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#夢小説
さらん
3,884
さたん📖🕊️
22
#不定期更新
コメント
1件
この第18話、めちゃくちゃ良かった…! 普段はバトルとか最強主人公に萌えるタイプなんだけど、こういう“距離感”だけでここまで滾らせてくるの、反則だわ。兵長が布団直して額に手を伸ばしかけて引っ込めるところ、あの無意識の気遣いと苛立ちの狭間がたまらなかった。で、ギュッて掴まれて「行かないでください」って潤んだ目で言われたら、そりゃ指先の熱消えないよな…。熱のせいにして甘える◯◯も、振り払えない兵長も、どっちも可愛くて切なかった。続き気になる🔥
──夜の医務室。
通り過ぎるはずだったが
自然と足が止まった。
…あいつは居るのか。
ドアを開けて中に入る。
奥のベッドから苦しそうな声が
聞こえてきた。
あいつの声だ。
カーテンを開けると、
しんどそうに息をしながら
眠る◯◯がいた。
「……」
黙って見下ろす。
昼間、階段で咄嗟に手を掴んだ時の
感触を思い出す。
そして抱き上げた時の軽さ。
ふらついて支えた時の距離。
紅潮したあいつの顔。
「…チッ」
自分でも何に苛ついてるのかわからなかった。
「うぅ…ハァ…」
動いた反動でズレた布団をかけ直す。
そのまま額に手を伸ばしかける。
…何してんだ、俺は。
触れずに、手を引く。
「…早く治せ」
聞こえるか聞こえないかの声でつぶやき、
俺はその場を後にしようとした。
──ギュッ
手を掴まれた。
振り向くと
「兵長だぁ…」
力なく笑いながらつぶやく◯◯。
「てめぇ、起きてやがったのか」
「…骨折らしいです。
しばらく訓練もお休みですって。
情けないですよね」
「言われるまで気づかなかったのか。
鈍感にも程があるな」
「弱ってる人間に言うセリフですか…」
熱で頭が働いてねぇのか
俺の手を離そうとしない。
「…兵長の手、冷たくて気持ちいいです」
◯◯はそのまま俺の手を頬に持っていった。
「…おい」
「…気持ちいい…」
◯◯は安心したように目を細める。
「……」
俺は黙ってその顔を見つめる。
他人の顔を触るなんざ
できれば避けたい。
…はずなんだが、
なぜか俺は振り払えなかった。
…チッ、妙な感覚だ。
「…もう寝ろ。」
正体不明の感情を振り払うように
俺は立ち去ろうとした。
すると、
「…兵長」
呼び止められる。
「何だ」
「…行かないでください」
俺の手を握りながら、
熱のせいで潤んだ目で
まっすぐ見つめてくる。
俺は一瞬動けなくなった。
「…朝までいるわけにはいかねぇだろ」
手をそっと外し、今度こそその場を去った。
……
あいつに触れていた部分の指先の熱が
しばらく消えなかった。