青「おやすみ」
橙「うん…」
おやすみのちゅーもしないで布団に深く潜る君。
顔まですっぽり布団に埋めてるから泣いてるんだろうな。
いつもは俺にぎゅーしながら泣くくせに隠れて泣いてる。知られたくないのかな。涙見せたくないのかな。
そんなに頼りないかな。
でも、うるみやにもうるみやなりの思惑があるはず。
俺が口出しできることじゃない。
それなりの距離感が恋愛を長続きさせるんだと、誰かが言ってた。
だけど、ちょっとだけ、そばにいさせてほしい。
青「ギュッ」
俺が抱きしめると、うるみやは少し驚いて、弱い力で指先を掴んだ。
うるみやと少しだけ、喧嘩みたいなことをしたあの日からうるみやの様子はおかしくなっていった。
段々、家にいなくなった。始めは1週間に一度外出するぐらいだったのに。
気づけばほぼ家には帰ってきてなかった。
LINEや電話をしてもうるみやはでなかった。
ごめんね。俺があのとき誰かの言葉を信じなければ。
あのときちゃんと話を聞いてあげれば。
どこにいったちゃったの。
みんな心配してるよ。
帰っておいで。
うるみやがいない家は寂しくて、冷たいんだよ。
桃「うるちゃん…」
紫「どこにいっちゃったの?…」
緑「みんなッ」
赤「どうした」
緑「警察からさ、行方不明届け受理されなかったって」
緑「うるみやは俺たちのこと避けてる、おそらくね。」
緑「警察が頼りにならないんだったら俺たちでなんとかするしかない。」
うるみやはどこに行くだろう。
どこに行ってるんだろう。行きそうなところはすべて探したのに。
何かが突っかかって、なにかが…
青「ごめんッ」
青「ちょっと行ってくるッ」
赤「しゃるろッ」
紫「気をつけてねッ」
車を走らせて、あの場所に向かう。
「好きな子、幸せにしてやれんの?w」
「しゃるは海来て幸せ?」
「幸せだけど…..」
「じゃあ俺幸せにできとるやん」
「……」
「はッ…./////」
「やっと気づいたかw」
「この鈍感野郎w」
もう10年近く前の会話が鮮明に思い出せる。
大学受験の頃。学校帰りに君と言ったあの暗い海。
青「うるみやッ」
コメント
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うわ。もしかして鈍感野郎と繋がってる? 好きです…………………。