テラーノベル
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16話目もよろしくお願いします!
スタートヽ(*^ω^*)ノ
カーテンの隙間から差し込む、淡い朝の光。
うっすらオレンジがかった日差しが、寝室の空気を優しく温めていた。
キヨは目を開け、ぼんやりと天井を見つめる。
一瞬、どこにいるのか分からなくなったけど、隣から聞こえてくる小さな寝息が、それを一瞬で思い出させてくれた。
『…おはよう、レトさ』
寝ぼけた声で呟いて、体を少しだけ傾ける。
隣にいるのは、ぐっすり眠っているレトルト。
くしゃっと乱れた髪。
首元にかかる布団の隙間から、すべすべした鎖骨が少しだけのぞいていて、キヨは目を逸らすように深呼吸した。
『……ったく、朝から破壊力すごすぎだろ……』
キヨはゆっくりと体を起こし、ベッドの端に腰かける。
けれど、なかなかレトルトから視線を外せなかった。
眠ってるだけなのに、なんでこんなに可愛いんだろう。
昨日の、あんな表情も、あんな声も知ってるはずなのに……
それでも、こうして無防備に眠る顔を見ると、胸がきゅうって締めつけられる。
『……ずるいなぁ、ほんと』
起こさないようにそっと、レトルトの髪に指を伸ばして撫でる。
しっとり柔らかくて、つい撫でる手に力が入ってしまいそうになるけど、堪えて、優しく、優しく。
『……俺、こんな顔で寝られたら、もっと欲張りになっちゃうんだけど』
囁いた声は、もちろんレトルトには届かない。
それでも、伝えたくなった。
『……好きだよ、レトさん。めちゃくちゃ』
そう呟きながら、レトルトの額にそっと唇を落としたキヨ。
その瞬間──ふわりと動いたまつ毛。
「……キヨくん……もっと……」
ぼそり。
かすれた、でも確かに聞こえたその言葉。
夢を見てるのか、寝ぼけてるのか──どちらにせよレトルトはまだ目を閉じたまま。
けれど。
キヨの胸の奥に、スッと火が灯った。
『…おい』
静かに、でも危うく笑いながら、キヨはレトルトの耳元に顔を寄せる。
『それ……今の、どういう意味?』
ごくりと喉を鳴らす。
ニヤリと不敵な笑みを浮かべながら
キヨが布団に潜り込む。
ごそ、ごそ。
布団の中で動いたキヨの手に、ようやくレトルトが目を開けた。
「んっ……キヨくん!? なっ…なに?!なにしてるの!?」
『え?だってレトさん、今俺に”もっと”って言ってたよ? そんな求められたら、応えてあげるのが彼氏の役目じゃん?』
「ちがっ、そんなんじゃ……っ、ちょ、朝、だから……っ!!」
『朝だから何?』
布団の中から意地悪そうに答えるキヨ。
『今日、一日中……離してあげないから』
「っ、……や、やだ……♡」
抗おうとした手も、キヨの体温に溶かされて。
レトルトの心も、身体も、静かに、キヨに溺れていった。
こうして、休日の朝は、静かに幕を開けたのだった。
レトルトはシーツに包まりながら、ぐったりとベッドに沈んでいた。
「……はぁ……、キヨくん……ばか……」
頬を紅潮させたまま、力なく呟くレトルト。
まだ呼吸も浅くて、まぶたは半分しか開いていない。
そんな彼を覗き込むように、キヨが隣から顔を寄せる。
『…ごめん、ちょっと激しかった?笑』
まるで反省してるような声音。
でもその目は、微笑みながらもまったく罪悪感の色なんてなくて。
「“ちょっと”どころじゃない……っ」
弱々しい声で抗議しつつも、レトルトは抵抗する力もなくて、ただふにゃっとシーツに沈むだけ。
『だってさぁ……寝ぼけながら「もっと」とか言うからさ。そんな可愛いこと言われたら……止まれるわけないじゃん』
「……そんなこと、言った……?」
『言ったよ、ばっちり。証拠、録っとけばよかったなぁ』
「録らないでよおお……っ!」
顔を覆ってジタバタするレトルトの髪に、キヨがそっと手を伸ばして撫でる。
その手のひらが優しくて、レトルトの体からすっと力が抜けていく。
『……ね、今日もずっと一緒にいよう?』
「……キヨくん、ほんと……ズルいよ……」
『うん、ズルいよ。レトさん限定で』
そう言って、キヨはレトルトの額に軽くキスを落とした。
そのキスは、さっきまでの熱とはまた違って、どこか優しくて温かかった。
幸せな時間が穏やかに流れる。
『俺の全部は、レトさんのためにあるから。』
「キヨくんがそばにいてくれるなら、もう、何も怖くないよ。」
触れ合う手と手。
不器用で、遠回りして、ぶつかりながらも――
心の奥深くで繋がったふたりの絆は、
もう誰にも、ほどけない。
これからも、ずっと一緒に。
どんな朝も、どんな夜も。
ふたりで分け合って、生きていこう。
『「俺の彼氏はスーパーダーリン」』
僕は単純なんだ 君さえ笑えれば
駆け上がれこの軌跡でさえも
心躍る模様 吐き出せぬほど
満たされない 日々を埋めて
君がいない夜は 考えられやしない
止まることもない それでも僕は
最後まで走りぬけるから まだ
お別れはとっといてくれよ
いつか答えが 繋がってゆけるから
もう少しだけ
またあした
終わり
読んで頂きありがとうございましたヽ(*^ω^*)ノ
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コメント
4件
あばぁがぁぁぁ、!最高でしたありがとうございます!!てぇてぇの過剰摂取で死にそうです、次の話も楽しみにしてます!!