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意識が段々と確かになった時は、すでにアビドス高等学校の中に辿り着いていた。 軽々そうに歩くシロコが、数ある教室の内の一つの扉を開けた先には、3人の生徒と、1人の大人が居合わせていた。

私達の来訪に気づくや否や、目線が集中する。


「ただいま」


と、シロコが一言。


「おかえり、シロコせんぱ……い?」


教室に居合わせた内の1人が、応えようとするが私を見て驚いた。 事前に生徒について調べておいて良かった。黒髪ツインテールだからセリカか。 だけど、1人知らない人がいる。大人の様だが……。


「うわっ!?何っ!?そのおんぶしてるの誰?」


「わあ、シロコちゃんが大人を拉致してきました!」


「拉致!?もしかして死体!?シロコ先輩がついに犯罪に手を……!!」


「マジかよお前……やることやっちまったのか……!?」


何故か教室の中で、誤解が広まってしまっている。未だ解かれない誤解を持つ1人が提案する。


「みんな落ち着いて、速やかに死体を隠す場所を探すわよ!体育倉庫にシャベルとツルハシがあるから、それを……。」


「いや、ここは人気が少ねぇ場所だから、そこら辺で捨てとけばいいだろ?」


「普通に人居ますからね!?」


「……」


ドサッ


謎の議論が繰り広げられる中、シロコが突然力を緩め雑に背負っていた私を落とした。


“痛っ”


予想もしてなかった行動に対応できず、軽く床に打ち付けられた。


「いや……普通に生きてる大人だから。うちの学校に用があるんだって」


「えっ?死体じゃ、なかったんですか……?」


「拉致したんじゃなくて、お客さん?」


「そうみたい……」


流石のシロコも呆れた顔を見せている。


とりあえず、健康であると伝えるために元気よく挨拶した。


「わぁ、びっくりしました。お客様がいらっしゃるなんて、とっても久しぶりですね」


「そ、それもそうですね……でも来客の予定ってありましたっけ……」


“『シャーレ』の顧問先生です、よろしくね”


私がそう挨拶した瞬間、4人がそれぞれだが驚いた顔を見せた。


「おおっ、やっぱり言っただろ?」


「……え、ええっ!?まさか!?」


「連邦捜査部『シャーレ』の先生!?」


「わあ⭐︎支援要請が受理されたのですね!良かったですね、アヤネちゃん!」


「はい!これで……弾薬や補給品の援助が受けられます」


私の身分を明かしたお陰か、人数分の安堵の声が響く。


「あ、早くホシノ先輩にも知らせてあげないと……。あれ?ホシノ先輩は?」


「委員長は隣の部屋で寝てるよ、私、起こしてくる」


セリカは話題となっている生徒を連れていくため部屋を退室する。


それと同時に……。


ダダダダダダダダ!


