コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『星空』
綺麗……。
お風呂上がり。ふとカーテンの隙間から見えた星空に、そう呟いた。
天体観測に赴く。
1月。外は寒く、北風が吹く。
気付けば僕は、通話を開いていた。
仲のいいであろう友達が2人、通話に来る。
なんの通話?
そう聞かれた。当たり前だ、突然開いたのだから。
あ〜……星空見ない?
夜遅く、きっと断るだろう、そう思いつつ、ダメ元で誘う。
いいよぉ?
あっさりと許可を貰った。足音と窓を開ける音が聞こえてくる。
オリオン座、おおいぬ座、こいぬ座、おうし座……
星々が作り上げるその景色は、まさに絶景だった。
耳元、呼びかける声がした。
通話のことをすっかり忘れていた。誘っておいて、何をしているんだ。
友達はもう、中へ入ったらしい。僕は寒さなんて無かった。そう、入り浸ってしまったから。
数分後、中へ入る。暖房とヒーターをつけた部屋で、コートを着たままコタツに入る。こんなにも暖かい空間を知らなかった。
暖かいを通り越し、暑いまで来たため、コートを脱ぎヒーターを消す。
綺麗……。
ふとカーテンの隙間から見えた星空に、そう呟いた。
『星空』終