テラーノベル
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「…..若年性アルツハイマー型認知症。今の段階では、そう診断せざるを得ません」
医師の声が、ひどく遠くで響いた。
月島は、膝の上に置いた手を強く握りしめた。
爪が食い込み、痛みがあるはずなのに何も感じない。
「…..治るんですか」
「今の医学では、進行を遅らせることしか…」
月島はそれ以上、言葉を聞くことができなかった。
博物館の資料、複雑な歴史的背景、そして愛する人の声。
それら全てを記憶し、整理し、言葉にすることが月島の誇りだった。
それが、砂の城が崩れるように消えていくという。
病院を出ると、皮肉な程に自分を責めた。
スマートフォンが震える。 鉄郎さんからのメッセージだ。
『今夜、蛍の好きなショートケーキ買っていくわ。 早く帰れそう?』
月島は画面をじっと見つめた。
愛している。
この放で、けれど誰よりも自分を理解してくれる男を。
だからこそ、このくらいのことで貴方を苦しみ連れていくわけにはいかない。
「…鉄郎さん、ごめんなさい。… 僕、貴方のことまで忘れるらしいです。」
独り言は風に消えた。
月島は震える指で 、
『あ、了解です。楽しみにしてます』
と、いつも通りの返信を打った。
その晩、リビングの明かりの下で、鉄郎さんは楽しそうに笑っていた。
「おーい、蛍?ショートケーキ、皿に出してくれよ」
「….あ、すみません。今やります」
月島は立ち上がり、食器棚の前で立ち尽くした。
(…..お皿、どこだっけ)
毎日使っているはずの皿。
場所は決まっているはずなのに、頭の中に真っ白な霧がかかったように思い出せない。
心臓が早鐘を打つ。冷や汗が背中を伝う。
「…蛍?」
背後から黒尾さんが覗き込んでくる。
月島は咄嗟に、一番手前にあった適当なグラスを掴んだ。
「…..あ、喉が渇いたので、先に水を飲もうと思っただけです。お皿くらい、自分で出せばいいじゃないですか、鉄郎さん 」
「なんだよ、手厳しいねぇ。相変わらずだ」
鉄郎さんはケラケラと笑い、自ら皿を取り出した。
その背中を見ながら、月島は必死に呼吸を整え
る。
昨日覚えたはずの展示会のスケジュール、今朝飲んだ薬の場所、そして今、自分が何をしようとしたか。
指の間から、大切なものがこぼれ落ちていく。
「…蛍、なんか今日元気ねーな。仕事、疲れてんのか?」
鉄郎さんが心配そうに、月島の頬に手を伸ばそうとする。
月島はその手を、無意識に振り払ってしまった
「…..触らないでください」
「え……」
「…疲れてるだけです。先に寝ますから」
鉄郎さんの傷ついたような顔を見て、胸が引き裂かれそうになる。
けれど、真実を言えば、鉄郎さんはきっと「一緒に戦おう」と言うだろう。
優しすぎる貴方は、自分の人生を犠牲にしてでも、壊れていく僕を支えようとするはずだ。
(そんなの、絶対に嫌だ)
寝室に逃げ込み、月島は暗闇の中で声を殺して泣いた。
机の引き出しの奥に、今日受け取った診断書を隠す。
…明日の朝、目が覚めた時。
自分はまだ、鉄郎さんを「愛している」と思い出せるだろうか。
暗闇の中、月島は自分の名前を何度も、何度も、呪文のように心の中で繰り返した。
_ _ _ 記 憶 が 無 く な る ま で × × × 日 。
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n e x t ▷ ▶︎ 気 分
♡ や 💬 く れ る と モ チ ベ あ が り ま く り ま す ! 笑
後 、 話 変 わ る ん で す が 、 私 忘 却 バ ッ テ リ ー と い う ア 二 メ に ど ハ マ リ し て … 笑
ほ ん と に 時 間 が あ る 時 み て み て ほ し い で す 笑
て ら ー で 忘 却 バ ッ テ リ ー 書 く か 迷 い 中 で す 笑
コメント
9件
わぁ、、好きやぁこれ笑
忘却バッテリーちょっと前に全部見ました👀続き楽しみにしてます🎶
わぁ…ツッキーかわいそ… でもそこがまた良い😍 わかってるはずなのに分からないって怖いよね… 続きが楽しみ‼️
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