚き動揺を見せる。
実は、私は玲音くんのことが好きだ。なぜ好きなのかは分からない。初対面の時だって冷たい態度を取られたし、友達のルカくんと魁斗くんのことを馬鹿にされたこともある。その時は嫌な気持ちになったし、性格が悪い人だなと思っていたけど、玲音くんとの任務を経て、不器用で素直じゃないだけで優しいところに気づいた。
前髪を少し切ったことに気づいてくれたり、気分が沈んでる時に声をかけてくれたりもする。文句を言われたり、からかわれる事も多いが私は玲音くんと喋れるだけで幸せだった。多分玲音くんは無意識でやっていることで、私のことなんてなんとも思ってないのだろう。
以前ヴァガストロムの寮に来た時、翔くんとの会話で私のことをモブ女と言っていたのを思い出す。あの時は隠れてしまったけど、憎からず思っている人のことをモブ女とは言わないだろうから、私は玲音くんにとって、どこにでもいる有象無象でしかないのだ。そう知ってから私は玲音くんへの気持ちは隠すことにした。どうせあと1ヶ月しかないのだ。今気持ちを伝えたのところで、できることは限られている。そう 暗示をし、今日まで過ごしてきた。
でも、ヴァガストロムの寮に呼び出される度、玲音くんに必要とされていることに喜び、好きな気持ちが高まっていった。告白するつもりはない。でも、少しくらい意地張ってもいいよね?
「キミ、今なんて言った?」
「好きな人がいるって言いました,,,」
「,,,つまんな。ねぇ誰なの?キミみたいな女のコが好きになる人って。特待生サマって色んなグールに色目使われてんじゃん」
「い、色目!?使われてませんよ!」
「いや、キミ色んなグールの視線受けてんじゃん」
「そうなんですか,,,」
「で?誰なの?まさかほんとにあのなまくら神主?フロストハイムの騒音コンビのどっちかとか?氷の王様かも、いや1年の陰キャくんかな?」
「,,,」
「何黙ってんの?そんな意外なやつなの?狼男くんとか、国宝気取りとか?」
「,,,いいえ」
「もしかして一般寮生の誰かだったりする?まあ、キミみたいなパンピーにはお似合ーー」
「違います!」
的はずれなことを言う玲音くんに痺れを切らし、つい声を上げてしまった。
「,,,,,,私が好きなのは、玲音くんです,,,」
「は、」
「玲音くんの気ずかいや行動を見る度どんどん好きになっていきました,,,。でも、私は呪われている身なので,,,」
しばし私たちの間に沈黙が流れた。この空気に気まずくなって、私が話を切り上げようとした時玲音くんがずいっと顔を寄せてきた。
「ほんと?」
突然近ずいた端正な顔に動揺し顔を赤く染めながら、静かにうなづいた。
「,,,ふーん、そうだったんだ。」
「で、でも、付き合って欲しいとかではなくてですね、本当は玲音くんには伝えないはずだったーー」
「俺たち付き合おっか」
「へ?」
玲音くんの唐突な言葉に私は、つい素っ頓狂な声を出してしまった。
「何今の声、色気無さすぎ。」
「玲音くん今なんて??」
「だから、付き合おって。何回も言わせないでよ」
私はどうしたものかと狼狽する。
「嬉しいんですけど、私には呪いが,,,。」
「呪い?そんなの俺が解いてあげる」
「え?」
「だから、俺が絶対解いてあげる。せっかく特待生サマ捕まえたって言うのに、今更呪いなんかに奪われたらたまったもんじゃないよ」
「玲音くん、それって,,,」
玲音くんが放った言葉に私は当惑を隠せない。
「その言い方だと、すごく前から私のこと思ってくれてたみたいなんですけど,,,?」
「,,,そうだよ。俺は君のこと」
「へ?」
「まさか、気づいてなかったの? 」
「ええと、私のことはモブ女だと言っていたので,,,」
「特待生サマって変なとこで鈍感だよねー」
「面目ないです,,,」
「まっ、それもかわいーけど」
「!玲音くん今、私のこと可愛いって言いました?」
「そーだよ?俺のカノジョなんだから可愛くて当然でしょ?」
「その、私には荷が重いというか,,,」
「そんなことないよ?特待生サマかわいいよ」
「玲音くんずるいです,,,」
「俺カノジョ思いの良ーいカレシだからね♡特待生サマ、これからよろしくね〜♡ 」
これから私は玲音くんにどれほど振り回されることになるのだろう。玲音くんとの日常を思い描いて、私は一時でも呪いの恐怖を忘れることができた。
コメント
1件
玲音くんの不器用な優しさと、それに気づいていく主人公の心情がすごく丁寧に描かれていて、読んでいて胸がぎゅっとなりました。特に「モブ女」と言われた過去を抱えながらも、呼ばれるたびに気持ちが高まっていく複雑さがリアルで……。最後の「俺が絶対解いてあげる」の一言、彼の本気と覚悟が伝わってきて、思わず声が出ました!呪いの期限が迫る中での両思い、今後の展開が気になります。
みつはにー
17
𝓛𝓲𝓵𝔂
21
らっこっちゃ🦦
50
#ヘタリア