撮影を終え、阿部ちゃんに今から行くよとメッセージを送るも返事がない。
寝ているのかなと思いながら阿部ちゃんの家の玄関を開けると、例の知り合いのものと思われる靴が置いてある。
鉢合わせたら気を遣わせるかと、連絡がついてからもう一度来ようと思ったその時。
部屋の中から微かに声が聞こえた気がして、息を殺して聞き入る。
『やっ…』
瞬時につま先から怒りの炎が駆け巡った。
音を立てないようにリビングに入ると、寝室からの声は一層鮮明になる。
それは、やめて、やめてと懇願する阿部ちゃんの切ない声。掠れた悲鳴のような喘ぎ声も混じる。
迷いなく寝室に突入すると、驚いてこちらを見た知り合いという男と目が合った。
その下には組み敷かれた阿部ちゃん。2人は既に繋がっていて、男の手は阿部ちゃんの敏感な胸も摘んでいた。
男は俺もよく知る先輩だった。
一瞬怯んだが開き直ったのか、腰を引いて思い切り打ちつけた。
💚「ひぃっ…」
阿部ちゃんの身体がしなる。男は構わず腰を掴んでピストンを繰り返した。
『あっついな、たまんねー』
💚「はぁっ、はぁ、もうやだ、やめてください……お願い……」
呆気にとられたあと、自分がどうしたかあまり覚えていない。頭に血がのぼったんだろう。
ただ、『阿部ちゃんから離れろ』とすごい剣幕で怒鳴ったのは記憶にある。
男がドアを閉めて逃げ帰る音で我に返った。
🖤「…阿部ちゃん」
阿部ちゃんは無理やり開かれた脚を閉じる気力もないようだ。身体を震わせ、ただ涙を流していた。
タオルを絞って持ってきて、そっと身体を拭いてやる。
🖤「ごめんね、もっと早く来たかった」
💚「めめ…ごめんなさい、抵抗できなかった……」
🖤「仕方ないよ、熱あるんだもん。阿部ちゃんは悪くないから」
熱を測ると、38.8度。朝はそれでも38度前半だったという。無茶をされたせいだろうか。
医者からはただの風邪だと言われたそうだ。
身体を拭いて綺麗にし、水分を取って、熱冷ましを飲んで、一緒にアイスを食べた。
普段からみんなに良くしてくれて、面倒見のいい人だと思っていた。
阿部ちゃんも同じ思いで厚意に甘えたんだろう、ショックを受けてずっと泣いていた。
後から聞いたら、弱って無抵抗の阿部ちゃんを見て魔が差したと言った。殴らなかった自分を褒めたい。
🖤「もう帰ったから。でも、いっそメンバーとマネージャーさん以外入れない方がいいね」
💚「うん、そうする…」
アイスを食べ終わる頃、薬が効いて少し身体が楽になってきたのか阿部ちゃんが俺に遠慮がちに寄りかかる。
抱き寄せて、キスをする。何か言いたげな阿部ちゃん。求めている事はわかっていた。
コメント
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求めていることはわかっていたwwwwwwww