テラーノベル
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短いです
書きたいところだけ書きました
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真夏の眩しすぎる太陽が差し込む朝。
本当に心地の良い朝に小さな欠伸を浮かべては近くにあったヘアゴムを手に取り、丁寧に長い髪を結ぶ。
まだ誰も起きていない自分だけの時間に流れる葉の音、団扇が運ぶ風、蚊取り線香の匂いが心を安らかにしてくれた。
ソーダアイスを口に咥え、縁側に座っては首筋に流れる汗を拭いながら頭の上で鳴る風鈴の音色が夏の知らせを運んでくれた。
夏の暑さのせいで冷たく冷やされた水の中の氷がカランと音を立て、段を下げている。
そんな夏を満喫していると後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた。
「お、アイス食ってんの?俺にも頂戴」
何時起きてきたのだろう。
いつものパーカーは脱ぎ捨て、タンクトップ1枚で赤く鋭い眼差しをこちらに向けてくる。
「冷凍庫から勝手に取ってください」
オッケー、と適当に返事を返してきてはアイスを口に咥え、こちらの隣へと座ってくる。
蝉の声が煩く鳴り響き、一匹の蝉が木から離れ飛んでいくのが見えた。
「ん、アイス美味」
片手にソーダを持ち、そんな事を呟く隣の人物は今はただの青年でありこんな殺伐とした世界に立つ男とは思えなかった。
「てか、お前がそんな格好なの珍しいな」
そう言われるのも仕方がないだろう。
つい最近仕立て直した白色の浴衣を着ている。
幼い頃から暑い夏には必ずこれを着て過ごしていた記憶がある。
久しぶりに引っ張り出してきたが意外と着れるもんだ。
「これ、お気に入りなんです」
暑さのせいか、それとも気の緩みか、普段あまり言わない事を言ってしまい隣の男の驚いてる表情が見えてしまった。
「なんか…その…似合ってるもんな」
この男なりに言葉を選んだのだろう。
似合ってると言われれば少し心が弾む気持ちを覚えてしまった。
何故かは分からない、だがだいぶ昔に兄にも同じ言葉を言われた気がするからかもしれない。
「ああ、そろそろ黒美が起きてくる時間です、朝の準備でもしますか」
少し無理矢理だったかもしれないが話を逸らし、溶けてきた残りわずかのソーダアイスを口に入れ込み立ち上がった。
隣の男がこちらを見てくるのを無視しては立ち上がる。
だがどうもその視線を放っておくことは出来ずに小さく言葉を吐いた。
「アズ、貴方も手伝ってください 」
それに対してこの男は嬉しそうに口角を上げては額の汗を拭いこちらに走ってきた。
台所へと立つと風鈴の音がチリンと鳴り、夏の朝を知らせてくれた。
今日も騒がしい一日になりそうだ。
コメント
1件
美月ゆめか🌸だよ〜!第21話読んだよ!めっちゃ夏の情景が鮮やかで、風鈴の音とか蚊取り線香の匂いまで感じられてエモすぎた😭💕 浴衣姿の主人公とアズの「似合ってるもんな」のやり取りにキュンが止まらん!台所で手伝う流れとか、騒がしい一日の予感がしてほっこりしたよ〜。連載中の最新話って感じだから次も楽しみにしてるね⋆♡