「じゅ、銃声!?」


「!!」


不意に強い貫通音が響く。随分と久しぶりだと思ってしまった私はもう慣れてしまっただろうか。 何事かと、周囲を見回してみると窓の外に何か騒ぎが起こっている。


「ひゃーっはははは!」


「攻撃、攻撃だ!!奴らはすでに弾薬の補給を絶たれている!襲撃せよ!!学校を占拠するのだ!!」


ヘルメットを被った集団が、銃を武装し、次々と学校へ押し入ってくる。


「わわっ!?武装集団が学校に接近しています!カタカタヘルメット団のようです!」


微妙なネーミングセンスは少し気になるが、これがアビドス高校をピンチに陥れた原因らしい。


「あいつら……!!性懲りもなく!」


「ホシノ先輩を連れてきたよ!先輩!寝ぼけないで、起きて!」


先程の生徒がホシノという生徒を急いで連れてきた。 まだ寝ぼけているのか、無理やり起こされている。


「むにゃ……まだ起きる時間じゃないよー」


言われるがまま揺さぶられ、ホシノは目を開けて、呟いた。


「ホシノ先輩!ヘルメット団が再び襲撃を!それと、こちらの方はシャーレの先生です!」


「うへぇ〜、大変そうだね〜。あっ、先生?よろしくー」


「先輩、しっかりして!出勤だよ!装備持って!学校を守らないと!」


「ふぁあー……むにゃ。おちおちお昼寝もできないじゃないかー、ヘルメット団めー」


「すぐに出るよ。先生のおかげで、弾薬と補給品は十分」


「それでは出撃〜⭐︎」


各々装備を整え、戦場に向かおうとする中。 その戦場から、聞き覚えのある声が耳に届く。


「何なんですか!?ようやく着いたと思ったら、暴徒がたくさんいるじゃないですか!!」


「もう〜イシュ?そんなカンカンになんなんないで、いつも通り……でしょ?」


「死にますよ!?馬鹿なんですか!?」


1人は、荒く一喝し、もう1人は和やかで冷静な声だ。 それに声色加え、聞いただけでもイシュメールとロージャだと推測できる。 知らないうちに、置いてかれてしまい、現在ばったりとこの騒動と遭遇してしまった。 反応したのは、私とシロコだけではなく、もう1人いた。


「はっ……!?あいつら!?」


バットを持って臨もうとした男が、その声に反応し、外を覗く。 私も覗いてみたが、騒動の中心で2人が、ヘルメット団と対抗していた。


「ん!あの人たちは……!」


シロコが咄嗟に反応して、窓を乗り越え、二階はあるはずなのに余裕と着地した。


「今助けるね!」


「よし!」


シロコに続いて、男が窓から乗り出そうとするが……。


「ヒースクリフさん〜?素直にこっちから行きましょうね〜♪」


「あぁっ!?やめろ!!」


瞬間、ノノミが裾を掴んで引っ張り、窓と反対側の扉へ向かう。 ノノミと男の体格にはかなりの差があるはずだが、流石はキヴォトス人と言ったところだろうか。 言われるがまま、男はノノミに引っ張られる。 そうして行くうちに、2人は部屋から出ていった。


「あはは、ヒースクリフさん、この前も飛び降りて足挫いてしまいまして…… 」


アヤネが引きずった笑顔で述べた。


“ええ??”


「ほんと、懲りないわね」


そしてセリカが一言。


「それじゃ、私も行こうかな〜」


一通り終わった後、次々と戦場に向かう生徒たち。 残ったのは私とアヤネだけだった。


「オペレーターは私が担当します!先生は私の側へ!」


“了解”









遂に始まったアビドス高等学校対カタカタヘルメット団。 ……結論から言ってしまえば、私達の圧勝だった。


キヴォトス人の個人差はあると前から知っていたとはいえ、ここまで差があるとは改めて驚いた。 特に、ホシノの戦闘力は今まで見た中で驚異的なものだ。


「いやぁ〜まさか勝っちゃうなんてね。ヘルメット団もかなりの覚悟で仕掛けてきたみたいだったけどね」


「まさか勝っちゃうなんて、じゃありませんよ、ホシノ先輩……。勝たないと学校が不良のアジトになっちゃうじゃないですか……。」


「先生の指揮とヒースクリフ達の手際が良かったね。私たちだけの時は全然違った。これが大人の力……すごい量の資源と装備、それに戦闘の指揮まで。大人ってすごい」


勿論個人差ではには留まらず、アビドス高等学校のチームプレイでの流れよい鎮圧、 さっき言われた通り、大人たちの戦闘経験が勝利の糧となっていた。 生徒と比べて、多少傷はあるものの、対銃でここまで抑えられるのも感心してしまう。 特に、ヒースクリフという男は、近接と遠距離を上手く分別して器用に戦っていた。

(だけど、銃身をバットみたく打撃使うのは、かえって故障させやすくするのでは?)


「……壊れてないかこれ?」


言わんこっちゃない。やっぱり故障してるじゃないか。


「はぁ、少し不要な傷を負ってしまいましたが……銃に対してはまだ許容範囲ですね」


「みんなお疲れ様〜、さあ帰ってご飯でも食べよ?はぁ〜、意外と疲れるわね」


ヒースクリフ含め、言動から大人たちも余裕そうだと伺える。


「あっ!それと……!」


ロージャが何か閃いたのか、ヒースクリフの背後を取り、肩に勢いよく手を置く。


「わっ!」


さっきまで余裕とか言っていたが、何だか疲れているみたい。


「ぷぷ。ヒース、そんなに驚いちゃって〜、肩置いただけでしょ?」


「……どうしてこんな舐めた奴ばっかなんだ?」


ヒースクリフが確実に怒りを溜めてる……。確かに今まで見たきたが、大体雑に扱われていた。


「も〜、久しぶりに会う友人に掛ける言葉がそれ?」


「へぇー、ヒースクリフさんって、仲間いたんだ」


「はぁ!?いるに決まってんだろ!!てか、前言ったよな!?」


ヒースクリフの怒りは、誰かが油を注いでしまったので、まだ収まりそうには見えません。


「アビドス高等学校の皆さんで合ってますか?」


「はい……あなたは?」


「……」


“イシュメール?”


