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〜 side ローレン 〜
今日も朝からあちらこちらで店舗強盗が起きていた
少し早めに出てきたのにもう3店舗も回っている
ロウはヘリに乗り逃走犯を追尾中だ
昨日の帰りも遅かったのに、朝起きるとわざわざコンビニへ買い出しに行って買ってくれたおにぎりがテーブルに用意されていた
自分も疲れてるだろうに、俺にまで気を使って‥‥
それより何より仕事じゃなく、普通にロウと話してない
家での会話もままならない
今は‥‥
途切れ途切れの無線から推測するに、どうやら街中にいるみたいだ
昼ごはんくらい一緒に食べたいけど‥‥
ロウがいつ署に戻って来るか分からないし、午後から俺は会議がある
「‥‥人生上手くいかないな」
「上手くいってないの?可哀想ダネ」
「ハユン?‥‥‥俺は可哀想か‥‥」
他人にそう言われると本当に俺という人間は可哀想なんだと思ってしまう
落ち込んでいるとパレトの通知が流れる
「もうね、パレトは遠いから行ってないヨ?行っても犯人逃げちゃってるから」
「そうね、今日は特に街の方が犯罪多いし」
「パレトね、お化けがお金取ってるヨ。だからいつ行っても犯人いないんだ」
「ん?お化けが?ハハっ、そうかもな」
ハユンがおちゃらけてお化けの真似をしている
俺はハユン達が戯れあっている姿を見ながら会議室へと向かった
会議の途中、コーヒーを取りに駐車場入り口の傍にあるキッチンへ向かう
コーヒーを淹れているとロウが署へ戻ってきた
「ロウ!お前朝からずっと出てたのか?」
「戻る時空港が始まって‥‥俺、無線入れましたよね?」
「ロウの無線‥‥入ってたか?」
「まだ調子悪いんかな‥‥」
“あ、あ、テスト、テスト”
「あぁ、入ってるわ‥‥」
「入ってるならまだ大丈夫そうです」
そう言うとまたロウは忙しそうに署内に消えていく
今日の俺達の会話は無線の事だけ
いつになれば前のような落ち着いた生活が戻るんだろうか‥‥