シェアする
あの後は2人で協力して資料を完成させた
そして、時は過ぎお昼休み
「なんか、龍太おかしくない?」
朝から様子がおかしい龍太の事を康二に相談していた
「たしかにな〜あんなに怒ることないもんなぁ
○○思い当たることないん?」
…全くないと言えば嘘になる
昨日、携帯を落とした事を本当は怒っているかもしれない
あの時は大丈夫だって言ってくれたけど、なにか大事なデータが消えていたのかもしれない……。
「昨日、龍太の携帯を落としちゃって。大丈夫だって言ってくれたけど、なにかデータ消えちゃったのかな…」
「あ〜!その話聞いたわ!!あの後俺と電話してたんやろ?」
「そう。何か聞いてる?」
「う、うーん?何も聞いてないけどなぁ…??」
「そっかぁぁ……。」
「あ、お昼休み終わるで。戻ろー」
午後は康二と作った資料を室さんに提出するところから始まる
「あの…資料出来ました。」
「ん。」
チラッと目を通して資料を机に置くと、パソコンの作業に戻ってしまった。
いつもなら、私と康二は室さんとは話す機会があると無駄話を挟むのが日常だった
だからそんな私たちに違和感を感じたのか、社員たちが全員こっちを見る
……明らかに避けられてるよね…?
頭が真っ白になりそうな中、頑張って自分のデスクに戻る
心配そうな顔をしてこっちを見ていた康二に、これ以上迷惑をかけたくなくて、その顔には気づかないフリをした…。