蓮 side
新郎 蓮さん あなたはここにいる翔太さんを
病める時も 健やかなる時も
富める時も 貧しき時も
妻として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?
蓮 🖤『はい誓います』
新婦 翔太さんあなたはここにいる蓮さんを
病める時も 健やかなる時も
富める時も 貧しき時も
夫として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?
翔太💙『うん♡……ねぇ絶対に可笑しいよ?』
蓮 🖤『しっ静かに!』
蓮さん 新婦 翔太さんは人に優し過ぎるあまり常に受け身で来るもの拒まずな所があり気持ちいい事が大好きです 今後生活する上で数々の試練に襲われるでしょう 彼を信じ寛容な心で受け止める覚悟はありますか?
蓮 🖤『はあ?はい…何まさか浮気するとか言わないよね?』
一方蓮さんは非常に嫉妬深く時折変態み極まりない情事を求めてくる事があります その全てを受け入れて一生彼と添い遂げる覚悟はありますか?
翔太💙『ん???…うん…これって誓って大丈夫な奴?』
亮平💚『それでは互いに愛の言葉を』
蓮 🖤『ええっまぁメンバー全員を呼べなかったのは心残りだけど皆んな見えてる?』
タブレットの画面の向こう側で5人のメンバーが優しい笑顔で笑っている。口々にお祝い言葉を投げかけてくれて自然と顔が綻んだ。
蓮 🖤『翔太くんまさかこんな日が来るなんて思っても見なかった。ずっと片思いのまま終わるんだと思ってた。ましてやこんな素敵な挙式ができるなんて感無量です。しょっぴーずっと俺と一緒に居て一番近くで笑顔を見たい一生守るし一生気持ちよくしてあげる』
〝ううっう゛うわ〜ん///〟
蓮 🖤『えっ?』
亮平💚『翔太良かったね♡』
何故か立会人の阿部ちゃんが翔太を抱き締めどこから沸いたのか舘さんまで現れ3人で抱擁している。
蓮 🖤『おい💢まだ返事貰ってないんだよ!黙っててくれる?』
〝ごめんなさい//……では翔太どうぞ〟モジモジと恥ずかしそうに服の裾を掴んで頰を赤らめた翔太はタブレットに向かって可愛らしく手を振って見せると〝綺麗だよ♡〟〝しょっぴー可愛い〟などと言われて満更でもなさそうだった。
遡る事1時間前・・・
亮平💚『ちょっと俺達のタキシード何処?』
翔太💙『まさか手配し忘れたんじゃないの?亮平ちゃんと頼んだ?』
舘さんと俺の顔を交互に見た阿部ちゃんは全てを悟り肩を落とすと翔太の頭をぽんぽんと優しく弾くと〝翔太俺達の旦那様は思っている以上に変態だ〟遅れて悟った翔太は〝やだ//俺裸で挙式なんか嫌だからな!〟
蓮 🖤『そこまで変態じゃない💢』
純白のウエディングドレスを見た翔太は〝こんなの着るなら全裸の方がマシだ〟と抗議の声を上げ暴れると結局全裸にされて〝お願いタキシード着せて〟と恥ずかしそうに部屋の隅っこで膝を抱えて泣き出した。ここまで嫌がるなんて思わなかった…
阿部ちゃんは大人しく真っ白なドレスを舘さんに手伝ってもらいながら着替えている。〝裸よりマシでしょ//〟なんて言ってるけど舘さんが一生懸命選んだものだと分かって喜んで着ているようだった。
総レースのAラインシルエットで七分袖の大小のフラワー模様を組み合わせた透け感のあるレースが特徴的で腰には大きめのリボンがあしらわれている。背中はパックリと腰の辺りまで開いていて脱がせ易さに拘った舘様の思惑が見て取れる。
涼太❤️『亮平すっごく綺麗似合ってる//早く脱がせたい♡』
亮平💚『はぁバカバカしぃ褒められるのは嫌いじゃないけど///』
隅っこ暮らしの翔太の元に駆け寄った阿部ちゃんはコートを上から掛けてあげると〝少し二人だけにしてくれる?〟と言って人払いすると〝俺に任せて〟と言ってウインクをして見せた。めちゃくちゃ可愛いな…阿部ちゃん//
