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この夏__

ぼくは大切な人をなくした




高校に進級してはじめての夏

きみとぼくは初めてであったんだ

きみはなぜか儚く見えて

いつかふらっと消えてしまうんじゃないかと

不安になるほど儚く見えたんだ




きみはどんな人にも優しくて

大抵の人が見て見ぬふりをするであろう状況でも

自分が得しない状況でも

人を助け続けてた

たぶん、そんなきみにぼくは惹かれたんだ




きみはたくさんの素敵な言葉を教えてくれた

「時間は有限だから大切にしなきゃ!」

「私が好きだからそばにいるだけ。」

「他の人の目線なんて関係ないよ。」

綺麗事を言わないきみの性格に救われてた




きみはカウンセリングの先生になりたいらしい

『応援するよ。』

そうは言ったけど

きみが何かを溜め込んでしまわないか

ものすごく不安になったのは

ずっと内緒にするけどね





でもそんなきみは__

死んでしまった




道路に飛び出した子どもを助けるために

どうやら当たりどころが悪かったのか

即死だったらしい

きみは最後の最後まで人を助けて消えてった




人はいつ死ぬかなんて分からない

きみみたいになんの前触れもなく死んでしまう

なにか前触れがあったとしても

いつかは消えていく

ぼくは改めてきみの言葉の深さを知ったんだ

そして、偉大さも知った




そんなぼくはきみの想いを継いで

カウンセリングの先生になった

きみが教えてくれた言葉を頼りに

そんな自分に自信を持って

誰かを救えるような

きみみたいな人になりたいと

ぼくはこの夏

そう誓ったんだ__




𝕖𝕟𝕕 𓂃 𓈒𓏸

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