急遽開かれた上官会議は明け方近くまで続いた。家に帰るとまだリビングの電気が点いているのに驚きながら入った。
「ただいま、遅くなってごめん。…あ。」
テーブルに1人分の食事が並べられ、その隣で突っ伏して寝ているつぼ浦。ドラマやアニメで見た事のある光景が自分の身に起こっている、愛されていると実感できる出来事に嬉しさと申し訳なさがせめぎ合う。
「…ごめんね。」
頭を撫でてから食事を持ってキッチンに向かう。会議中に色々つまんでいたのでそんなにお腹は空いていないが、自分の為に用意してくれた手作りのご飯を今食べない選択肢など無かった。温め直して戻って来るとちょうどつぼ浦が目を開ける。
「起きた?遅くなっちゃってごめん、ありがとね。もうちゃんとベッドで寝な?」
「…んん…ぅん…」
寝ぼけながら青井の腕の中に入り込み抱きついておかえり、と小さく呟いた。
「一緒にベッド行く?」
「んーん、ごはんたべて。」
「そう?いただきます…うまっつぼ浦どんどん料理上手くなってくな。」
「ん?んへへぇ…」
「ちょっと食べる?はいあーん…」
「あー…ん、うまい。おれすごい?」
「うんすごい、天才としか言いようがない。これは国宝級だな。」
「へへ、あおせんすきぃ…」
そう言いながらズルズル下がっていって青井の膝を枕にまた寝始めた。食べ終わりさてどうするかと考えながら頬を撫でると幸せそうな顔をしながらすり寄ってくる。
「ふふっ可愛いなぁ…でもな、流石に起こすか。つぼ浦ー起きて。ベッドで寝よ。」
「…んー?やだぁ…」
「頑張れ、ほら身体起こして。」
「やーだぁー…」
つぼ浦の身体の下に腕を入れて起こそうとするとイヤイヤと首を振りながら腰に抱きついてきた。
「そんな動けないほど眠い?」
「…ちがぅ…」
「じゃあなんで、何が嫌だ?」
「…ベッド行くとほんとに寝ちゃうから、あおせんと全然話せないからさびしいもん…」
あまりにも可愛くて甘えたな理由に天を仰ぎながら悶絶する青井。深呼吸して自分を落ち着かせてから説得を始めた。
「まぁ今日は忙しかったしな。でもここにいても寝ちゃうでしょ、ほらもうウトウトしてる。」
「…んぅ…ねない、おきる。おこして。」
「出たその意地っ張り。…じゃあ明日は早く退勤して、夜更かしもして今日の分までいっぱい一緒にいよ。その為に今日はもう寝なきゃな?」
「んー……わかった、じゃあねる。」
「よしじゃあ起きて、ベッド行こ。」
最後の力を振り絞って寝室に行くと青井の片腕にしがみついてすぐに寝た。ずっと寝ぼけながら話してたけど起きたらこの事覚えてるのか…と懸念していた点は当たったが、そんなの知らない、覚えてないと言うつぼ浦を無視して沢山甘やかした。
コメント
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最高すぎます♡♡ もう好きすぎます🥹