涼太❤️『人の嫁をエロい目で見なさんな💢』
蓮 🖤『怖いですからその殺気立った表情辞めてください取って食ったりしませんよ//』
亮平 side
亮平💚『折角の記念すべき日に泣いたらダメでしょ?』
翔太💙『よくもそんな格好できるなっ!折角の晴れ舞台に…一生その姿が残るんだぞ!』
亮平💚『仕方ないでしょ?愛する人からの頼みとあらば…それにタキシードは仕事で着慣れてるし、意外と似合ってるでしょどう?』
翔太💙『可愛い//亮平はスタイルいいから…美人さんだし…俺は背も低くいしきっとちんちくりんだよ』
〝おいで〟伸ばした俺の腕に縋るようにしがみ付いて胸にすっぽり収まると〝着なきゃダメ?〟と言って後もうひと押しと言ったところだ〝蓮きっと喜ぶよ?涼太の嬉しそうな顔見たでしょ?あれが答えでしょ//〟翔太は観念したのか俺の顔に頬擦りすると小さな声で〝分かった〟と言った。
涼太❤️『なぁ見た?見たよね亮平エロくな〜い♡ドレスにして正解だったろ?』
蓮 🖤『いや最高だね//何と言っても脱がせるまでがワンセットですからね〜パックリ開いた背中がイヤらしいよね♡』
最悪アイツら💢
翔太を見ると決心したのも束の間、重い腰を上げた所だったのにまたパタンと床に縮こまってしまった。上目遣いで睨まれ、恐らくすんなりとこの状況を受け入れてしまっている俺の事は翔太の敵と判断したようだ…睨んでいるらしいが可愛すぎる。頭を撫でようと伸ばした手をパチンと払われた。仕方ない…作戦変えるか。
亮平💚『まっずっとそうしてなさい。3人で挙式上げてくるから…さっきの蓮の表情見た?俺を見て頰を赤くしてうっとりしてた//惚れられちゃったかも///』
翔太💙『ヤダヤダ違うもんそんな事ない!俺の方が絶対に可愛いもん!』
〝どうぞ着替えて?〟ちょろいなコイツ…
翔太💙『ねぇ蓮呼んできて…俺も着替え手伝って貰いたい////』
〝なんて可愛いの//俺は裸でも一向に構わないけど?〟サメの人形が宙を舞った。まさかジェームズとフォーカスを連れて来てただなんて呆れる…
サメを抱えてドアを開けると二人が中へ入ってきた。
亮平💚『新郎様にお着替え手伝って欲しいってさ』
涼太❤️『さすが亮平//あっちの部屋でイチャイチャしよう///』
亮平💚『早速脱がす気じゃないでしょうね💢』
〝ふふ〟っと不適な笑みを浮かべる涼太は変態そのものだった。
翔太 side
何でいつもこうなるの…白のタキシードを蓮とお揃いで着る予定だったのに。でも蓮のタキシード姿を見て思ったのはこんなにカッコいい彼と同じタキシードを着て横に並ぶのはちょっと恥ずかしいなって思ったってこと。それくらい綺麗に着こなしていて眩しすぎる。
翔太💙『似合うかな……釣り合う?蓮の隣変じゃない?』
蓮 🖤『俺が選んだんだから絶対に似合うよ?ごめんね黙ってて…嫌がると思ったから。でもちゃんと翔太のことを思ってこのデザイン作ってもらったんだよ//着て貰えないかな?』
翔太💙『挙式終わったらすぐ脱ぐからね////』
蓮 🖤『勿論////ふふっ…』
亮平と同じ総レース仕立てのドレスは胸元がパックリと大胆に開いていて後ろから見ると亮平のドレスと同じ作りになっている。前から見るとこれまた大胆なミニ丈になっておりふわふわと上質なレースが折り重なっていてフェミニンで柔らかい印象だった。俺のお気に入りは腰の大きめのリボン。亮平とお揃いで可愛い//ただ…
翔太💙『短すぎない?パンツ見えちゃうよ///』
蓮 🖤『そんな事もあろうかと、今日は特別な日だから翔太に選ばせてあげる///』
一、ノーパン♡
二、紐パン♡
三、総レースのTバック♡
蓮 🖤『因みに全部白だよ♡あっノーパンはスケルトンだねあはっ♡どれがいい?』
翔太💙『日本に帰ります』
蓮 🖤『OKそのままノーパンね』
聞いてる?俺の人権ないよね?
