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mtor
mk × rs
16日目
―――
mk 視点
「 それで今日らぴちゃんが〜笑 」
「 まじかよあいつ 笑 」
寝るまで話そう、と通話を初めてから約1時間。
どんどんメンバーの名前が飛んでくる。
ふたりで話してるんだから、俺とロゼの話をして欲しい気持ちの方が大きいが、ロゼが楽しそうに話しているから話を変える訳には行かず、ロゼの話をずっと聞いている。
ほんとは、俺の名前をもっと呼んで欲しいのに。
「 ……でさぁ、 」
ロゼの話すスピードがワンテンポ遅くなるのに気づく。
眠いのだろうか。
「 ロゼ?眠いん? 」
「 ……ん〜、ちょっと、?笑 」
この喋り方はちょっとじゃないだろ…と心の中でツッコム。
俺も眠たくなってきてるし、「そろそろ切る?」と俺は提案した。
「 …やだ、 」
「 ええ、?でも眠いでしょ? 」
「 おれが寝たらきってよ 」
どんどんふわふわしていく喋り声。
普段のロゼからは想像もできないかわいさだ。
「 でも、それでぐっすり眠れる、? 」
最近、ダンスの練習や配信、動画撮影をする日々が続いていて、メンバーも疲れている頃だろうし、あんまり遅くまで起こしておくのはダメだと脳が察知した。
「 …みかちゃんの声安心するよ…? 」
少しだけ、沈黙が落ちる。
そんなロゼの一言に胸が跳ねる。
ドキドキした、いつもより。
「 ん〜… 」
でも、この調子だ。数分後には眠っているだろう。
「 じゃあ、いいよ。 」
俺は許可した。
すると、ロゼは急に俺の話をし出す。俺の好きなところ、好きになった理由。他にもいろいろ。
それはもう俺の胸を最大までドキドキさせる最強の武器になった。
「 …そして〜… 」
「 ぁああっ もう終わりな!! 」
「 んえ〜?笑みかちゃん照れてんのぉ、?笑 」
うるさい!!といつもより小さめな声で叱ると、スマホから「へへっ、笑」という可愛い笑い声が聞こえてくる。
「 …ロゼの好きなとこはね 」
「 ええ、急に…?笑 」
仕返しをしようと、絶対にロゼのことも照れさせてやる。
ロゼと同じように、ロゼの好きなところ、好きになった理由、他にもいろいろ。さっきの倍話した。
「 ……っ、うれしいな〜、ありがと、みかちゃん。 」
わかった。
この喋り方は絶対に照れている。もっと沢山話すつもりだったのにそれを阻止される。
「 ロゼも照れてんじゃん…笑 」
「 うるさいなあ…… 」
ふふ、ふわふわしたロゼも悪くないかも。
いつもかっこよくて、包容力があって、歌もうまい完璧なお兄さんキャラが、俺との通話で眠くなって、俺の声が安心するとか、かわいい声で言ってきて。
もう本当に愛おしくて仕方がない。
「 ……ごめんロゼ、ちょっと水飲んできていい? 」
「 んー、はやくもどってきてよ、? 」
「 わかったわかった 」
俺はベッドから立ち、キッチンへ向かった。
眠いくせに、早く戻ってきてよ、なんて言うんだから。
キッチンは先程と同じような賑やかさはなく、静かだった。コップに水を注ぐ音だけが部屋で鳴っている。
ごく、ごく、と水を飲んで、コップをキッチンテーブルに置いた。洗うのは明日にしよう、早くロゼと話したいし。
俺は階段を1歩ずつ登って、寝室に戻る。
「ロゼお待たせ」と声をかける。
返答は返ってこない。
「 ロゼ?寝ちゃった? 」
数分待った、けど…「起きてるよ」も、うんともすんとも言わない。俺は画面をじっと見つめた。画面に映るのはロゼのアイコンだけで、顔も見れない。
でも、たまに聞こえてくる規則的な寝息。
「 かわいい 」
ポツリと、声に出していた。
寝てるってわかっているのに、今なら素直に言える気がした。
「 好きだよ、ロゼ 」
名前を何回も呼ぶ。返答が来ないのはわかっている。けど、伝えたかった。
「 おやすみ。 」
いい夢見てね、という願いを乗せて、ボタンを押して通話を切ろうとした。
でも、まだこの寝息を聞いていたかった。傍から見たら気持ち悪いかもしれないが、仕方ない。かわいいんだから。
俺も目を瞑って、ロゼとスマホ越しに夜を過ごした。