1th Chapter.
『 1コメ! 』
『 早く見れた!』
『 今日も可愛い 』
『 かっこいい 』
たまには違うコメントが見たい。
毎日来るコメントに飽きた。
いつかは絶対に飽きが来る。
だが、その中でも絶対に飽きない物もある。
「 おはよう 元貴 」
目が覚めると目の前には若井が顔を覗かせている。
「 ん、 おはよう 」
「 よく 眠れた? 」
「 うん、 」
「 てか どうやって家、 入ったの? 」
「 えー 昨日合鍵貰ったじゃんー 」
「 え、 そうだっけ 」
「 もう忘れたの?これだから元貴はー 」
昨日のこと、、何も覚えていない。
昨日。
昨日。
若井とご飯を食べて、家に帰ってベットへダイブして、
それから、
それから、
何も記憶が戻ってこない。
「 昨日! 一緒に元貴の家でLIVEしたじゃん! 」
そうだっけ、、
LIVEなんてしたかな、
「 昨日の元貴、笑 」
「 ファンの皆に辛口だったよね、 笑 」
「 ファンの皆に言われてたよ?上手すぎるって、笑 」
「 えっ!? 」
急いでスマホを開く。
ロック画面に流れるように映し出される沢山のコメント。
『 元貴くんってこんな感じなんだ 』
『 家では若井くんに甘々、笑 』
『 やっぱり好きなんだねー若井くんの事 』
『 こんな辛口の元貴君初めて見た! 』
『 初めてだこんなの見たの 』
『 これなんなんですか? 』
『 交尾大会死ぬwwwww 』
『 大森って家ではS?w 』
心臓の音がとても早く聞こえる。
スマホに映る自分の顔は冷や汗をかいていた。
昨日の夜、何があったんだ。
心臓の音が止まない。若井にも聞かれているだろう。
息が段々と詰まる。
「 元貴、? 」
「 若井、昨日、僕 若井に何したの、? 」
「 はぁ? 何って セックス じゃん。 」
「 元貴から誘ってさー 」
「 それから〜〜〜〜〜。 」
あ、
思い出した。
昨日。
僕は若井と、したんだ。
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昨日の出来事。
はー、疲れた。
もう正直眠たい。けど家に若井が来てくれている。
もう少しの辛抱。起きないと、
僕は睡魔や人とヤる時は絶対Sになってしまう。
こんな僕は嫌だ。また今日もSのままで若井と会話しなければならないのか、?
と思いつつも若井がいるリビングへ向かう。
もう睡魔の限界で若井がLIVEをしているのを知らずに若井の膝で横になる。
「 ちょっ、あっ 元貴っ! 」
若井の声を聞くと睡魔が僕を襲ってもヤりたくなる。
「 今日頑張ったんだし、ヤろ 」
「 はぁ!? 何言ってんだよ 」
「 疲れてるんだろ? 寝なよ 」
「 しかも入ってくるなよ俺が今ライvッ 」
僕は若井にキスをした。
「 うるさい。 黙って従え 」
「 んっ… 」
「 ほら なにしてんの? 早く脱いで 」
「 ご主人様の命令、聞けないの? 」
「 はー悪い子だなー これじゃあ痛くしなきゃね 」
「 やだ 」
「 てか俺今ライッ 」
「 ねぇ、早くしろって言ってんの 」
「 ごちゃごちゃ言ってないでさ 」
「 こっちはもう限界。ビンビンなの 」
そして、皆が見ている前で僕は若井とシてしまった。
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そりゃそうだ。コメントで沢山言われる訳だ。
「 はぁ やってしまった。 」
「 何が、? 」
「 昨日さっ!あの後 皆がさ 」
もう聞きたくない。
この現実から逃げたい。
同じコメントは飽きたって言ったけど、
本当は
本当は違う。
こんなことを言いたかったんじゃない。
もっと違うことを皆に言って欲しかっただけ、
どうしてそれが上手く伝えられないんだ、
嗚呼、もし過去に戻れたら、
何でもやり直すのに、
あの時若井にきつく当たってしまったこと。
あの時言い方を変えていれば、
嗚呼、もう何も戻せない。終わりだ。
その直後、後ろから抱きしめられる。
「 元貴、大丈夫。 」
「 元貴には俺たちがついてるじゃん 」
「 だから、頼って欲しい。 」
頼れる物なんてもう何も無いんだよ。
もう一度やり直させてくれるのか、?
次から次へと涙がこぼれ落ちる。
若井の腕を振り払い家を飛び出した。
街の視線が怖い。
皆からどうゆう目で見られるのだろうか、
そんなことを思い、気づくとお寺に立っていた。
何も考えずにお寺に来てしまった。
「 せっかくだし、手合わせるか、 」
「 五円玉、 無い。 百円でいっか、」
お寺のルールを守り、手を合わせる。
道を歩いていると、僕の母校にたどり着く、
校内も校外も誰もいない。
こっそりと入り、昔使っていた机に腰掛ける。
急に睡魔が襲う。
「 今日はここで寝よう。明日の朝 1番に出ればいい、 」
そう思い窓を全部閉め、眠りについた。
夢の中では昔僕が高校生だった時の映像が流れている。
嗚呼、今もそうならいいのに、
next→100❤︎
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