翔太💙『Tバックにします!!!紐パン痛いんで💢』
紐パン経験済みの俺が選んだTバックはやっぱりサイドが紐で何なら全部紐で…ノーパンの方がマシじゃないか!早々に脱ぎたくなった//何だかさっきからエロい目で見られてるし、恥ずかしいしほっぺが熱い。エスコートしてるつもりか知らないけどお尻に添えられた手が何だかイヤらしい手付きでムカつく…〝ねぇそこ触らないで💢〟何でもリボンが邪魔してエスコートし辛いのだとか…それなら仕方ないから諦める。
亮平💚『可愛い//足やっぱり綺麗だねスリスリしたい♡』
涼太❤️『すごく似合ってる//亮平の次に撫で撫でしたい////』
蓮 🖤『変態ども見せ物じゃないぞ失せろ💢』
亮平💚『バカね今日は見せ物でしょ♡おいで翔太頑張ったね//』
亮平の言う通りこんなにも嬉しそうな顔を見れるなら、喜んでくれるならどうでもいいやって思えちゃうくらい蓮は幸せそうな顔をして笑ってくれた。それに俺の大事な涼太と亮平も同じで皆んなが幸せそうな顔をしていた。
新婦 翔太さん 新郎に愛の言葉を
翔太💙『蓮////大好きだぞ…責任とって最後まで愛せ…もういいでしょこれで////恥ずかしくて死んじゃう』
では誓いのキスを立会人から順番に♡
蓮 🖤『ちょっと待って可笑しいでしょコラ💢やめろよ』
無理矢理引き剥がす蓮、後退する俺、連れ去る涼太 追いかける亮平と蓮
蓮 🖤『お前達まだ誓い合ってないだろ💢』
亮平💚『そうよ涼太何考えんのよ💢』
翔太💙『涼太戻った方がいいよ?亮平に殺される未来が見える』
はっと我に返った涼太は〝冗談に決まってるだろう〟なんて言ってその場を取り繕っていた。次の日の朝涼太と顔を合わせた僕らは…悟ったよね半殺しにあったようで憔悴しきっていた。
全ての式を執り行うと、舘阿部夫妻は観光を兼ねたバカンスだと言って腕を組んで笑顔で別れた。今思えばあの笑顔の裏に亮平の狂気たる想いが隠れ
ていたなんて恐ろしい…
俺達はというと教会から蓮の運転でホテルへ戻った。蓮の要望でブライダルカーに乗ってカラコロと空き缶を鳴らしながら走った。何でも悪霊を追い払う意味があるのだとか。海辺を走る車が異国の地で俺たちの幸せを告げるカラコロと言う音を響かせ、街行く人が幸せをお裾分けしてもらったみたいに嬉しそうに僕らに手を振って祝福してくれた。
翔太💙『幸せすぎてもう帰りたくない//』
蓮 🖤『ふふっさっきは帰りたいって言ってた』
ホテルに着くと自室へ向かうまでの道のりを蓮がお姫様抱っこして連れて行く。戸建てのコテージ部屋はホテルの中庭を抜け開けると木々に囲まれた所に立っており奥に海が見える。優しい風に吹かれ漣が立つとキラキラと光が反射して綺麗だった。寝室のベットの横に下ろされると心臓がドキドキと音を立てた。 初めての時みたいに緊張する。恥ずかしくってカッコ良くって何だか訳がわからなくて涙が溢れた。
涼太 side
亮平の運転で世界遺産を巡っていた俺たちは食事終えホテルへと向かって出発していた。
涼太❤️『今日の翔太可愛かったよね〜今頃イチャイチャしてるのかな〜お二人さんは』
亮平💚『でしょうね💢』
涼太❤️『怒ってる…よね?ごめんね俺免許なくて疲れてるのに運転させちゃって』
亮平💚『そこじゃねえだろ💢……てやる』
