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雨樹は当たり前そうにこちらをみつめて、だからそう言ってるじゃんと言わんばかりの顔を見せた。 「言ったでしょ?僕は神だって」
と言う雨樹という女は、とても
かっこよく見えてしまった。
私もこんな神になりたいと思ったら、名前を出していた。
「さ……き……」
と少しかすれてしまった声だが、わかったのか、あー という顔をしている。
「え?さき?」
と、全く違う名前を言っていて私は目を丸くした。私は嫌いだった名前を口に出した。
「ちがう!五月雨 喜咲(さみだれ きき)!!!」
と、私は顔が熱くなるほど怒っていた。それもそうだ、私を……なのだ。雨樹は、考えるように黙っていたが次に頷いたと思ったら。
「でも今からその名前は捨ててもらうね」
と、とんでもないことを言い出した。名前を捨てるなど、この世界では4んだ事になるも同然なのだ。雨樹は、私に4ねと言うのか……と思った。私は「え?」という声が溢れてしまった。また新たに名前を作ったら、私は私を捨てることになるのだから。
「だって神になるんだし……」
「それに……」
と続けて言う雨樹は、とても楽しそうだったが次の瞬間。この楽しそうに話していた意味がようやくわかった。
”自分を捨てた家族の苗字なんて名乗りたくないでしょ?”
私は図星をつかれた、私は地面に座り込んでしまった。私は捨て子なのだ。そう確信した時、私は泣き出してしまった。しかし、その瞬間、彼女《雨樹》について行くことを決意した。
「わた……」
「僕!なんて名乗ったらいい???」
と言ったあと。雨樹は、汚物を見るような目で。僕をよく見た、そして笑いながら。
「……僕の真似???やめてよw」
続く……