テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
4,323
リビング。
「ローレン、今日さ――」
『うるさい』
「え」
『今忙しいんだけど』
「……そ、そう」
葛葉はしょんぼりしながらキッチンへ行く。
ローレンはその背中を見て、唇を噛んだ。
――――――――――――
ローレンの部屋。
ベッドに座り込む。
『……またやった』
『なんで……』
『素直に言えないんだよ……』
枕に顔を埋める。
『好きなのに』
『大好きなのに』
『なんで』
『あんな言い方になるんだよ……』
――――――――――――
リビング。
葛葉はスマホを見ながら笑っていた。
「……今日もツンツンだったな」
「でも」
「ちゃんと」
「好きなの伝わるんだよな」
――――――――――――
夜。
ローレンはソファの端に座る。
葛葉は隣に来る。
「ローレン?」
『……なに』
「なんか怒ってる?」
『……怒ってない』
沈黙。
ローレンは拳を握る。
『……あのさ』
「ん?」
『……さっきの……』
『……ごめん』
「え?」
『……あんな言い方……』
『……したけど……』
顔を逸らして、小さな声。
『……好きだから……』
『……言い方……』
『……分かんなくて……』
さらに声が小さくなる。
『……だいすき……』
一瞬。
葛葉、固まる。
「……え」
「今……」
『……聞こえなかったならいい』
「いや聞こえた」
「聞こえたけど」
「……不意打ちすぎだろ……」
『……うるさい』
「……可愛すぎ」
ローレンが立ち上がろうとした瞬間。
ぎゅっと抱きしめられる。
『……ちょ』
「待て」
「今の」
「反則」
『……離せ』
「無理」
「だって」
「ローレンから」
「好きって」
「言ったんだぞ」
『……言ってない』
「言った」
『……幻聴だろ』
「現実だ」
そのまま、頬に軽くキス。
『……っ』
「……嬉しすぎて」
「どうしたらいいか」
「分かんねぇ」
ローレンの顔が赤くなる。
『……だから……』
『……言うの……』
『……嫌なんだよ……』
「でも」
「言ってくれた」
「それだけで」
「一週間生きれる」
『……重い』
「愛が?」
『……黙れ』
「好き」
『……言うな』
「ローレン」
『……なに』
「大好き」
ローレンは葛葉の服を掴む。
『……ばか』
『……ほんと……』
『……ばか……』
でも、離れなかった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!