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hrmc少なくて死んでるので自分で描きます!cp要素ほぼ無し!
注意⚠️界隈初心者です!この世の全てと無関係です!
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8月に入ってからまた一段と太陽の自己主張が激しくなった気がする。陽炎で前が歪んでよく見えない。この時期はぼーっとした頭で何でもないようなことをかんがえるしかできないのだ。あぁ、僕らしくないなぁ、これから収録があるというのに。事務所前の赤いままの信号を前にしてもぼんやりとしていた思考は足を止めることをできなかった。
「えっ……はぁ!?いや待って!」
「っえ……?」
その足は年下の後輩によって止められた。
「あっぶな!?なに考えてんだ!!!」
「っは…… ?え、甲斐田くん……?」
「そうですけど!?」
「え、今僕、甲斐田くん何して……?」
「アンタ……まぁいいや、たった今ある高校生が信号無視して車の餌になってたのを助けた英雄がぼくです!ちなみにある高校生はもちさんだからな!」
「いや、ほんと……ありがとう。」
「なんか僕ぼーっとしてて、目がぼやけてて……それで」
「……ちょっと待ってください、もちさん最後に水飲んだのいつです?」
「えぇ?……朝食のとき飲んだぐらいかな?」
「いや、それ完っっ全に熱中症ですよ!!!今何度だと思ってるんですか!?僕の水あげるので今すぐ飲んでください!」
「仲良しすぎるって、……ぅ゙ッ……ひぐっ」
「え゙っ泣っ」
「あれ!?ごめんなさい僕なんかやっちゃいました!?あっそうですよね水僕飲んでたから間接キス嫌っすよねすみません!」
「いやちげぇわ」
「多分初期の熱中症だから精神的に不安定なんだろ……ずびっ」
甲斐田くんが来てくれてちょっとだけ安心したなんて言うかよ
「あっ確かに……?」
「自分、一人であるけます?」
「まぁ、なんとかですかね。頼るほどでもないので大丈夫です。」
「……そろそろ事務所着くんで僕の世話よろしく」
「手のひらくるくるってよく言われません?」
「ってかそれが人にものを頼む態度か剣持ぃ!」
「いたいけな高校生が熱中症になってるんですよ、それぐらいやんないとカッコいい大人になれないですよ?」
「そんだけ口回ってんなら大丈夫だろ!」
控え室
「僕たちが最初でしたね、クーラーはついてありましたけど。」
「ブランケットは確かあのかごに入ってたはず……となるともちさんそこのソファー座っててください、僕飲み物買ってくるんで」
「……いや飲み物甲斐田くんのでいいです。」
「え?それもうぬるいっすよ?」
「………」ドゴッ
「痛い!もちさん蹴らないで!」
「熱中症である僕を控え室に一人でいさせる気ですか?この不安定なままの僕を?」
「つまり……寂しいってことですか?」
「ひっぱたくぞ」
「これは今ここに僕と甲斐田くんしかいないから仕方なく甲斐田くんを頼ってるんです。ふわっちか社長いたら止めてませんよ 」
「はいはい分かりまちたよー剣持くん」
「うざすぎるw」
「とりあえずブランケットかぶってちょっとぬるいけど僕の水飲んじゃってください、」
「ん、 」
「どーですお味は」
「んーぬるい」
「そりゃそうっすね」
「眠くなったら言ってください、とびきりの子守唄を歌ってあげます」
「いらないかもしれない」
「うん、どうせならいらないって言い切ってほしかったかも」
「……あー眠い、子守唄」
「結局欲しいんだ」
「……………〜〜〜♪……〜〜〜〜〜〜♪」
「〜〜……〜〜♪〜〜〜〜♪」
「……〜〜〜♪………(寝たかな)」
「……おやすみ、もちさん」
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小話
剣持刀也 16歳
油断して水を飲むのをサボってたら見事熱中症になった高校生。弱ってるし寂しがりが出ちゃうけど恥ずかしいところは見せたくない。見栄っ張り。
甲斐田晴 30歳
普通に事務所向かってたら同僚が車にひかれそうになってて目玉が飛び出そうになった。怒るのに慣れてないけど命にかかわると割と怒鳴っちゃう。