テラーノベル
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〜渡辺side〜
SnowMan(8人)「………………!」
向井「…なんやここ…?」
辺りが真っ暗になったと思ったら急に明るくなって眩しくて目を閉じる。
そして慣れてきて目を開けてみると景色が変わっていた。
岩本「…大丈夫…か?」
ラウール「…うん…」
向井「…ありがとうな…照兄…」
目黒「…岩本くんも…ボロボロ…だから…」
岩本「…俺は…大丈夫…だ…」
照が近くで倒れていた康二とめめとラウールを起こしてくれてる。
…流石リーダーだ…。
…自分もボロボロなのに真っ先に起き上がってくれた。
宮舘「…ふっか…」
阿部「…あんまり…動かない…で…」
深澤「…分かった…けど俺は…平気…だから…」
渡辺「…全然…平気そうに…見えねぇ…よ…」
アイツの電撃を食らってさらに蹴飛ばされて…ふっかのダメージは俺たちよりも大きいはず…。
深澤「…翔太…こそ…ボロボロ…じゃん…。声…途切れ…てる…わら」
渡辺「…お前…程じゃ…ねーよ…」
それでも笑いながら自分の事よりも俺たちのことを心配するんだよ…ふっかは…。
でも俺たちみんなボロボロだな…
アイツには簡単には勝てないことは覚悟していた。
人々から多くの闇を集めてたんだから。
…けどだからってこんなに歯が立たないなんて思わなかった。
簡単にはいかなくても俺たち全員ならなんとかなるって思ってた…。
阿部「…ここもしかして俺たちの世界?」
渡辺「…え?」
阿部ちゃんが無茶しながらも立ち上がって辺りを見渡してくれた。
まさかとは思ったけど壊された建物に石のような姿になって倒れてる人々…そしてどんよりと曇っている空…。
たしかに奴らの世界には拠点である城の他に建物なんてなかったし雲なんてものもあいつら以外に人なんてのも存在してなかった。
向井「…嘘やん…」
ラウール「…世界は滅んじゃったの…?」
目黒「…佐久間くん…」
これが滅びの世界…。
俺たちは守れなかったのか…?
世界も人々も…そして…佐久間も…。
深澤「…随分優しいことしてくれるねぇ…」
宮舘「…ご丁寧に俺たちの世界に帰してくれるなんてね…」
シャドーが言っていた面白いものってのは闇によって滅ぼされた俺たちの世界って事かよ…。
佐久間(シャドー)「…どうだ?素晴らしい景色ではないか?」
SnowMan(8人)「………………!」
岩本「…ああ…。いい眺めだよ…まじで…。」
深澤「…やってくれたじゃん。」
愕然としてる俺たちの前に佐久間…いやシャドーが来た。
…何がいい景色だよ!ふざけんな!
…それにいつまで佐久間を乗っ取ってるつもりだよ…。
世界が滅んだんならもういいだろ…!
佐久間(シャドー)「残るは貴様らだ。」
SnowMan(8人)「……くっ!」
シャドーは佐久間の右手から黒い気持ち悪い球を作り出す。
俺たちから力を奪おうとしている。
佐久間(シャドー)「能力者である貴様たちから闇を奪えば我の力はもっと上がる。」
阿部「誰がお前なんかに渡すか!」
宮舘「お前の力が上がることは分かってるし尚更だ。」
以前俺とふっかと照の3人だけでも奴らの力は強力になったんだ…
そんな事は身をもって経験してるし痛いほど分かってる…
佐久間(シャドー)「…そうか。別に構わぬ。貴様たちを倒せばいいだけの事だ。」
シャドーはゆっくりと俺たちに向かって歩いてくるのに対して俺たちは少しずつ後退りする。
佐久間の顔で佐久間とは思えない冷たい目をしながら…
佐久間の右手の黒い球が放たれようとしている。
見てるだけなのに気持ち悪いな…
けど喰らったら俺たちは確実に滅ぼされる。
あれを止める方法を探さないと…
佐久間(シャドー)「ん?なんだ?」
すると急に目の前のシャドーの動きが止まって焦ったような声を出していた。
向井「…どうなってんねん?」
ラウール「…自分で自分を止めてる?」
目黒「…なんで…?」
ラウール「…それは分かんないけど…」
佐久間の右手を佐久間の左手が掴んでいて黒い球が放たれそうになるのを必死に押さえている…
…どういう事だ?…アイツに何が起きてんだよ…
佐久間「…これ以上は…やらせねぇぞ!」
SnowMan(8人)「………………!」
目黒・ラウール「佐久間くん!?」
向井「さっくん!」
目の前の佐久間から聞こえてきたのは…本物の佐久間の声だ…。
佐久間(シャドー)「…貴様!生きていたか!」
佐久間「当たり前だろ!俺を舐めんな!」
シャドーに乗っ取られたはずの佐久間から佐久間自身の声とシャドーの声が聞こえてくる。
