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桜が大変なのを知らない皐月君は……
皐月『朝早いのも、悪くねぇなぁ』
深呼吸すれば朝の匂いがする、オレンジ色に街が輝いて見える……。
あぁ、この街らしい、暖かくて……素敵な色だ……。
そのまま俺は気紛れに散歩して……。
皐月『…あれ?』
気付いたら獅子頭連まで来ていて…。
皐月(流石にここまで来るのもなぁ、梅はいつでも来ていいって行ったけど俺だけってのも…)
考えた結果踵を返そうとしたら
十亀「あれぇ?皐月ィ?どうしたの?」
皐月『お前朝早く起きれるの?』
十亀「なぁんか失礼だなぁ、俺だって予定があれば起きるよォ?」
タイマン後十亀とは話してない……、だからちょっと新鮮で、目を見て話せない……。
俺が何も言わずにいると十亀は不審になったんだろう
十亀「それで皐月はここへ何しに来たの?」
皐月『…、うーん、何と言うか…散歩したら気付いたら?』
十亀「皐月ってさぁ、嘘つく時すぐ目線外すし、口元手で隠すよね」
皐月『えっ!?嘘っ!』
十亀「はい、正解だね」
や、やられた……ッ!!
十亀「でも本当の事だよ、俺皐月の事ずっと見てきたから…」
皐月『……え?』
十亀「……俺だって…、ずっと皐月のこと想ってたのに……」
皐月『…、じょ、冗談だよな?十亀は冗談好きだなんて「冗談なんて軽い話じゃない…」ッ』
十亀「俺は…ずっと皐月の事想ってた…、でも丁子の事で心配かけなく無くて……、でも今の皐月を見ると迷ってる……、これから先このままで良いのかって」
本心を貫かれた様な……。
皐月『……確かにそうだ…、俺は誰とも幸せにはなれない、不幸にしか出来ない…、でもどこかで幸せになりたい…なんて夢を見てるんだ…、叶うはずないのにな…』
十亀「なら、俺と幸せになろう」
皐月『は?』
十亀「不幸とか、どうでもいい、俺は皐月とこの先歩みたい」
そんな真っ直ぐ……話されたら……。
桜「おい、俺の恋人を奪うなよ」
皐月『えっ、さ、桜!?なんでここに!?』
桜「皐月が居なくなったから慌てたわ……ここで浮気か?」
皐月『ちっ、違う!十亀「違くないでしょ、俺の話に少し惹かれてたでしょ?」ぁ、だって、友を捨てる訳にも行かないし……、好意は…嬉しいから…』
桜「…帰んぞ」
皐月『……うん、ごめん十亀、でも話聞いてくれてありがとう』
十亀「うん、嫌になったらいつでも待ってるから」
十亀が俺に告げると桜はキッと睨む様に十亀に視線を送った……。
皆仲良くしようよ……。
桜宅
桜「で?言い訳聞いてやるよ」
皐月『いや、本当に眠れなくなって…散歩したらたまたま獅子頭連付近まで来ただけで……』
桜「ふぅん?前からお前ら仲良かったんだよな?」
何故か無性に怒りが込み上げてくる……。
十亀と知り合ったことも知らない桜に俺は何でこんな事言われなきゃいけねーんだよ……。
桜「次あったら許さねーからな」
プッチーン
皐月『…話聞いてりゃ何だよお前…、俺と十亀が初めて会った話も知らん癖に!好き勝手妄想で動くな!!もぅ!嫌いだ!』
咄嗟に出た言葉は消えない。
パッと見たら桜は傷付いた顔をしていた……、俺は気付けば桜の部屋から逃げる様に飛び出した……。
皐月(俺はやっぱり人を不幸にしてしまうんだ……悪魔なんだ……、もう生きたくない……)
俺は逃げてから商店街の路地裏に逃げ込んだ
ここなら、誰もこないし、見付けても無視するだろ…もう誰かの記憶に存在したくないや……。
段々と目が開けれなくなって…、倒れ込むように俺は意識を失った……。