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ここは、人間の住む国とは違う黄泉の国。


黄泉の国とは「あの世のことを指している。

死後に逝くとされる世界のこと」


薄暗く闇が世界を覆っているこの黄泉の国に一人の死神がいる。

「ハァ〜またかよ…なんでワシが人間ごときに振り回されないといけないんだよ。ふざけんな」

黒く邪悪な気配のある大社から怒りをあらわにして、死の鏡を見ている死神。

名を紫

「お〜い。紫、外まで聞こえておるぞ」

「あ”ぁ?」

憤懣が溜まっているのか今にでも殺されそうな鋭い目つきで睨んできた。

「恐ろしいやつじゃ…」

「用がないなら出て行け」

「いや、用はある、、、ん?って、なにしとるんじゃ!紫」

死の鏡に向かって大鎌を振りかざし人間の寿命を奪い去った。

「なにって、こいつはあと、三日しか生きられない命。少しくらい早く奪ったって問題ないだろう」

「おおありじゃ。」

「ハァ?たった三日しか生きられない。しかも苦しまずに安らかに命を取った、なにがいけないの?

あと、三日でなにか出来るわけないじゃん、ならよくない」



この紫という死神は、冷酷で慈悲のない死神だ。自分がこうだと思うことは決して曲げないし、貫こうとする。


「紫…あのな、我々のやるべきことは「死を迎える予定の人物が魂のみの姿で現世に彷徨い続ける悪霊化を防ぎ案内すること。

そして寿命が近いものに死のカウントダウンを教えあげること」

「ふ〜ん。…で。」

「で。、、とはなんじゃ!!」

「くだらない」

紫は、素っ気ない態度で聞く耳を持たずにいた。

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