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翔太 side
何だかんだあの二人仲良しだよな。いつも喧嘩してるけど何だかその喧嘩も楽しんでいるようにみえる。内覧から帰ると間取りで大盛り上がりの二人は、俺の事なんか眼中になさそうだった。
現にマンションを出てから10分近く経ってから居ないことに気づいて電話をかけてくる始末だ。
ふんっ楽しくいつまでも二人で話してるといいさ。
電話を切ると涼太のマンションへすぐに着いた。重箱がカタカタとうるさく音を立てて終始イライラした。インターホンを押すといつものように〝どちら様〟と聞こえてきた。
翔太💙『やっほー翔太くんだよ』
涼太❤️『相変わらずおバカさんだね』
〝うふっありがとう〟褒めてないんだけどと素っ気ない態度を取られてムッとすると〝何の用?〟と言われて益々ムッとする。亮平も蓮も涼太ももう嫌いだ。せっかくの休みなのに誰も相手してくれないじゃないか。
翔太💙『みんな大嫌い!ご馳走でした』
涼太の部屋のポストの前に嫌がらせのように重箱を置いてマンションを後にした。来た道を2、3分ほど歩いて帰っていると涼太が後ろから追いかけて来たから走って逃げると直ぐに捕まって怒られた。
涼太❤️『いい加減にしなさい』
翔太💙『構ってくれないからだ!』
〝はぁ〟と面倒くさそうに溜息をつかれて益々苛立つ。その時涼太のマンションからラウール似の長身の男性が出て来たのが見えた。〝あれ?ラウ…〟見間違いかな?
涼太❤️『で?寄ってくの?』
翔太💙『今日は帰る…遊ぼうと思ったけど迷惑みたいだし!それに…二人が待ってるし』
涼太❤️『二人って?』
内覧の事など3人で行った事を伝えると興味深気に色々と聞いて来た。そう言えばいい物件があるって言ってたっけ。〝いい物件って?〟
涼太❤️『はいどうぞ』
キッチンに飲みかけのコーヒーが二つ。誰かお客さんだったのか尋ねると涼太は〝あぁ…まぁね〟と言って多くを語らない。〝彼女だったりして〟冗談混じりに言っただけなのに少し睨まれる。
結局涼太のマンションに戻り差し出されコーヒーを飲みながら、近況報告を兼ねてお喋りをした。だんだんと人生相談にのようになっていくのはいつもの事。亮平と二人で皆既月食を見た話から新居の話についても。
翔太💙『涼太の家って完璧なまでに俺の理想の間取りなんだよね〜俺ここでいんだけど…一度亮平と泊まりに来ようかな〜』
涼太❤️『ふふっちゃんと亮平と相談しなさいよ。一人で先走ったらダメだよ』
翔太💙『亮平と蓮どう思う?俺と居るより楽しそう…お似合いだし…何だか眠いな…』
朝方まで寝ずに天体ショーを観ていた俺は完全なる睡眠不足だ。〝自信持ちなさい…不安は相手に伝わるよ〟涼太のアドバイスは的確だ。いつも涼太に相談すると頭がスッキリして悩んでる事どころか涼太の家に何しに来たのかすっかり忘れちゃうくらい問題が解決する。二杯目のコーヒーを飲んだ途端に極度の睡魔に襲われた。〝あれ…涼太…?〟視界がぐらつくほどの睡魔に不安になった俺は近づいてくる涼太のシャツを握りしめた・・・
涼太 side
睡眠不足で良かった。
今回はごく自然に眠ってくれた。以前蓮と付き合っていた頃は随分と苦労した。かなり蓮が用心深かったから翔太を自然とこちらに取り込み信じ込ませるのも手を焼いた。
今回は亮平が相手だからさほど心配はしていなかった。正直すぐに別れるだろうと思っていたからだ。意外と二人が上手く行っているようで正直焦っている。日に日に二人の信頼関係は強固なものとなり、早いうちに芽を積まなければ俺にとって脅威となりかねない。
俺との事を訝しがっている亮平を上手く誤魔化せているといいのだけれど。
少量の睡眠薬でぐっすり眠った翔太は、俺の腕の中で眠っている。シャツを掴んで可愛らしい。
