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どうも!
すごく眠いですが書こうと思います!
多分眠いのでいろいろと変なところがあると思うんですが、
そこは皆さん優しいので許してくれと思います…
ではどうぞ!
「結婚おめでとう、らっだぁ」
「……まだ籍は入れてない」
待ち合わせのらっだぁの家で、らっだぁは先にお酒を飲んでいた。
前に会った時となんら変わりない後ろ姿に忍足で近づいて、はやる心臓を押さえつけながら声をかける。
一瞬の間の後、少しだけ不機嫌そうな声が返ってきて、ゆっくりと深海を閉じ込めたような目がこちらを振り向く。
あぁ、この目が大好きだった。
あった目はすぐ逸らされ、らっだぁはふいと前を向いてしまった。
「……久しぶりだね」
ぺいんとが思わず目を細め、感慨深く呟くとらっだぁも、
「うん、久しぶり」と返した。少し笑っているように見えた。
らっだぁの隣に腰を下ろし、ぺいんともお酒を取り出した。
「んで?結婚しないとかほざいてたらっだぁさんは結婚するって?」
「最初こそゴニョゴニョ言ってたけど、まぁ俺の相手は親の紹介だからね。ゴニョゴニョ言えなくなった」
「親の紹介?いいなぁ、俺の親なんて俺の結婚には我関せずだよ。どんな子?」
らっだぁの結婚というのがどんどん現実味を帯びてきて、ゆらゆらとぺいんとの中の何かが揺れる。
それが封じ込めた恋心であることにぺいんと自身も気づいていたけれど、
数年前に比べればまだ気持ちがマシになったことに安堵してもいた。
数年前のぺいんとなら、らっだぁのこんな話を聞くだけで涙を流して発狂していただろう。
らっだぁは話の間中、一度もぺいんとの方を見なかった。
やはり数年前にいきなりらっだぁのことを避けたことに怒っているのだろうか。
内心では少し焦りつつ、質問を重ねながら、ふとちらとらっだぁの左手を見た。
そのしなやかで節ばった左の薬指には確かに、控えめながら確かな輝きを放つダイヤが輝いていた。
「……どんな子、か」
らっだぁは少し考えた後、「よく笑う、よく食う、よくバカをする子」と勢いをつけて発した。
ぺいんとは目を丸くする。
「驚いた。らっだぁってそういう子がタイプだったのか。」
らっだぁはその時初めてちら、とぺいんとの方に視線を寄越した。
手元のお酒を持ち上げ、口にする前に少し苛立ったようにいう。
「言ったでしょ、親の紹介だって。周りにせっつかれて付き合ってみて、悪くないと思ったから。ただそれだけ」
それでも、とぺいんとは心の中で思った。
それでもらっだぁに選ばれるなんて、なんてその子は幸せ者なのだろう。
「そっか……でもいいな。その子とは結婚してもいいと思えたってことでしょ?それってすごいことじゃない?」
ぺいんとがいうと、らっだぁは少し沈黙した。
今日初めて3秒以上ぺいんとのことを見つめる。
「ぺいんとにはいないの、そういう、結婚してもいいと思える相手が」
ぺいんとは缶に手をつけながら、うーん、と声を出した。
誤魔化そうか、それとも言おうか、少し迷ったのち、正直にいうことに決める。
「実はちょうど俺も、結婚しても……番ってもいいかなと思える人と付き合ってるんだ。なんとなく踏み切れずにいるだけで……」
ぺいんとの言葉に、らっだぁの机に置いた手がぴくりと震えたように見えた。
苦笑いしながら、彼女についての話を続ける。相手の話を問い詰めたのだから、
自分の話も多少はしなければと思いながら。
「誰とは言えないけど、幼馴染なんだ、彼女。昔から俺のこと追いかけてくれてる子で──最初は軽い気持ちだったんだけど、本当に俺のこと大事にしてくれてさ。俺も大事にしなきゃなって──思って、、」
そこまで続けて、らっだぁを見上げる。目があって、ぺいんとは少し目を見開いた。
らっだぁは、こちらをまっすぐに見ていたけれど──なんとなく沈んだ顔に見えたから。
顔色が心なしか青い。常に笑っている口角は少し引き攣っているように見える。
蒼色の眼差しは、驚くほどに冷え冷えとしていて、不用意に触れてはいけないような鋭さを秘めていた。
「らっだぁ……?」
「……もう話はいい。今日は結局何の用だったの?昔みたいに恋愛相談をしたいというわけでもないみたいだし。まさか俺の結婚を聞きつけて呼んだ、なんて、そんなことあるわけないよね」
らっだぁの口調は、もはや苛立ちを隠そうともしていなかった。その目の激しさは、何かぺいんとが少しでも間違えれば、爆発してしまいそうな危うさを含んでいる。
ぺいんとは内心大慌てだった。
なぜ今日らっだぁを呼んだのか。
結婚について聞きたかったのもある。話したかったのもある。
だが一番は、らっだぁへの長年の未練にけりをつけたかったからだ。
自分の気持ちに整理がつくのをずっと待ってくれている彼女に報いたいからだ。
──完全にこの恋心に諦めをつけて、消してしまいたかったからだ。
そうだ。今が絶好のチャンスなんじゃないか。ここで今らっだぁに好きだったと告白をして、
見事に振られる。そうすれば今度こそ、諦めが完全につくだろう。
理屈はなっている。肝心なのは、実行できるかどうかだ。今しかない。
この未練だらしい気持ちを捨て去るには、ばっさりと本人に振ってもらうしかない。
そうまでしてこそ、彼女に報えるというものだ。
やろう。そうはっきり思った途端に手が震えだす。
俯いて何も言わなくなったぺいんとに、尚苛立ちを募らせて、今にも立ち上がりそうならっだぁが目の前にいる。
やれ。やれ、俺。今しかないんだよ。
口を開いた。深呼吸をして、何度も頭の中でいうセリフを反芻してから声に出す。
「ら、らっだぁ俺は──お前のことが、ずっと好きだったんだ」
しっかりと出したはずの声は、思ったより小さく頼りなく、語尾がかすかに震えていた。
口に出した途端に身体中が熱くなり、それでも続けなければならない。
真っ直ぐに見つめたらっだぁの目が、ゆっくりと大きく見開かれた。
その目の奥で燃えていた怒りの炎がたちまち立ち消え、まさに愕然、と言った表情が残る。
彼のこれほどまでに驚いた顔を見るのは長い付き合いの中でも初めてだったが、
それも当然だ。
ぺいんとがらっだぁの立場なら椅子から落っこちているところだ。
「好きっていうのは、わかると思うけど──恋愛的な意味で。ごめん、結婚前にこんなの、驚いてると思うけど、
──俺はずっと、らっだぁのこと、友達としても、別の意味でも好きだったんだ…」
はい!
普通に疲れたのでここで区切ります
すごい長くなってしまった…皆さんの指が…
あと、めんどくさかったのであらすじを書くのをサボりました…
ここまで読んでくださりありがとうございました!
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