宮舘「…無事…なのか…?佐久間…!」
阿部「…まさか…俺たちの時よりも遥かに強く濃くなった闇の中なのに…」
奴らに支配されていた阿部ちゃんと涼太だからこそ今の佐久間の状況が信じられないんだ…。
…俺たちだって驚いてるのには変わらない。
渡辺「…本物…だよな…?」
深澤「…うん。驚いたけどあれは佐久間だ…。」
まだ信じられないでいる俺はふっかに問いかける。
ふっかは頷いてくれてみんなも佐久間は無事だって確信してる。
岩本「…頑張ってくれてるんだな…。佐久間には敵わない。」
…ああ。本当にすげぇよ佐久間は。
俺は奴の強さと闇には勝てないって考えてしまった。
けど佐久間はどんなに強力な闇に支配されても決して諦めない。
今も必死に右手を押えてシャドーと戦ってくれている…
佐久間(シャドー)「っち!虫けらが!」
佐久間「ゔわああああああ!!!」
SnowMan(8人)「………………!」
怒ったシャドーが佐久間の身体を攻撃して苦しそうに叫ぶ佐久間の声が響き渡る。
渡辺「…くそ!アイツ!」
自分で自分を攻撃してるのかと思ったけどシャドーは今佐久間の身体を乗っ取ってる。
それはつまり佐久間にダメージが行く…。
佐久間(シャドー)「大人しく闇に包まれていろ!貴様がどんなに足掻こうとも我の闇からは逃れられぬ!」
佐久間「…諦めない…!俺は…!闇になんかに…負けねぇ…ぞ!」
息が上がって苦しそうだけどそれでもしっかりとシャドーに言葉を返す佐久間…
目の前にいるのは佐久間1人なのに佐久間とシャドーが激しく攻撃を撃ち合っている…
ラウール「…もう止めて…」
向井「…なんや…これ…」
目黒「…佐久間くん…」
佐久間とシャドーの力はシャドーの方が上だ…
佐久間「ゔっ!ぐっ!…」
シャドーは佐久間のピンクの花びらを受けても平気なのに…佐久間はどんどんシャドーの攻撃を受けてしまっている…
さっきから佐久間の苦しそうな声しか聞こえない…
佐久間の身体がどんどん傷ついてボロボロになっていく…
…助けに入りたいのに…2人の気迫に圧倒されて身体が動かない…。
ラウールと康二は号泣してるしめめも涙を流してる…
佐久間(シャドー)「これでも受けてみろ!」
佐久間「ゔわああああああ!」
SnowMan(8人)「………………!」
渡辺「佐久間!」
シャドーの手から放たれた強力な黒い光線が佐久間に直撃してしまった…
佐久間(シャドー)「…ふん。人間如きが。大人しくしていれば良いものを。」
傷だらけの佐久間の身体でシャドーが呟きながら再び黒い球を出した。
佐久間「…だから…やらせねぇ…って…言って…ん…だろ…!」
佐久間(シャドー)「貴様…!」
尚も佐久間はシャドーを止める…。
もう声を聞いてるだけで佐久間は限界だって分かる…
なのにまだ戦おうと…
岩本「佐久間!」
深澤「佐久間!頑張れ!俺たちがいるぞ!」
佐久間「…ふっか…!照…!」
佐久間を助けようと照とふっかが動いてくれた。
俺と涼太と阿部ちゃんで泣いてるラウールたちに寄り添う。
佐久間はしっかりふっかと照の名前を呼んでいる…
俺たちのことを分かってくれている…!
佐久間「…照…ふっか…!」
岩本「…分かった…。」
深澤「…行くぞ佐久間!」
照とふっかは能力を出してもいいか迷っていた。
シャドーと言えど相手は佐久間だ…
しかもシャドーの攻撃を受け続けてボロボロになった佐久間の身体を攻撃なんて…
けど佐久間ははっきりと2人に声をかけて真剣な目を向けている。
…迷いなんてない…覚悟してある顔…。
岩本・深澤「はあああああああああ!」
佐久間「ゔっ!」
佐久間(シャドー)「邪魔だ!」
岩本・深澤「ゔわああああああ!」
阿部「照!」
ラウール「ふっかさん!」
岩本「…くっ」
深澤「…ゔっ!」
照の電気とふっかの念力が佐久間にあたる直前シャドーは強引に佐久間の意識を奪って2人を攻撃した…
佐久間(シャドー)「…もういい。…絶望を教えてやろう…」
SnowMan(8人)「………………!」
なんだ?佐久間の、シャドーの気配が変わった…。
佐久間「止めろ!」
佐久間(シャドー)「…消えろ!」
佐久間「みんな逃げろ!」
SnowMan(8人)「ゔわああああああ!」
佐久間の声が聞こえたけど既に俺たちはシャドーの強力な攻撃を受けて吹っ飛ばされてしまった…
コメント
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ドキドキハラハラが止まりません😢😭 みんなー😭無事でありますように🙏 佐久間くん早く帰ってきて🙏 続き楽しみにしています😆