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あじさい。
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#塩レモン
comi
1,939
ゆきむら
2,033
佐野を探しに店内を見回るが
全く姿が見当たらない
時間が経つにつれ俺は嫌な予感が
俺の心を蝕んでいっていた
どこか不穏が混じった空気になっていく
くまなく探した
けど
見つからなかった。痕跡もない
あるのは
あいつの荷物だけ
まさか…?
店の裏に回る
せめてもの希望で店を駆け回る
山中も察知したようで
「気をつけてね」
そう言ってくれた
…迷惑かけるかもなのに
いいよ⭐︎って言ってくれるし
本当いいやつだよな
また世話になるかもしんないな
運動不足であまりはやくは走れないが
なるべく足を動かした
ほぼ気合いで動いてるようなもん
店の裏のドアを思いっきり開けると
裏にあるゴミ捨て場にゴミを捨てている
佐野がいた
俺の身なりを見るなり
何かあったのかと焦り急いでゴミを捨ててこちらへ来る
俺はくまなく佐野の身なりを見るが
新しく増えた怪我は…ない…
よかったぁ
魂がふっと抜けたような
緊張が解けて溶けそうになる
佐野はへにゃりと床に倒れる俺を
「え?なんか俺やった?」
なんて言ってくる
マジでなんもわかってないって顔でな
…経緯説明すんのだるいから
俺はとりあえずガクガクになった足を
なんとか立ち上がらせると
佐野が俺の脇を持って支えてくれた
どこまでいいやつなんだか
「どしたの仁人…?」
「あ、いやなんでもない」
“お前心配して探し回ってた”なんて
言えるわけない…俺のプライドが
絶対に嫌だと言ってる。
すると佐野は俺の肩を支えてくれた
ふっと体が軽くなる
…ありがたいけどなんか恥ずかしいな
「なんか。照れてる?」
「は????照れてねぇしやめろ」
すると頭に人の手が
佐野だった
頭ポンポン胸キュンってか?
ざけんな
って心の中では思ってるのに
体が言うことを聞かない
勝手に顔は赤くなるし耳もそうだ
別に俺に意識してるわけじゃない
こんな感覚が初めてで戸惑う
恥ずかしいけど少し見上げてみると
「かわいーね」
「…はいはい」
それすらも本気に聞こえる
俺もしかしてこいつのこと
いやいやないだろ
男だし…なにより佐野だぞ?あの佐野だし
でもなんかそう思うと意識してしまった
俺は咄嗟に腕を振り払い
背中を向ける
だめだな…こいつと話したら
俺が保てなくなる
「油断すんなよ。…手振り払って悪かった」
そう言って俺は小走りで山中の元へ向かった
今頼れるのは
山中だけだったから
席に着くと姫様も相談に乗ってくれた
「認めた方がらくっしょ?」
男の俺より男な姫様と
「そっか…辛かったね」
姫様より姫様な山中のサンドイッチを食らっている
なんだこれ新手の罰ゲームか?
まぁどっちの言い分もわかるけど
確かに認めた方が…
いやでもやはりプライドが嫌だと言ってる
「気持ち…わかるよ」
横を向くと変わらず山中がいたのに
なんだか少しちがう、いや
全然違う…俺の知ってる山中じゃない
彼の目は空だった
そしてさっきの言葉が全て本音と言うことも
この瞳が語っている
すると俺の頭に手を置いて撫でてくる
さっき佐野にやられたので免疫がついて
あまり驚かなかったが
至近距離で見つめてくるからの瞳に吸い込まれそうになる
こいつ魔性の男だな
いつもは「どん&まい⭐︎」とか
言ってくるのにさ
こういうところでモテるんだろうな
そっか山中ホストだった
「ありがとう…じゅう、たろう」
「下の名前で呼ぶとかカップルかよ。」
姫様があぐらをかいてグラスに入っているシャンパンの残りを丁寧に飲み干す
そこだけは品がいい。
するとバックを持って帰る支度をし始めた
山中に行ってこいと目配せして
お迎えにあがらせた
駅まで送っていくだろうし時間あるから
片付けしちゃうか
そう思い立ち上がると
いつのまにか目の前に佐野がいた
…けど様子が絶対的におかしい
立ち尽くして俺の目を見つめている
けどその目に
佐野の優しさはなかった
鳥肌が立つ感覚が蘇る
そうだこの目見覚えがある
こいつと戦う前、
今と同じ目つきをしていた
どこか切なそうで寂しそうで、
なんとも言えない目、
「…ーーーーーーーーーるのか。」
「え?」
聞き取れなくてもう一度聞き返す
「山中と付き合ってるのかって聞いてんの」
マジトーンに耳が震える
付き合う?山中と?ふざけんのか?
まさかだいちに釣られて酒飲まされた?
まあでも酒強そうだし
いいけどさ…
酔ったらめんどくさくなるんかこいつ
でもそれにしては頬も赤くないし
酒臭くもない…って
まさかね、まさかこれがデフォなわけ
えないよね???
佐野の目をまた見つめると
さっきよりも怖い目だった
…自分の方が弱いのだと自覚した
言わなきゃ終わる
「付き合ってねーよ」
「本当に?」
「大真面目だよ。」
佐野の表情は少しだけ変わった
気がする。
「じゃあなんで下の名前で呼んだの?」
そっから聞いてたのか…
理由は特にないけど
佐野は少し不安そうな顔をしている
「特に理由はない。ただ呼びたかったそれだけ」
「俺のことは下の名前で呼んでくれたり〜?」
「嫌だ。断じて」
「…山中はいいんだ?へぇ…?」
どんどん詰め寄ってくる佐野に
後退りをしてしまう
そしたら逃げ場がなくなるって
わかってるのに
どうして逆らえないんだ…
こいつには
なんでだよ…逆らわないといけないのに
というか逆らいたいのに、
流されてしまっている
そうしてあっという間に
背中に壁が触れる
いわゆる壁ドン状態
でも全然キュンとかしないし
むしろ怖いです。
嫌なタイプの壁ドン、
初めての壁ドンがこれって酷いぜ
冷たいはずの壁がやけにあつく感じて
鼓動がどくどくと脈を立ててる
その音が耳の奥まで響く
焦りで変に汗をかいてしまう
佐野の顔が見れなくて顔を逸らす
すると顎を掴まれ
無理やり目を合わせられる
その目には
もう
優しさなんて見えなかった
お互いの息が聞こえる距離
鼻先が触れてくすぐったい。
もう少しで触れる唇
少し濡れていてでも綺麗な形の唇
何見てんだよってつっこめば
さらにあつくなる
すると佐野が俺の耳元に唇をつけて
低いマジトーンで話し出した
その言葉に思わず耳を疑った
「俺は仁人が好きだよ」
「は?」
こいつ…今、なんて言った ?
続きはまた明日投稿します
それではまた。
コメント
1件
やばいやばいやばい!!第6話、もう心臓バクバクだったよ💔 仁人が必死に佐野を探し回ってるシーンから、最後の壁ドン告白までの流れがエグすぎる…。あの「俺は仁人が好きだよ」って耳元で低マジトーンは反則でしょ🥀 でもその直前の“優しさなんて知らない”って目つきが本当に怖くて、そこがまたヤンデレ好きのツボを突かれた…。 山中さんの魔性っぷりも良かったし、仁人のプライドと感情の葛藤が丁寧に描かれてて引き込まれた。続きが待ちきれないです🌙