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〜前書き〜
こんにちは、雪夜です。
今回は自○表現ありなので苦手な方、地雷はバックでよろしくお願いします。
それでは、本編どうぞ。
〜本編〜
モヤモヤしたまま帰宅した僕は玄関の前に立った瞬間嫌な予感がした。帰り道から薄々感じていたけど、まぁ太宰の事だし平気だろうと流した。けど、それでも拭いきれない嫌な予感がする。
真逆、本当に、、、
「太宰、、、っ!」
扉を開けると、身体を重力に預けて天井から吊り下がっている太宰が居た。
冗談じゃない、本気で死にかけてる太宰が目の前に居た。
「もう!本当に莫迦っ!」
急いでロープを切って床に下ろす。すぐに心拍、呼吸を確認したら、辛うじて息をしていた。良かった、間に合った、、、
「、、、っけほ、、、っ、、、」
「太宰?!大丈夫?!」
「、、、らんぽ、、、さん、、、?」
「ほっ、、、良かったぁ、、、もう、心配させないでよね」
「、、、御免なさい、、、」
弱々しい声で謝る太宰を見て、僕も罪悪感を感じてしまう。もっと早く気付いてやれば良かった、と。
「落ち着いた?」
「はい、、、すみません、本当に、、、」
「全く、、、僕と付き合うなら自○は辞めるって云ったよね?」
「はい、、、」
「約束、守ってね」
「判ってます、、、御免なさい、、、」
そんなに怒ってないのに酷く落ち込んでしまったみたいだ。何時もの太宰なら、ヘラヘラして反省の色なんて全く無かったのに。
「ねぇ、話したら?隠したって何にもならないよ?」
「嫌です。乱歩さんに云う事ではありませんので」
「じゃあ他の人に話せば良いじゃん。僕じゃ駄目なら敦とかにさ」
自分で云っておきながら悲しくなるが、嫌な事を無理やりやらせる訳にもいかない。せめて誰かに話せたら、これ以上太宰が苦しまずに済むだろう。
「、、、一度だけ、相談しようとは、 思いました。でも、辞めました」
「何で?」
「こんなくだらない悩みなんか忙しい皆に話したって適当に流されるだろうと思ってね」
「くだらない、、、ねぇ、、、まぁ、自○はいつもの事だし、僕も気にしなかった」
「ですよね、、、いつもの事って、皆云う」
「でもさ、今回は本気で死にかけてた。いつもなら、冗談で済まされるのにさ」
「、、、っ」
余計に落ち込んでしまった気がする、、、とにかく話を聞かなきゃ、僕の気が済まない。でも、心の何処かで聞きたくない気持ちが溢れる。きっと、原因が分かってしまったから。
こんな時、自分の才能を恨んでしまう
何でも見通してしまう僕自身が、嫌いだ
「気が向いたら話してよね」
「必要ないと思います。乱歩さんなら、もう分かってる気がするので。」
「っ!」
「それが嫌だから、必死に隠していたんですよ?」
「、、、何だ、バレてたのか」
太宰も太宰だな。僕の気持ちや考えをいつも見通してくる。相変わらずよく分からない奴だ。でも、僕を思って太宰一人が傷付くのは違う気がする。
「気が付いたのは、今ですけどね」
「、、、僕から話した方が気が楽?」
「どうだろうね、私は話し合わなくたって良いと思ってるのだけれど」
きっと、僕に云わせたくないんだ。太宰も、僕が傷付くのが嫌で、話さなくても良いと云ってくれてるんだ。
でも、ちゃんと聞きたい。
ここまで来たら、後に引くなんてするもんか
「、、、僕の所為だよね」
「、、、」
「僕が、皆に、云ったから、、、」
〜次回へ続く〜