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事件が一段落しそろそろ帰るかとつぼ浦を探していると電話が鳴った。


「もしもしどうした?もう退勤しようと思ってたけど。」


「あー…その前に相談したい事あるす、宿直室来て。」


「家じゃダメなの?」


「んー…仕事の事だから…」


「分かった、行くね。」


つぼ浦が仕事の相談だなんて何かよっぽどの事があったのか、と心配になりながら宿直室に入ると既に座って待っていた。


「どうした、何があった?」


「あーえっとー…あ、無線抜けるか。」


「俺も抜けとこ。相談ってなに?言いにくい事?」


「んー、その…ちょ、ちょっと待って…」


思わず吹き出しそうになるのを堪えて下を向いた。青井にはそれが酷く落ち込んでいる、塞ぎ込んでいるように見えてしまった。


「また何かされた?嫌な事あった?ゆっくりで良いから。」


「いやそれはぜんっぜん違う。…あ、そういうんじゃねぇ、違うってば。」


「違うってなに?おいでよ。」


慰めようと近付くがその分離れて距離を取られる。青井の心底心配そうな顔が目に入り罪悪感に狩られ思わず立ち上がったつぼ浦を追いかけて部屋の中をグルグル回りだした。


「ねぇなに?俺が嫌なの?」


「嫌じゃねぇってば!でも今は違う!」


「今は?せめて説明ぐらいしてくれ?」


「いやちょっと1回落ち着いてくれ!?」


もう無理だと宿直室を飛び出して駐車場に走る。青井が急いで追いかけると青いスポーツカーが停まっていた。


「すまんもう良いか!?ハッピーバースデーアオセン!!!」


「「「ハッピーバースデー!!!」」」


「…え!?ありがとう…え?つぼ浦??」


「これ皆からのプレゼントだ!喜べ!!」


「…あれもしかして好みじゃなかった?」


「このセンス抜群の俺が選んだってのに!?」


「いやいやこれはめっちゃ嬉しいよ、かっこ良い。ありがとう。悔しいけど成瀬のセンスは認めざるを得ない。」


「良かったー、らだちゃん先輩めっちゃ似合ってる!」


「今日もう大型起きないしゆっくり走って来れば?」


「じゃあお言葉に甘えて退勤するか。つぼ浦行こ。」


街を1周するかとなり出発するとつぼ浦はウキウキだが青井の表情は僅かに曇っていた。


「はえー!めちゃめちゃ良い車だな!皆で悩んだ甲斐があったぜ!」


「そうだね、音も良いな。…結局相談てのは俺を引き止めとく為の嘘だったの?」


「嘘…ではないな、アオセンをどうやったら引き止められるか相談したかったしな。」


「それ意味無いだろw…割と本気で心配したんだけど?つぼ浦に嫌われたかと思ったし。」


「おー、俺の演技力も中々って事か。またいつか騙したろw」


真意が伝わらない事にムッとなった青井は口数が減り、つぼ浦への返事もぶっきらぼうになっていた。すぐそれに気付いたつぼ浦が不安げに問う。


「…アオセン?なんか怒ってる?俺なんかした?」


「…ちょっと降りようか。どっか…あ、近くに公園あったな。」


街灯に照らされたベンチに座り無言の空間が流れる。青井はどう話そうか悩み、つぼ浦は何をしてしまったのか、どうしたら許してくれるだろうと必死に考えていた。


「…あのね、今日仕事の相談があるって言われた時すっごい心配だった。いつも犯人と揉めても丸く収めるし、警察の誰かと揉めるなんて事も無いだろうつぼ浦が相談って…よっぽど何かあったんじゃないかって。前みたいに誰かに何かされたんじゃないか、って。」


「…そうか、それは…そこまで考えられてなかった、すんませんでした。」


「で、いざ顔合わせると全然話さないし俺から離れるしさ。相談て言ってたのは俺を呼び出す口実で、別れ話でもされるんじゃないかって一瞬思ったしw」


「…俺はアオセンを不安にさせちまったって事だよな?しかも誕生日に…」


「分かってくれれば良いよ。俺も悪い方に考え過ぎちゃうのどうにかしないとな。」


「いや良くないだろ。どうしよう…どうすれば…アオセンごめん…」


俯いて青ざめるつぼ浦の手を握ると汗でベッタリしている。


「大丈夫だから、そんな思い悩まないでくれ?w…うーんじゃあ今日の俺の誕生日、1日お願い聞いてくれる?」


「お願い?俺にできる事ならなんでも。」


「じゃあ最初のお願いね、ハグしたい。おいで。」

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