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「次は小町通りだ!」
先生の馬鹿でかい声が響き渡る。
次は昼食タイム。昼食も各班各自で食べる。
いちご飴に、大仏まんじゅう…そんなのが沢山あるんだ。幸せすぎる…。
しかも小町通りでお土産も買える。
ただし、お金の取り扱いには注意だって。
まあ…大丈夫しょ。
「みんな何食べたい?」
みりんがそう聞くとみんなが一斉に喋りだした。
「はいっ!いちご飴!」
「大仏まんじゅうとか??」
「抹茶系のスイーツ食べたあい!」
「喉乾いた…湘南ゴールドのジュース飲みたい…」
みりんはやれやれの顔をして
「これじゃあまとまりそうにないね…」
とため息をついていった。
「まず近くにある飲み物から買ってみようか」
昼食が終わった。
先生の号令でみんなはぴっと集まる。
「昼食、お土産は買えたか?」
先生がそう聞くとみんなは
「「はーい!」」
と口を揃えて言った。
「では、次はバスに乗って鶴岡八幡宮に行こうと思う、」
「えええ〜」
「まだホテルじゃないの〜」
みんなは大きなため息をついて弱音を吐いていた。
「まだまだ続くぞ〜〜〜」
やる気のある先生を私は遠目で見ていた。
「お守り買お?」
「いいねー〜!」
「わあ、ここで写真撮ってもらおう!」
「次こそ…おみくじを、!」
なんやかんやあって、ホテルに到着した。
ホテルでは みりん、ふゆな、私 の3人班で 3人で6人部屋を独占できるという最高な設定。
だからテンションがとっても上がってる。
「楽しみだねぇ〜!!」
ふゆなは水色のキラキラの髪の毛を横に揺らしながらやってきた。
「ほんとほんと〜、夕飯も楽しみだしね!」
「ようやくあの不真面目軍団から離れられたよ…」
みりんはその喜びでいっぱいだった。
夕飯はみんなで食堂に行く。
ずらーっと並べられた和食。
私はそれに目を奪われた。
「カニとかやばー高級食材じゃ〜んテンション上がるぅ!」
ふゆなは誰よりもわくわくしていた。
カニはとってもでかくて3匹を班で食べ放題だ。
でも私たちは3人班だから1人1匹も食べれる。
その時、嫌な足音がした。
「ねぇ、」
低く怖い声は 月乃 結花だ。
「あのさ、3人で独り占めとか酷すぎでしょ、しかもみりん。このはがこっち来るって嘘ついたの一生恨むから。」
結花は相当 みりんを恨んでいた。
私が結花と一緒の班になりたくなかったから、みりんは作戦を考えて離れさせてくれた。なのに…。
「結花ちゃん、それは違うのッ、」
私が視線をうろつかせて言った。
「なに、?」
「みりんは私を思って…いってくれたの、」
「はっ、?私と離れたかったってこと?」
結花の察しの良さに私たちは背筋を凍らせた。
ふゆなは開いた口が塞がらないままいった。
「そうだよ!!あんたみたいな意地悪な人と一緒の班になりたくないんだわっ!」
ふゆなの強い口調に結花は唖然としていた。
「…最低すぎる。お前らの方が性格よっぽど悪いから、このっちは私のものだから。 」
そういって結花は去っていた。
「月乃さんは何を目的にしてるの…?」
みりんは疑問に思って私に問いかけた。
「そうそう、本当に結花と仲良くないの?あだ名で呼んでたし…だとしても依存が激しすぎるよ」
ふゆなとみりんは本当に結花ちゃんと仲良くないかと聞いてきた。
ふたりは結花に散々酷いことを言われてたのに、私の心配を優先していて心がキュッと痛くなった。
心配…かけたくない。
だから私は 嘘をついてしまった
「結花ちゃんとは幼馴染なんだよね、秘密にしててごめんね」
そんなことない。
本当にただのクラスメイト。
「心配しないで、昔っからそうだから」
「ふぅん、だとしても依存が激しいね、無理しないで」
みりんは結花を冷たい目でみていった。
「クスッ」
結花の奇妙な笑い声がした。
「ご馳走様〜ああ〜お腹いっぱい!」
ふゆなはお腹をパンパンしていった。
「ほんとほんと、めっちゃ美味しかったね〜」
みりんも笑顔でいた。
私はずっと複雑だった。
二人に嘘をついてしまった。
結花と幼馴染 っていう。
心配をかけたくない。
いくらなんでも私でひとりで背負い込んだ方がいい。
これ以上2人にも…被害をかけたくない。
それが本心だった。
「美味しすぎたよ〜口が幸せだった!」
私は笑顔で2人に言った。
「次は温泉か〜露天風呂が最高らしいよ、!」
ふゆなはニコニコしながら言った。
「えええ〜テンション上がるな〜」
「今日の鎌倉の天気はいいから綺麗な星空が広がってるかもね」
「何それロマンチック〜っ!」
3人で仲良く話しながら宿に向かった。
モクモク…
温泉に浮かぶ煙を見つめながら私たちは温泉のドアを開けた。
結花が居ないことを願いたい。。。
私たちが一番乗りだった。
だから誰もいなくシーンとした雰囲気だった。
「じゃあ露天風呂集合ね!」
ふゆなのバカデカボイスが温泉に響きわたる。
「はいはーい」
みりんと私、各自で洗いに行った。
「うわ〜最高だよ!」
予定通り3人は温泉前に集合した。
「ねね!早く入ろ〜 」
白く濁った中に入ってるお風呂につかった。
あまりにも最高すぎて3人は
「ふわ〜」という言葉しかでなかった。
それから少し経ってから、3人は話した。
「あ゙あ゙…最高だ〜」
ふゆなはおっさんみたいな声でそう叫ぶ。
「ふゆな、おっさんみたい」
私がクスッと笑って言うとみりんは「思った」といってふゆなは顔を真っ赤にしていた。
「もう、からかわないでよねっ!」
恥ずかしそうな顔をしていた。
そのとき―――温泉からきゃっきゃっした声が聞こえる。
「まずい…っ」
熱いお湯も凍るような雰囲気になった―――。