五感の中で最後まで機能するのは聴覚だと言われている。ぐっすりと眠る翔太の、耳元で愛を囁くと口角を上げて微笑むように笑った。髪の毛を梳きながら語りかけ翔太の下腹部に侵入すると少し眉間に皺を寄せて難しい顔になった。少し無理強いをし過ぎたかもな。まさか記憶を失う程のストレスを翔太に与えていただなんて正直怖くなって最近は少し翔太と距離を取っていた。
涼太❤️『嫌なことは忘れよう…翔太』
唇を重ねお腹に手を這わすとピクリと僅かに反応した気がする。下半身の僅かな膨らみに手を当てると徐々に硬くなり苦しそうに膨らんでいく。先端を擦れば湿り気を帯び腰がビクビクと振れた。
翔太💙『ンンっ…涼太?』
涼太❤️『おはよう昼間っからよく寝るね』
翔太💙『あっ///…』
〝どうした?〟どうもこうもない俺が元気にしたんでね。翔太は小さな声で〝かっ帰る///〟と言うと俺の腕から離れた。離れていく翔太の後ろから抱き竦めて捕まえると〝そのまま出て行く気?〟と言って下半身を撫でるとしっかりと勃ち上がったそこは簡単に悲鳴をあげた。
翔太💙『ヤァッ////だっ大丈夫だから触らないで…お願い…ごめんなさい』
涼太❤️『あぁ本当に…悪い子だね…おいで躾直さないとダメだね』
翔太は指の爪を噛みながら、俺らから逃げるように片方の腕を伸ばすと距離を取った。あぁまた一からやり直しだ。やはり亮平とは離れて貰わないと…
涼太❤️『いつもみたいに抜いてあげるからおいで。亮平には秘密にしておいてあげる。それとも伝えた方がいいかな?』
翔太は首を振って〝ダメ〟と言うと玄関に向かって逃れようとした。これはかなり重症だな。
少し放って置き過ぎたようだ。腕を掴んでリビングに引き戻すとソファーに横にした。
涼太❤️『これ以上秘密を作るのはどうかと思うよ翔太?亮平にちゃんと言った方がいい』
翔太💙『違う!言えない事なんか何もない』
涼太❤️『作るんだよ?今から』
もちろん翔太は俺との事は覚えていない。〝忘れろ忘れろ嫌な事は全部忘れろ〟耳元で囁き続けた魔法の言葉はいつしか翔太を蝕んだ。俺に都合よく反応する翔太の心と身体は、愛おしく、俺だけの翔太だ。
覚えていない事をいい事にエスカレートする自分自身の行動はいつしか〝翔太の幸せの為〟なんだからと自分勝手な言い訳をつけて今日も翔太を手中に収めては忘れていく翔太を儚く見届ける。
昔から翔太は同性から好かれ、単に男友達としてでは無く恋愛感情を持たれた。最初は相談を受けていた。ただそれだけだった。
ある時ぱったりと相談を受けなくなったのは蓮と付き合い始めたからだ。漸く自分の気持ちに気付いた時には俺はただの幼馴染でただの同僚の一人に過ぎなくて受け入れ難い現実に随分と悩んだ時期もあった。
翔太を愛す人々は彼に狂い自分を見失う。蓮がそうであるように‥そしてまた自分もその沼に嵌るのには時間は掛からなかった。
翔太の笑顔は人を虜にし涙は人を狂わせる。
傷付けてしまいたい程に・・・
涼太❤️『足を持ち上げて、よく俺に見せてご覧?いい子だ翔太すぐに忘れるから大丈夫だよ』
亮平 side
蓮 🖤『亮平って〝リバ〟でしょ?』
だからなんだって言うんだ!随分と俺だって悩んできた。翔太を愛すようになってから漸く自分の〝性〟に向き合うことが出来た。今の俺が本来の自分の在り方なんだと胸を張って言える。
蓮 🖤『可愛い翔太の賢い彼氏さんなら分かるでしょ?愛乃屋鳥だよ?』
〝愛乃屋鳥〟だなんてふざけるなよ俺は鳥じゃねえぞ。本気で言ってるんだとしたら余程頭がイカれてるか、ただヤリたいだけの変態だ。
蓮 🖤『やっぱり3人っていう未来ってあると思うんだ』
あぁ変態の方だった・・・
亮平💚『ねぇ急いだ方がいいんでしょ?あんたとふざけてる時間ないんだけど?』
とてもふざけている様には見えないものの、ここは蓮に調子を合わせるわけにはいかない。蓮は〝ふぅ〟と溜息を吐くと仕方ない休戦と行きますかと言って手の平をこちらへ向けた。訳がわからずその手に自身の手を重ねると〝フハッ今からダンスでも踊るつもり?鍵だよ車の鍵!〟あぁそっちか分かりづらい奴め。
亮平💚『最初からそう言えよ💢』
