テラーノベル
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「碧、本当にありがとう。私は碧と仲良くできて、すごく幸せ者だよ。感謝してる。遅くまでごめんね、私、そろそろ帰るね」
「またおいで。髪、いつでも切ってあげるから」
「ありがとう。超カリスマ美容師にこんな風に切ってもらえて感激だよ」
「だから、そのカリスマ美容師って止めてくれない?」
「だって本当にカリスマ美容師なんだもん。お店では相変わらずすごい人気だって聞いてるよ。ファンの女の子達がたくさんいて、みんな碧じゃないと嫌だって言ってるって。絵麻ちゃんだって、碧の良さを必ずわかってくれるから」
「うん、そうだといいけどね」
「今日、碧に会えて本当に良かった……」
琴音は、ほんの少しだけ瞳を潤ませていた。
まあ、俺の方が何倍も琴音に会えて良かったって思ってるんだけどね。なかなか前に進めなかった俺の、ガチガチに固くなって動かなくなってた背中を押してくれたんだから。
絵麻みたいにわがままな女の子はなかなかいない。
だけど、俺にとっては死ぬほど大切で大好きな人。
「結婚した龍聖のことは諦めろ、あいつは琴音に一途なんだ」、なんて言ったら、きっとすごく落ち込ませてしまうだろうけど、でも、その先は俺が二度と悲しませないようにするから。
絶対に毎日笑顔でいられるように、俺、絵麻のために頑張る。
だから、ずっと絵麻の側にいさせてよ。
それでも……もし、フラれたら?
いや、フラれる確率の方が高いんだ。
その時はまた、高校時代からずっとしてきたようにすればいいだけ。
それで……いいんだよね。
どちらにしても、俺はこの先、大好きな君のことだけを想って生きていきたい。
死ぬまで、絵麻を守りたい。
龍聖みたいなヒーローじゃないけど、俺は俺らしく、精一杯、君を愛するから――
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