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2人の仲は、スマホで頻繁に連絡を取り合うまでに進展し…。
「来るの早いね。待った??」
「オレもさっき着いたようなもんだわ。」
「行こうか。」
今日は、藁切り体験で領子が通う道場に行く日である。
「こんにちは。先生、例の彼連れてきました。」
準備している先生に声をかけ。
「私道着に着替えてくるね。」
その間、爆豪は先生からレクチャーを受けることに。
「お待たせ。」
道着姿の領子に思わずハッとさせられる。
爆豪君、すごくのみこみ早いし筋も良い。君より上手くなるんじゃない??
先生の冷やかしに、ムッとする領子。
「先生の刀折らないようにね。さ、見せて貰おうじゃないか。」
と促す。教わった通り刀を振りおろす爆豪だが。
「切れねぇ。何でだ!?」
「切ろうと思って力一杯振り下ろしてない??ちょっと変わって??」
と自分の刀を抜き、集中する。振り下ろした刀は見事に藁を3等分にした。
「なっ!?」
「力を入れるのは、ほんの一瞬だけ。刀の重さで切るんだよ。」
頷く先生と、あまり理解が追いついてない爆豪。
「お前の刀貸せや。」
先生経由で刀を借りる。
「お前の刀、こんなに軽いのか!?」
「そうよ。刀はね手の大きさや身長によって長さや重さが変わるのよ。先生の刀、爆豪君には少し長くて重いかな。」
「お前ので切っていいか??」
「良いよ。」
と切ってみるが、やはり切れない。
「クソが!!」
「落ち着いて。せっかくだし二天一流もやってみる??」
と言うことで、先生とお稽古開始。
「いやほんと、のみこみ早いよね。脱帽するわ。」
「あんがとよ。」
「刀の扱いにも慣れたし、もう1回藁切り挑戦してみる??」
「そうだな。」
とやってみると、真っ二つにすることに成功した。
「っしゃぁー!!」
「おめでとう!!」
思わずハイタッチしようとして、領子の壁に阻まれる。
「ごめんなさいっ!!」
「あーくそっ!!ほんとはお前に稽古つけてもらいたかったのによ。」
「えっ!?」
「勘違いすんなよ!!ぼこぼこにしてやりたかっただけだわ。」
「ひどっ!!女子にその言葉、無いわー!!」
と笑い飛ばす領子に爆豪は惹かれていく。
着替えを済まし、先生に挨拶して道場を後にする。
「楽しかった??」
「ああ。色々勉強になった。」
「稽古してる爆豪君、かっこよかった!!ヨダレ出るくらい!!」
「ヤな表現だなおい。でもやっぱり実践であれができるお前、すごい格好いい…。」
驚いて見つめる領子に、照れて顔を背ける爆豪。
「(あれ、私なんか、ときめいてる!?)」
頭の中に恋という感情がよぎる。
「アホ面晒してんな。」
「あっ!?…なんか、No1に近い人に言われると嬉しくて。」
「…そうかよ。」
触れられない気持ちが、もどかしい。
「今日は何食いたいんだ??」
「定食!!」
優しく笑いながら。
「調べて行くか。」
とスマホを出す。
2人の心の距離はいっそう縮まった。