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👻🔪side
「ん…..」
怒りに任せて部屋に戻った後また眠ってしまったようだ
先ほどの事を思い出して冷や汗が落ちる
(完っっっっ全に言い過ぎた、今の星導に怒りをぶつけても意味ないのに)
謝りに行こうと部屋から出て2階の吹き抜けからリビングを見渡す
星導の様子はない、部屋にいるのだろう
こんこんこん、ノックをして扉越しに話しかける
「星導、さっきはごめん、言い過ぎた」
沈黙が流れる、返事はない
「星導?なぁ、」
やはり返事はない、
「星導!」
耐えかねて部屋の扉を開ける
そこに星導の姿はない、ただただぬくもりを捨て去り少し冷えた空気が流れるだけ
「は?」
(おい、星導はどこに行った?)
焦って家中を探し回る
声を張りながら星導の名前を呼ぶ
(トイレ、バスルーム、物置、どこにもいない)
「すぅー、ふぅー、」
深呼吸、深呼吸、焦らず慎重に、冷静に
星導にメールを送る
(家にはいない、どこにいる?)
ベットに倒れこんで返信を待つ、早く、早く、と頭の中で反芻する
(既読すらつかない)
星導に何かあったら、そんなことを考え出して止まらない
今の星導には記憶がない、つまり戦う能力もない
少し過保護になっていることは自覚しているが、あんなことがあったなら仕方ないだろう
また星導が傷ついたら今度こそ俺は無力感で壊れてしまう
スマホの画面に張り付く、メッセージを送りつづける
5分、10分と時間が過ぎる
20分、30分、40分、……………….
(……!既読がついた)
返信を催促するように追加でメッセージを送る
「どこにいるかだけでも教えてくれ、…….」
しかし返信はない、いくら待っても言葉が返ってくることはない…………………
なんでこいつはこんなにも俺を心配させるのか、自分がどれだけ大切にされているのか自覚していない
(そりゃそうか、あいつにとって今の俺はただの友人に過ぎない)
がちゃり、
下の階で扉の鍵が開く音がする
(..!星導?)
急いで一階に降りる
『た、ただいま~……』
「おい、」
「どこ行ってた、既読無視してさ」
不安を一気に零すように言葉を投げかける
『あ、あの、すいません…..既読を付けたはいいものの怖くてなに送ればいいかわかんなくて…』
なんだそんなことか、と安堵する
「、よかった……………」
「また星導に何かあったら俺……」
もう勝手に出ていかないでくれと星導に呟く
同時に倒れ込むように星導の体に腕を回し抱きつく
ちょっと友人に対する感情にしては重いがしょうがない、溢れ出てきてしまうんだから
『すいません、コンビニに行ってただけです』
『心配をおかけしました』
そう言って星導は頭を下げる
星導に謝らせたいわけじゃなかったのに
ちょっとずつ抑えきれずに露わになってゆく恋愛感情が憎くてたまらない
『あの、大丈夫ですか?』
「あ、あぁ、大丈夫、すまん」
ふと我に返り星導から体を引き剥がす
そういえば、もう2週間ほど星導と恋人のようなことをしていない
想いの人に触れられない時間は俺にとってはあまりにも苦痛で耐え難いもののようだ