一覧ページ

日本嫌われ

第1話 - 第1話　俺の友達だった

2025年10月14日

#日本嫌われ

#カントリーヒューマンズ

あいさん

　俺にはある友人がいた。

名前は日本国。俺より背が小さくて話す時は敬語で少しだけ距離を置いているような感じの奴で可愛い奴だった。

でも､今はそんなことすら思ってない。なぜならアイツはある女の子を虐めて暴行までも加えていたからだ。

　ある日のこと､俺は常任理事国のみんなで話していたとき、その子がボロボロで泣きながら走ってきた。「助けて！日本くんに虐められたの！」と､クラスのみんなの前で大声で言った。その声は俺たち常任理事国の耳まで聞こえた。最初は嘘だと思いたかった。で

も､あの子が証拠と思わしき録音データをみんなの前で流した。そのとき、俺は日本に対して怒りが込み上げてきた。なんで虐めたのか？その子が何をしたのか？という疑問もあった。

　しばらくして日本が帰ってくるなりクラスのみんなは「お前自分が何したのか分かってんのか？」とか「なんで虐めた？」とか「お前女の子殴るって最低だな」とか言っていた。日本は戸惑ったままだった。そして俺たち常任理事国に助けを求めにきたけど、俺たちも「見損なった」とか「お前なんか友達じゃない」とか､そういう言葉をぶつけた。日本は場の空気に耐えきれなくなったのか知らないがその場を後にした。何か言っているようだったけど、その時の俺らはアイツの声なんて聞きたくないと思って聞こえないフリをした。それからしばらく日本は帰ってこなくなった。