何故かイシュメールが黙り込んでしまった。


「あっ、すいません。どの様な所属を申せばと考えていました」


「じゃ、代わりに……」


そこに、気分が高まっているロージャが駆け寄り。


「私たち、LCB所属、それかシャーレの顧問代理のロージャとイシュメールって言うの!」


「わあ⭐︎こんなにもシャーレの方々が……嬉しくて感謝しきれません!」


「ん、LCBって何?」


“私も聞きたいけどいいかな?”


「はい、LCBもとい……あれ? 」


今度は何か疑問に思ったのか、イシュメールがまた黙り込んでしまった。


「……ロージャさん?」


「ん?なに?」


イシュメールはロージャに振り向き、こう言った。


「某日の会議で決定した事項と、当社の紹介してないんですか?」


「えっ……何それ……待って」


最初は聞き覚えがないと言いたげな顔だったが、段々と顔から汗が滲み出てくる。


「あ、あ〜、そんな事、言ってた様な〜……はは」


「……はぁ、ロージャさん」


「本当にごめん!でも過ぎたことだし……ね?」


後ろめたいロージャにホシノが一言付け足す。


「大人っていうのは、ズルいからねー」


「人生で、ズルなしでは生きられないのよ」


「……やっぱりね」


「あ、えっといいですか?」


やっと口を挟めたアヤネが、件の事について改めてイシュメールに訪ねる。


「LCBもとい、私達リンバスカンパニーは、連邦生徒会との合意の元、指令に従い、シャーレの先生の代理として行動してます。実際先生の付き添いと来ているのは、その様な指令が来ていたからです」


“成程”


リンバスカンパニー?聞いたことが無い企業だ。新しい企業かな。 実際、その企業名に聞き覚えのない人は他にもいた。


「すみません、私はその会社について聞いたことが無くて……」


「知名度が低いことは承知の上ですよ、寧ろ知ろうとするその姿勢に、感謝したいです」


「えっと、褒められているのでしょうか?」


「すごいよアヤネちゃん!褒められてるじゃん!」


「ん、世界は広いから、聞き覚えのないことがあっても当たり前だから」


「はい、取り敢えず、ご協力頂き感謝します!」


「それで、他に何かやることあるの?」


ここでセリカが話題を変える。


「ヒースクリフさんをシャーレ代理人として登録しろと……」


「それって、インターネットでも出来る事ですよね?」


「よくわからないですけど、まあ理解してください」


「えー?じゃあ、ヒースクリフ君とはお別れなの?」


「まあ、具体的な時間は設けられていないので、少し滞在していいでしょう」


「私も、もう少しここで過ごしたいんだよね〜」


「オレはもう帰りたいんだが?」


「酷いよ〜、おじさん達の恩を仇で返すつもりなの〜?」


悲しんでいるように見えるが、何だか揶揄っている表情をしている。


「そう言ってるテメェが、ずっと突っかかってくるからだろうが!!!」


「あはは……少し遅れちゃいましたけど、あらためて挨拶します、先生」








暫くして、アヤネが再び挨拶がてら、ここの紹介をしてくれた。 事前情報通り現在の在校生、もとい対策委員会は、1年のアヤネとセリカ、2年のノノミとシロコ、そして3年のホシノと 助っ人?のヒースクリフだけらしい。 何でも、この有様なのは、殆どの在学生が転校または退学してしまい、その隙にヘルメット団などの不良生徒に襲われ、シャーレに頼るしかなかったのこと。 しかし、まだ脅威は去ったわけではない。 実際ヘルメット団含め、数多くの不良集団は長い間、ずっと攻めてきては負け続けるも、 覚悟が決まりきっているのか、何度も懲りなく襲いにきている。これが現在の課題だ。


