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──────「明日、生徒会室に来い。絶対。」
そう言われた次の日の”放課後”。
行こういや、行かなければ行けないのは重々承知だが、行く気にならない。
何をされるか分かったもんじゃないし、そもそも私は何故目をつけられたのかが分からない。
…ここ2日でフィアーに助けて貰ってお礼をして、少し話をしただけだ。目をつけられる理由がない。フィアーに対して何か機嫌を損ねるようなことをした覚えもないし…
だが、行かないとなるとそれこそ機嫌を損ねかねない。
いや、でもそんな呼び出しをするってことはきっと…そういう事だよね!?だって、放課後に2人きりだよ!?そういう事だよ!!
…一旦落ち着こう。身体が少し暑い。
私は困惑とほんの少しの期待を背負いながら私は生徒会室へと向かった。
…
扉の前に立つとコンコンコン、と3回扉をノックして開けた。
「失礼します…」
奥の方を見るとそこには王座に足を組み座るフィアーと……カルド……?????
「え、何でカルドが居るの?」
「え?だって、俺副生徒会長だし」
そうだった…こいつ副生徒会長なんだ。
2人きりでは無いという事実を目の前にして少し残念に思い溜息をついた。
…あれ?なんで今残念に思ったの?…私
「おお、来たか。遅えよ。」
フィアーは溜息の事を気にすること無く私が遅く来たことに対して不満そうだった。
「別に、いついつに来いなんて指定無かったじゃん。」
「だとしても、俺が呼んだんだぞ?飛んでこいよ。」
「そんな召使いじゃないわ…私。」
「そーだぞ、フィアー。こいつは俺の召使い。」
「あんたのでもない!!カルド!」
「ひえー、怖。」
「うるせえぞ、てめえら。俺のいる前で騒ぐんじゃねえ。」
余計に機嫌を損ねてしまった…まずいな。
フィアーは少し体勢を変えて机に肘を着いた。
「いいか?今日お前を呼んだのには理由がある。」
「理由…?何パシリにでもなれっての?」
「違うそうじゃない。」
「は?じゃあ、何?」
「お前には今日から…」
「生徒会の会計になって貰う。」