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夏休みの宿題が終わらねえぜ!!
はっぱ
36
#オリジナル
#オリジナル
重田💋(omoda)
283
ダグラスは、ニクソンが書いた住所に向かっていた。COMAがある中央都市の近郊に、目的地があるみたいだ。空模様は暗い雲が優勢だった。強い風がダグラスに吹き付ける。
「傘を持ってくれば、よかったか…?」
ダグラスは駆け足になった。
「確か、もう少しすれば目的地周辺………」
「ありゃ、これはこれは…COMAの底辺さァん?」
突然、金髪の青年がダグラスに向かって話しかける。
「誰だ?」
「誰だ…なんかじゃないよ。」
青年はダグラスとの距離を縮める。
「ほう…階級は1、まだまだひよっこみたいな面しやがってよ。」
青年は鼻で笑った。
「いくつだ?」
「…22だ。」
「おや、ボクより年上だねェ、兄さん。」
「年上…?」
そして青年は笑顔で、
「ボクはクライズ。ノース・トラッカーズの一員さ。」
ダグラスは平然とした表情で、
「ノース・トラッカーズ…?」
「…って、兄さん、知らないのか!?」
クライズは呆れる。
「ゴホン!えーと、ノース・トラッカーズっていうのは。兄さんが所属しているCOMAの機密情報を盗み、対星外生命体兵器の作成、んで要人の暗殺などの組織……そして―」
「それで?」
「すぐ話す!」
クライズはダグラスに𠮟りつけた。
「それでだ。ボクはとある”生物”を捜索し、捕獲するんだ。」
ダグラスの眉間にはしわが寄ったままだった。
「何を言っているかさっぱり分からない。」
「ほら!兄さんにきちィんと説明しただろ!!」
「詳しく説明しろ。」
「詳しく、かァ……」
クライズは舌打ちをする。
「その生物とは、”No.211”と呼ばれる危ない怪物だ。目撃情報は極端に少ないんだが、どうやら一時期COMAが匿っていたそうだ、な。」
「そんな事は知らない。」
「まァな。このNo.211…どうやらジン一族に”強大な力”を与えることが、見つかったらしいな。」
「どうして俺が知らないことまで…?」
「ノース・トラッカーズには、優秀なスパイが潜入しているみたいでね。筒抜けなんだよなァ!」
「そんな…!」
「COMAが素晴らしい機関なんかじゃない!なんて脆弱な組織なんだ!」
クライズは大声で笑った。ダグラスはゆっくりとポケットから銃を取り出す。そして、すぐさま引き金を引いた。
「……っと。弾の軌道をよく考えていないみたいだ、ナ。よく周りを見て撃つことを考えなきゃな、兄さん?」
クライズは無傷だった。
「急にカッとなる人は、ボクは好きじゃない。」
「別にそういう訳ではない。」
「でも、どうしてボクを撃とうと思ったんだ?」
ダグラスは黙りこんだ。
「おや……いい理由が見当たらないのかな、兄さん?」
「COMAはこんな堕落した機関ではない。」
「あー…そう思ってた、か。」
クライズは突然、ダグラスを攻撃した。ダグラスは、ほんの一瞬で様々な場所から傷ができた。
「ボクは”ガラス”の能力の持ち主でさ…小さいガラスとかで、一気に傷をつくれるんだよ。兄さんの銃一発よりも、はるかに戦意喪失させるのに効率がいい。」
ダグラスの両頬や腕、足から血が流れる。
「それに、兄さんには自分の身を守る時、どうやら右腕を抑えるクセがある。顔とか、心臓部はどうするのかなァ?」
ダグラスは返事をしなかった。
「もうこれでボクは帰る。」
フラっと、クライズは歩き出す。
「ちなみに。最後にこれだけは言っておくよ、兄さん。」
「この出来事は、No.211のせいさ。星外生命体なんかじゃない、上部の隠蔽ってこと。」
そうして、クライズは笑いながら、立ち去った。
雨が降り始めた。傷が流れていく。ガラスは突き刺さったままだ。
「ニクソンからの…」
ダグラスは、ただ茫然と時を路上で過ごした。
雨はより強く降った。
コメント
1件
あおいです🤍 第14話、読ませていただきました。ノース・トラッカーズのクライズ、めちゃくちゃ胡散臭くて嫌な感じが絶妙ですね……「ガラス」の能力でダグラスを弄ぶ様子が生々しくて、読んでいてぞわっとしました。特に「右腕を抑えるクセ」を見抜かれるシーン、戦いの経験値の差がひしひしと伝わってきて切なかったです。最後の「No.211のせい」という台詞、今後の伏線でしょうか?気になりすぎます。雨の中で立ち尽くすダグラスが目に浮かびました。続きが待ち遠しいです🌧️