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その後のある日の楽屋にて
「まーた2人で寝てんの」
小声だが太智が呆れたように言った
睡眠時間が圧倒的に足りていないメンバーは休憩時間に仮眠をとることは珍しくはない
相変わらず2人はなにかと忙しそうにしてはいる…
が、このところよく並んでは眠る2人がいる
「今日はじゅうもあっちで寝てる」
舜太が指をさしたほうに太智が目をやると椅子に跨がって絶妙な角度を保ちながら眠っている柔太朗の姿があった
「…ほんまや。なんであの格好で寝れるん」
さすが特技にどこでも寝れることをあげていることだけのことはある、と太智が思っていたその時、勇斗の首がゆっくりと動いた
そのまま隣に眠る仁人の髪の毛に吸い込まれるように近付き、抱き締めようと手を伸ばして寝返りをうとうとしたところで目が覚めたらしく、ガバッと起き上がって太智と舜太のことを見た
間一髪、いけないものを見たんだと悟り瞬時に顔を背けた太智と舜太と目が合うことはなかった
「…おはよう」
勇斗から恐る恐る声をかけると
「あ、はやちゃんおはよう、まだ時間あるから大丈夫やで」
何事もなかったかのように舜太が笑顔で言った
勇斗が安心したように息を吐いたのを、舜太と太智は聞き逃さなかった
寝起きの勇斗にちょっと出る、と舜太と太智は連れだって自販機へ
缶とペットボトルを各々開けながら
「寝るのは全然ええんやけどなぁ」
「いや、はやちゃんより俺らの方が焦ったからね」
「マジそれなんよ」
「ここ一応職場やからさあ」
「さすがにちょっと気まずかったなあ」
「最年長とリーダーのいちゃいちゃやろ…」
「見たんが俺らだけで良かったで」
舜太と太智がこそこそと話しているのを聞いていたのは、2人が出ていったすぐ後に目覚め、寝起きにコーヒーが飲みたくてやってきた仁人だった
「…それ、何の話?」
仁人に視線で足止めされて2人はああやってしまった、と思うのだった
「お前、何やったの」
室内に戻った仁人は早速勇斗を問い詰めた
「はやちゃんがじんちゃんにいちゃつきだした」
としか説明されていなかったが、仁人の怒りを買うには十分だった
「…ハグしそうになっただけじゃん!ハグなんて普段からするし」
「…職場でするには度を越していたと証言があるが」
「んなことない!未遂!…でもしょうがないじゃん、無意識だったんだからさ」
「無意識だからたちが悪いんだろ!お前、ほんと自覚が無さすぎる」
「だからごめんって」
年上達が言い合う声に柔太朗が目を覚ました
「…なんかあった?」
隣にいた舜太に柔太朗が尋ねた
「なんもないよ、いつも通り」
にっこりと笑って答える舜太に
「…そっか」
と言いながらもいつも通りの光景ではあるが、何かしらあったであろうことを感じ取った柔太朗であった
「俺はもう楽屋で絶対に寝ないし、お前の隣にも行かない」
と言う仁人に、3日後には言ったことも忘れてあなた絶対どっちかはやってるよ、と思いながら柔太朗はあくびをした
楽屋は今日も平和である
fin.
yukino様
リクエストありがとうございました!
コメント
2件
ありがとうございます!見たかった世界がここに! とても心がほわほわしました(*ˊ˘ˋ*)♡