「こんな消耗戦を、いつまで続けなきゃいけないのでしょうか……。ヘルメット団以外にもたくさん問題を抱えているのに……。 」


「だったら、追い返したばっかりのヘルメット団に追撃すればいいんじゃねぇか?」


ヒースクリフがある対策を持ち掛けてきた。


「おっ、流石だねー。私もその計画考えてきてたんだー」


「えっ!?ヒースクリフさんはともかく、ホシノ先輩がまさか計画を考えてきたなんて……!?」


「嘘っ……!?」


だが、2人とも計画を考えてくれた事に、賞賛ではなく驚きという感情を露わにした。


「そんなバカだって思われてたのかオレ」


「えー、酷いよー、さすがのおじさんでも傷ついちゃうってー」


「ふふっ、かわいいね!2人とも」


「ロージャさん、もう少し真面目に……。ですが、なるほど。敵が最も消耗している今だからこそ、攻撃不可までに持ち掛けるんですね」


「ありゃ、おじさん、言いたかったのなー」


“名案だね、2人とも!だったら、攻めるなら……今かな?”


「ええっ!?今ですか!?」


「ですが相手の方がより消耗してるとはいえ、こちら側も多少負傷していますからね……」


「こんぐらいならまだいける、だろ?」


「いいじゃん、もう少し頑張ってみようかな」


「ええ、戦闘は継続できます」


3人とも、準備万端だ。体中に所々ある傷すら気にしていない。


「それなら、ヘルメット団の前哨基地に攻めよう。ここから30kmだし、今から出発しようか」


待ってくれ、30km?ええ?この砂漠の中で?キヴォトス人って本当に体力とか多いんだな……。


「いいと思いますよ。あちら側も今に反撃されるだろうと、夢に思っていないでしょうに」


「そ、それはそうですが……先生はいかがですか?」


私が大変な目に遭いそうだが、生徒の意見は尊重すべきだ。だから私は、同意した。


「よっしゃ、先生のお墨付きも貰った事だし、この勢いでいっちょやっちゃいますかー 」


「善は急げ、ってことだね」


「は〜い、それではしゅっぱーつ⭐︎」







「カタカタヘルメット団のアジトがあるとされるエリアに入りました。半径15km圏内に、敵のシグナルを多数検知。おそらく敵もこちらが来たことに気付いていることでしょう。ここから実力行使です!」


アビドス高等学校から30km。私たちはカタカタヘルメット団のアジトがあるとされる区域に侵入した。アヤネ達に学校で指揮してもいいと言われたが、生徒を間近で見守りたいがため断って、ここまで来た。


「みんな、準備してー。敵が来るよー」


「覚悟しなさい、これで蹴りをつけてやるんだから!!!」


「気を付けてください。今回は、前回の敵の数を上回っていますから」


「まあ端からドタマ潰せばいいんだろ?」


「先生、合図をお願いします」


“分かった”


アヤネからの指示に応えて、声を張り上げ叫ぶ。


“戦闘開始!!!”


私の声で、火蓋が切られた瞬間、様々な方角から銃弾が飛び交い、危険な星空を作った。


「わっ!?急に!?」


突然の物量の攻撃に、皆驚いていたが、幸い咄嗟に反応し、物陰に隠れられた。 生徒達は体を露わにして反撃ができるかもしれないが、ここには銃弾一発で倒れてしまう人が3人いる。容易に攻めることができず、防御に徹底するしかなかった。 もちろん、私もその戦場の中に立っているので、流れ弾が当たる可能性がある。


「先生!こっち!」


そこに、盾を構えたホシノが近づき、私のために避難所を作ってくれた。


“ごめんね、ホシノ、ちょっと入れさせてもらうよ”


「もー先生、もう少し離れればよかったのに」


“あはは、次からは善処するよ”


「自分の体は自分で守ってよね〜……ん?あれって」


このまま戦場から離れようとするが、前方に何か見える。 幾度も見たヘルメット団だ。諸刃の剣の覚悟で、攻めにきたらしい。


「チッ、徹底に潰しに来てますね」


「ん!前方のヘルメット団もそうだけど、死角からの狙撃にも注意して!」


このまま、攻められ続けてピンチに陥ってしまいそうに見えるが、逆にチャンスも見える。


ヘルメット団の戦力が前方に集中しているのか、周囲からの攻撃が明らかに減っているのだ。


“アヤネ、周囲の敵の数は?”


