テラーノベル
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「由夏、何頼む? お酒の種類も豊富だよ」
「いや、お酒はやめとく。ノンアルコールビールある? お腹空いてないから、料理は適当に選んでおいて」
お酒は好きだし飲みたい気持ちもあるけど、この状態で飲むと悪酔いしてしまいそうで選ばなかった。
目の前に置かれたメニューも開く気になれなくて、緊張をどうにかしようとグラスに何度も口をつける。
「隼人君がオーダーとりに来るかな? 楽しみだね」
美樹が呼び出しボタンを押す。
隼人君が来るかもしれないと思ったら更に落ち着かなくなった。手汗も酷い。
「もう! 美樹は他人事だから良いよね。ちょっとトイレ行ってくる」
「はーい」
鞄を手に持ちカーテンをくぐって通路に出た時、オーダーを取りにきた男性店員と鉢合わせしてしまった。
いやいやいや、来るの早すぎでしょ!
ドキッとしたけど、軽く会釈してその場を去る。
私は隼人君の顔をよく覚えていなかった。
黒髪で細身の人は他にもいるだろうし、それらしき人に会う度ドキドキしていたら身がもたない。
落ち着け、落ち着け。
トイレにある鏡の前でそう言い聞かせた。
夏目萌*優しい彼~コミカライズ
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#溺愛
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コメント
1件
由夏の緊張が手に取るように伝わってきて、一緒にドキドキしながら読んでました。お酒を避ける心理や、グラスに何度も口をつける仕草、トイレの鏡で自分に言い聞かせる場面——どれもすごくリアルです。隼人君の顔をよく覚えていないという設定も、再会のドキドキをより強くしてますね。美樹の「他人事だから良いよね」もわかってるなあ(笑)。次、どうなるんだろう…!