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「なー、ラン。」
「なに?」
「やばいわからへん。教えてーや」
新曲の振り入れが終わった後、カイリュウが気難しい顔をしながら助けを求めてきた。
「うん、いいよ。どこ?」
「ここやねんけど、全然わからへん」
「あー、ここなぁ…ムズいよね」
鏡の前でお互いを見ながら、振りを確認する。
「あかん、俺ここ苦手やわ」
「多分ね、足が違うかも。こう。」
「、、あ〜!なるほどな?!こうね?!」
「そう!それ!」
「うお〜!できたぁ〜!よっしゃ!」
嬉しそうなカイリュウが片手をあげて、それに応えるようにハイタッチを交わす。
「も〜さすがのランちゃんよ」
「たっくんもさっきおったから聞けたやん?(笑)」
「いやいや、ランの教え方が好きなんよ俺」
褒められたことに照れ隠しでたっくんの名前を出すも、”ランの教え方が好き”と言われてさらに照れてしまう。
「いやもちろんたっくんの教え方も好きやけどな?自惚れんなよ?」
「わかっとるわ。(笑)」
「はははっ(笑)いや、ほんま助かった!ありがとうな〜」
おつかれさん、と俺の肩をぽん、と叩いて、カイリュウは向こうにいるセイトの方へ向かった。
内心、ちょっとだけ、…たっくんもかい。と小さく突っ込んだ。
1人で振りを確認していると、聞こえてくるカイリュウとセイトの会話。
「セイトお前どうせ暇やろ?」
「いや暇ちゃうから!映画見に行くねん」
「サブスクでええやんけ」
「いや今やってるやつやねん、お前またどうせ俺ん家来たいねんやろ〜?」
「お前が来てほしんやろ?しゃーなしやで、もー…」
「なんでやねん!ちゃうって(笑)」
「俺も忙しいねんからもー、ははっ(笑)」
ワイワイといつものように早いラリーで会話をしている。…本当に仲ええなぁ、こいつら。
「じゃあカイリュウ映画も一緒に見よや」
「いやそれはええわ」
「なんでやねんっ!(笑)見ろよ!」
「興味ないねん」
「なぁ〜!またセイちゃん、カイリュウをデートに誘ってるやーん!」
「いやナオちゃんデートてなん?ちゃうよ(笑)」
「ナオも誘ってやぁ〜あんた最近カイリュウばっかりやんー」
ナオヤが2人に乱入して、軽く痴話喧嘩のような会話へ変わっていく。
「じゃあナオちゃん今日映画行く?」
「え!行く行く♡やったぁ〜♡」
「…お〜よかったのー。」
「じゃあカイリュウ来る時言ってや?」
「ん〜やっぱ今日はええわ〜ナオヤの相手したれよー、じゃあな〜」
「え?あ〜、そうなん?うん、じゃあまたなぁ〜?」
……あれ。なんかカイリュウ、ナオヤに気遣った?
そう思っていると、カイリュウがつかつかとこっちへ戻ってきた。
「ラン、」
「ん、?」
「…飯行かへん?」
「、お、おー。ええで、?」
何も聞いてませんよという顔をして返事をしたつもりだったけど、誘われたのが嬉しくて少し不自然になってしまった。
「エイキも行かへん?」
「んー?なに?」
「ランと俺と飯いこ」
「いいね、行く行く」
ちょうど部屋に入ってきたエイキにも、カイリュウが声を掛けた。
……2人じゃないんかい、とまた内心小さく突っ込んだ。