「はい、序盤の数と比べ、かなり減っています!どうやらあちら側は、私達の前方に駒を配置してゴリ押しすると予測できます!死角からの攻撃が収まった今が好機です!」


数で攻められるのは恐ろしいが、逆に敵の戦略のお陰で、かなりこちら側が動きやすくなった。


“よし、なら、ノノミ!前方に弾幕を張って!”


「はい、分かりました♪」


私の指示を受けたノノミは、果敢に前に飛び出し、敵に向けて大きなミニガンで弾幕を張る。 これによって、相手の動きに制限をかけ、相手の反撃の隙を潰す。


「グワァーーーッ!?」


「馬鹿っ!さっさと隠れろ!」


効果は絶大で、制限をかけられただけではなく、敵の戦力を削ることができた。


“ヒースクリフとイシュメールは、撃たれないよう近くの生徒と連携して、その人達は盾になって進んで!”


「ヒースクリフさん、私の背中に回ってください。私が守りますから」


「しっかり守れよ?」


「よろしくね、子猫ちゃん」


「ちょっと!揶揄ってないで、もう行くわよ!」


「ん、盾持ってるようだけど、今回は後ろに回って」


「盾持った意味……」


“ホシノ、ここのまま合流できる?”


「任せてー」


「先生!サーチは私が行いますので、指揮を改めてお願いします!」


敵に隙を作ったことにより、ないよりかはましの作戦を立てることができた。 簡単にいえば、ノノミチームが一掃し、敵がノノミに気を取られている間にその他のチームが残党や周囲の敵を倒す。本当に単純だが、最善だろう。


「先生、おじさん、みんなの盾にならないといけないからさー。ちょっとシロコちゃんのところに行ってくれるかなー」


“いいのかい?”


「大丈夫、おじさん結構強いから」


“じゃあ、任せたよ!”


私はホシノを信じて、シロコとイシュメールの所へ向かう。


「あ、先生」


“2人とも!回り込んで、周囲の敵から倒そう ”


「ん、分かった」


合流するや否や、早速敵の陰へ回り込み、周囲の敵の戦力を削ぎ始めた。


「前方に敵3名ほど潜んでいます!」


“シロコ、手榴弾を投げて!”


「ん!」


手榴弾のピンを抜き、路地へ投下。 着弾と同時に、凄まじい爆音と掻き消されてしまった幾つかの悲鳴が木霊した。


「3名撃破!」


“よし!”


「このまま進……!?」


「させるかぁーーーっ!」


“シロコ!”


認識できない距離から一瞬で近づいたのか、予想もしない瞬間に物陰から1人の生徒がシロコに向かって突撃する。


「シロコ先輩!避けてください!」


「私に任せてください!」


隙を補うよう、イシュメールが盾を構え、シロコとその生徒の間に入る。 そして次に、イシュメールは敵に盾を向け攻撃を防ぎ、先程の勢いで吹き飛ばした。


「なぁ!?っ………」


突然の衝撃に耐えきれなかったのか、無抵抗で壁に衝突した。


「ん、ありがとう」


「次!来ますよ!」


落ち着かせる暇もなく、騒動を聞きつけて次々と敵が集まる。


「だったら……!」


そう言ってシロコは、懐から機械を取り出し、スターターロープを引き、起動させる。


「ドローン、展開!」


音を鳴らし、特定の高さまで浮上した後、ドローンはミサイルをガンガンと発射し、前方を破壊する。


「うわ、もうオーバーキルじゃないですか」


“もし敵だったらと思うと……背筋が冷えるね”


「ん、私は絶対ならないから」


「現在地の周囲は掃討できたようです!このまま、進んでいきましょう!」








その後、私は大量のヘルメット団相手に善処し、遂に相手を撤退させることができた。


「敵の撤退を確認!並びに、カタカタヘルメット団の補給所、アジト、弾薬庫の破壊を確認」

「はっ!情けなかったぜ」


「これでしばらくおとなしくなるはず」


「よーし、作戦終了。みんな、先生、お疲れー。それじゃ、学校に戻ろっかー」


Limbus company × Blue archive クロスオーバー小説

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