『四角関係なんて好きじゃない』〜この気持ちに嘘はつけない〜
第5頁 調子が狂う。
次の日。金曜日の朝。
3年A組。
『では、この問題を…ベリアン君。解いてみて。』
『……。』
『ベリアン君?』
『…え?あ、す、すみません。』
私は黒板に立ち問題を解く。
『珍しいねミヤジ、ベリアンが授業中ぼーっとするなんて。』
『あぁ、何かあったのだろうか…。』
『うーん、十中八九花澄さんに告白したのが原因かなぁ…。』
お昼休み。
『ねぇ、ベリアン。今日上の空だったみたいだけどどうしたの?いつもの君らしくもない。』
『え?そ、そうですか?』
『あぁ。いつも真面目な君がぼーっとしてるなんてないからね。』
『そ、それは…。』
『話してご覧。まぁ大体分かるけど。』
『はい…えっと、花澄さんに告白して2日経って…我に返ったんです。いきなり過ぎたなと…』
『なるほどね……。』
『ベリアンがこんなに悩むなんてよっぽど花澄さんのことが好きなんだね。』
『ミ、ミヤジさん、そんなハッキリと…。うぅ、花澄さんにどうやって顔を合わせたらいいか…。 』
ベリアンは顔を赤くして机に突っ伏した。
『重症だね。』
『あぁ。月曜日からデートらしいが大丈夫なのか……?』
『嫌われていたらどうしましょう。ああ…』
『なんかブツブツ言ってる。まぁまぁ、幸い同じ寮だし、話してみたらいいじゃないか。』
『話…。私と口を聞いてくれるでしょうか。』
((ベリアンがネガティブになってしまった。))
放課後。第三寮、私の部屋。
『次の部活の内容は…うん。これで行こう。』
私は部屋で部活の内容をノートに書いていた。
コンコンっ。
『ん、誰だろ。どうぞ。』
『こんばんは、花澄さん。』
『え、どうしたの?みんな揃って。』
『まぁまぁ、ベリアンから話があるらしいです。聞いてあげてください。』
『う、うん。』
私は3人にお茶を出す。
『ベリアン、話って?』
『あ、の…。この間は急に好きだと告白してすみません…でした。あの、花澄さん…私のこと…嫌ってませんか?』
『( ‘ ’ )キョトン…ふふっ。何言ってるの?そんなことで嫌うわけないじゃん!』
『!』
『まぁ驚いたのは事実だけど、嬉しかったし。私がベリアンのこと嫌うなんてありえないよ。だからそんな顔しないで、ね?』
『は、はい!』
『それで、月曜日からデートだけど、誰からするとか決まった?』
『はい、ロノ君たちと話し合いました。後でメールで送りますね。』
『了解。ありがとう。』
『では、話を聞いてくれてありがとうございます。失礼します。』
『ベリアンウキウキだね。』
『迷いが晴れたような顔をしてるね。良かったね、ベリアン。』
そして、遂にデートまで数日!
そして土日。それぞれが動き出す。
次回
第6頁 好みを探る者達。
コメント
3件
これで悩むのベリアン尊いし紳士だし気遣い完璧なベリアンらしい。そしてネガティブになったベリアン横のちょっとぴょこっ、ってなってるところがしょもっ、てしてたらな、とか色々考えてしまう。 長文失礼しました。