俺を横目に蓮は落ち着いていて冷静だ。信号が黄色になりかけて〝急げよ〟と言った俺に〝落ち着きなさいよ冷静になれないならここで降りなさい〟と年下の蓮に言われる始末だ。〝ふぅ〜〟と深呼吸をする。蓮の言う通りだ落ち着かなきゃ。
亮平💚『涼太の事聞いてもいい?』
蓮 🖤『戻ったら…あまり分かってる事は少ないけど知ってる事は共有しよう』
〝ふざけろよ…〟散々バカみたいなことばかり言ったくせに…緊張が走る車内で祈るように放った言葉だけが響いた。近くの駐車場に停めると急いでマンションへ向かった。インターホンを押すが返答がない。何度目かで漸く涼太が出ると、少し緊張したような声色だった。
涼太❤️『あらお珍しい二人じゃない?何の用?』
亮
平💚『翔太が来てるはずだけど』
〝あぁ〟とわざとらしく言った涼太はそれで何の用なのと同じ質問を2度した。翔太が居るのか聞いてるんだよ。苛立ちを隠せずにいると、肩に添えられた温かい蓮の手がトントンと優しく背中を叩いた。
蓮 🖤『翔太が居るなら出してくれます?今から3人で出かけるんです』
〝そう言う事なら早く言いなさいよ〟といつもの落ち着き払った様子の涼太だが、時間稼ぎされているような気がしないでもない。〝今開けるから上がって来てくれるお昼寝中なんだよ〟
蓮と二人顔を見合わせると、エントランスの扉が開いて中へ入るとエレベーターのボタンを押した。こんなにエレベーターの到着を待ち遠しいと感じた事はないくらい遅い。よく見ると涼太の階層あたりで止まったままのゴンドラが漸く降りてくる所だった。
亮平💚『寝てるって?どう言う事?』
蓮 🖤『さぁ…』
翔太が俺たちの家を出てからまだ1時間も経たない。遊びに行くと言った大の大人がそんなに簡単に早く寝てしまうものだろうか?〝確かに昨日寝てないけど…〟涼太の家の前に立ちインターホンを押すとゴクリと唾を飲み込んだ。
蓮 🖤『?…押しました?』
なんだか釈然としない。やはり時間稼ぎされているのでは?二度インターホンを押しても応答しない家主に苛立ちを隠せず、玄関扉を叩く。
蓮 🖤『やめなさいよ、落ち着いて!中に居るんだから待ちましょ』
扉を叩く握り拳に添えられた手は、震える俺の手を優しく包み込むと〝大丈夫だよ阿部ちゃん〟そう言って俺を落ち着かせた。籠ったような声で〝はぁーい今開けます〟と言うと二人に緊張が走った。ガチャっと玄関扉の鍵が開く音がすると、額に薄っすらと汗を掻いた涼太が〝ご機嫌よう〟といつも通りの笑顔で出迎えた。
涼太❤️『今起きた所だからココで少し待ってもらえる?翔太…亮平たちがむ…ちょっと』
ズカズカと家主の許可なく上がるとソファーの上にちょこんと正座した翔太は眠そうな顔を俺に向けると〝どちら様?〟と言ってぼーっとしている。慌てて駆け寄った涼太は〝いつまで寝ぼけてるの?リョウヘイが迎えに来てるよ〟とそう言って両方の腕を摩って翔太の目線の高さまで跪くと〝シャキッとして?ちゃんと起きなさい!〟と言うと、漸く涼太と視線が合った翔太は〝あぁ涼太…〟と言うと俺達の方に視線を送った。
翔太💙『やぁ亮平、どうしたの?驚い顔をして。蓮久しぶりだね?韓国ぶりじゃない?』
蓮 🖤『そうだね。帰ろうか?翔太』
〝どこへ…〟
帰りの車内は何処となく重い空気が流れる。笑顔で涼太の家を後にした翔太は徐々にいつもの調子を取り戻したものの、涼太の家で何していたのか問い正した俺に耳を塞いで取り乱した。
翔太💙『分からないよう…覚えてない…世間話してただけだよ』
蓮 🖤『阿部ちゃん…もうやめよう。そうだ最近この辺に新しい駄菓子屋さんが出来たらしい。寄ってみようか』
お店に着き一目散に車から降りた翔太は俺の手を掴んで〝亮平早く早く〟と言って無邪気に微笑んだ。引き攣った笑顔に目もくれず店内へとグイグイ引っ張られた。〝うわっ見て亮平の大好きなラムネコーナーだよここ〟先程までぼーっとしていたが、いつも通り無邪気な翔太は駄菓子に夢中になっている。
亮平💚『蓮ありがとう。俺一人じゃきっと…』
