あんな室さんを見て、家に帰ってから普通の龍太に戻ると思えない
そう思うと家に帰るのがだんだんと憂鬱になってきた
いつもは長く感じる定時までの時間が、今日は早く感じた
「おーい○○〜」
「…!な、なに?」
「もう定時やで〜帰ろ。」
「あっ、うん。帰る、、」
……家に着いてしまった。。
でも電気は着いていないから、龍太はまだ帰ってきてないみたい
「ただいま〜」
しーんとしている部屋にカバンを置いてふぅ、とため息をつく
龍太かぁ…どうしよ
なんて不安に思っていると玄関のドアがガチャりと開いた。
ただいま、なんて声が聞こえるはずもなく一直線に自分の部屋に向かっていく
そりゃあ〜そうだよね…笑笑
とりあえずご飯作るか。
ご飯を作っている間、1度も部屋から出てきていない
出来たけど……呼びに行くのなんか緊張するなぁ
ーコンコンー
「…あの、ご飯でき、ました……。」
龍太が出す不機嫌そうな雰囲気に圧倒されて、思わず敬語を使う
「はぁ、……うん。」
面倒くさそうに椅子からたって部屋から出ようとする龍太
「……む、室さん」
「は?」
家で室さん呼びをするのなんて初めて
そして、それに返ってきた返事も今の私を壊すには十分すぎるくらいの破壊力があった
康二に呼ばれたという嘘。
明らかに私を避けること。
面倒くさそうな態度。
……もうっ、限界だ。
「ごめん…なさい……!!」
そう言って私は走って家を飛び出した
近くの公園まで来るとベンチに座って声を殺して泣いた
そして、これ以上迷惑かけたくないと思っていた、1番頼れる康二に電話をかけた
「お〜!○○ー!どしたん?俺の声聞きたくなった?笑笑」
いきなり電話をかけたにも関わらず、ふざけてくれる康二
「うぅ、康二……」
「え!?なになに?!ちょ、今どこ?家?迎えに行くで?」
「ちがう、公園」
「おん、分かった。今行くから待ってて!!」
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龍太くん嫉妬するんじゃないの〜?笑笑