ん?…何をそんなに怒っているんだろう?何か怒らせるようなことしただろうか。ホテルに着くなりズカズカと俺の前を歩く亮平は乱暴に部屋の扉を開け中に入ると目の前の光景に足を止めた。リビングを開けた途端に香る薔薇の匂いに幻想的に灯るキャンドルが亮平の頰を伝う涙が美しく映し出された。
跪き指輪の入った箱を亮平の前に差し出すと膝から崩れ落ちて床にお尻を付いて大泣きしている。
涼太❤️『どうしちゃった?そんなに運転したくなかった?ごめんね?何それとも具合悪い?あぁそうか俺だけお酒飲んじゃったもんねほんとごめん』
亮平💚『バカ!ほんとに分からずや何だから💢どこまであんた達天然バカなんだよ!』
涼太❤️『は?バカバカ言うなよ?どうしたの?おいで』
ロマンチックに働かないのは何でだろう?今日のこの日を用意周到に盤石に挙行すべく俺なりに頑張ってきたのに何故だか上手くいかない。それどころか愛する人が悲しそうに泣いている。どうしたらいいのか分からずに狼狽えることしか出来ない俺は最後の頼みの綱翔太に頼った。
涼太📲『翔太?ごめんお取り込み中だよね?………亮平のことで相談なんだけど!用意していたロマンチックアイテムが全く機能しなくて困ってるんだ!助けて?うん……OK分かったありがとう』
涼太❤️『とにかくこの胸に飛び込んでおいで可愛子ちゃん!!!』
亮平💚『バカすぎるけど100点満点だぞゆり組♡』
呆気なく俺の胸に飛び込んできた亮平はめっちゃ可愛かった。翔太からのアドバイスは〝めちゃくちゃ嬉しくて喜んで泣いてるだけだからガツンと誘いなさい〟だった。亮平の気持ちを一番分かっている彼女会の会長は亮平が拗らせている時非常に役に立つ。
涼太❤️『貰ってくれる?指輪なんだけど?』
亮平💚『そこは無理矢理嵌めるのが大正解なんだよ💢真面目すぎるんだから涼太は///大好き過ぎる///涼太愛してるいっぱい愛して』
涼太❤️『言われなくてもそのつもり//僕の……僕だけの可愛子ちゃん//ねぇもう一回ドレス着て?脱がせたいんだけど?』
〝変態な涼太大好き//〟いつだって亮平は俺の想像の上を行くお転婆なお姫様だ。今までは翔太より好きな人なんてできないと思っていた。
彼以上に可愛らしい姫なんてこの世に存在しないと思っていたのに亮平は我儘で少し意地悪だけど、人一倍繊細で乙女なんだ。
そして何よりも1番の僕の理解者で翔太の1番の理解者でもある。再びドレスに身を包んだお姫様は長く細い指にペアのリングを通すと、いつもは意地っ張りな亮平が嬉しそうにうっとりと目尻を下げて俺の頰を撫でると〝涼太幸せをありがとう〟と言って一筋の涙を流した。
つられて泣いた俺の涙を舌先で舐めとった亮平は〝今夜はお仕置きだから寝かせてあげない〟などと言って優しく俺の胸に手を当てるとゆっくりと後ろへと押しやった。
絡まる指先に光る指輪が涙を誘う〝いつまで泣いてんのよ〟と長い指で拭う亮平もまた泣いてるくせに…背中を撫でると吸い付くような滑らかな肌に唇を押し当てた〝愛してくれてありがとう〟時を忘れて繋がり合う。感じるままに欲望のままに俺らしく亮平らしく、二人でならそれが出来る。ねぇそうでしょう亮平…
涼太亮平❤️💚『偽らず愛することを誓います♡』
コメント
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そして❤️💚最高かよ。💚ちゃん可愛い💕この世界線も大好き。
花凛さんなら絶対、ドレス着せてくれると思ってた!!!ありがとうありがとう😭繰り返し読みます💙