蓮は俺の頭をクシャクシャッと撫でると〝不安な顔は翔太に伝わりますよ〟と言って背中をバシッと叩かれた。突然の気合い注入に〝痛っ馬鹿叩くなよ〟と言うと遠くから見ていた翔太の顔が曇った気がした。下を俯いて待っていたおやつを棚に戻している。
亮平💚『翔太?どうしたの?具合悪い?』
翔太💙『お前達お似合いだな』
そう言っておやつを入れた籠を〝んっ〟と言って俺に押し当てると〝先に車に乗ってる〟と言って店を後にしてしまった。蓮と顔を見合わせて首を傾げると会計を済ませてマンションへと戻った。
蓮は〝ごめん急用ができた〟と言ってマンションを後にした。帰り際〝明日話そう〟と翔太に聞こえないように言うと去っていた。
リビングのソファーに座る翔太はいつもの翔太だ。二人分の駄菓子BOXを並べて目をキラキラ輝かせると〝これは亮平の〟と言いながら買ったおやつを仕訳している。隣に座るとニッコリ笑って〝どれから食べたい?〟なんて聞いてきて思わず翔太の腰にしがみ付くとギュッと抱き締めた。
翔太💙『どうしたの?甘えん坊さん?』
涼太のマンションで〝どちら様?〟言った翔太は以前記憶喪失になった時の翔太とそっくりで俺を不安にさせるには十分過ぎた。
震える程の恐怖を感じた。貪るように翔太の唇を奪うと温もりを求めてソファーに押し倒すと白い腕を目一杯伸ばした翔太が〝おいで〟と言ってもう一度唇を重ねた。
転がるようにソファーから落っこちるとシャツを捲って舌を這わす。甘い吐息を漏らし頰を染めた翔太はモジモジと自身の足を擦り合わせてイヤらしく俺を誘うと〝脱いで〟と言ってシャツを剥いだ。
首にぶら下がり下から唇を貪る翔太はいつもより積極的で官能的な色気を漂わせて舌を突き出した〝亮平頂戴〟絡み合う舌からは水音が鳴り響き、差し込む夕日が益々翔太を赤く染めた。
翔太💙『どうして泣いてるの?』
言いようのない不安が襲いかかる。あの瞬間再び翔太を失ったと思った。
〝不安な顔は翔太に伝わりますよ〟蓮の言葉が胸にストンと落ちると流れ出た涙を拭った。〝泣いてない〟そう言って翔太に腕を伸ばした。
翔太💙『嫌な事は全部忘れるといいよ〝忘れろ忘れろ全部忘れろ〟魔法の言葉だよ』
笑顔でそう唱えた翔太は不気味だった。
ズボンを剥ぎ俺のモノを咥え十分な硬さを帯びると自身の後孔に充てがい一気に腰を下ろした。解していないはずのソコは易々と俺を受け入れ夕日に赤く染めた白磁の肌は紅葉し美しく上下に揺れた。
腕を伸ばして俺の頰を撫でるとぬぽぬぽと出入りを繰り返す結合部からはイヤらしく糸を引いた。
亮平💚『んっ翔太もう…』
翔太💙『まだ足りない////亮平もっと愛して』
ソファーに背中を預けて翔太を抱き抱えてゆっくりと下から突き上げる。より近くに翔太を感じると唇を重ね胸の突起を摘んだ。首に舌を這わすとくすぐったそうに身体を撓らせ天を仰いで美しく白い首筋を晒す。
翔太💙『ンンンンッいい…気持ちイイ////もっと激しいのがいい』
翔太を四つ這いにすると腰を掴んで律動を繰り返す。ソファーに手をつきギュッと掴むと顎を上げて鳴いた。〝もっともっと〟と強欲な翔太もまた何かに不安を抱いているのかも知れない。
翔太💙『あっ////あん、あん気持ちイイ亮平…ンンンッ愛してる…////』
白濁を放った翔太は俺に抱きつきキスをした。〝もっかいしよっ?〟全然足んないと言った翔太は恥ずかしそうだ。両手を握って翔太の目を見る。青黒い瞳が揺らいで見える。
亮平💚『愛してるよ翔太////忘れないで…イイ事も悪い事も///いつか俺たちの全てになる』
か細い声で〝うん〟と言った翔太は真っ直ぐと俺の瞳を見つめると再び愛し合う・・・
コメント
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ちょっと!催眠術かけてた!? 1周まわって催眠術も出来る❤️ 好きだけど!笑 みんなの💙くんなのに!🥺
🤍は何をしに? ❤️は何をしたの? 🖤との2年は? 🩷🧡はどこへ?笑 💚のセクシャリティも揺らいでるし… 一気にミステリアスになってしまった…。さすがカリスマ舘様🌹🤣🤣