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#東リべ
ぱなっぷ
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#クロスオーバー
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「名前どうしよ……。あ、じゃあ……『子翠(しすい)』だ!」
アークデーモン(+原初三人娘)という、お腹いっぱいすぎる面々を前にした俺は、ひとまずディアブロに物理で引きずられてきた、ルージュ系統の古き悪魔の少女に名前を付けることにした。
ひらめいた名前を口にすると同時に、その子の魂へ俺の魔素が流れ込み始めた。
彼女――『子翠』の見た目は、翡翠(ひすい)のような緑の要素は一切なく、赤紫がかった茶髪に茶色の瞳をしている。
強いて言えばさっきまで少し中華を感じさせるデザインの、スリットの入った赤いロングワンピースを着ていたくらいだ。
本人は不思議、いや、驚いたような顔をしている。
その瞬間、俺の魂の奥底から、とんでもない勢いで魔素が引きずり出され、彼女――子翠へと流れ込み始めた。
(うおっ……!?)
ガクンと魔素が持っていかれる感覚。だが、俺はすぐに違和感を覚えた。
(……あれ?なんか寝ないな……?)
普通は肉体の進化と変異の負担に耐えるため、対象はその場でその場で意識を失う――いわゆる『スリープモード』に入るはずだ。ガビルやゲルドの時もそうだった。なのに、子翠はケロッとした顔のまま立っている。
『解。対象の魔素量はアークデーモンの中でも上位ですが、魔王リムルの現在の最大魔素量の数パーセントに過ぎません。そのため、気絶(スリープ)モードに移行する必要はありません』
不思議に思って心の中で呟くと、待ってましたとばかりに相棒が告げてきた。
要するに、今の俺の魔素総量が規格外になりすぎて、彼女を進化させる程度の魔素(数パーセント)を削られたくらいじゃ、彼女のキャパシティをこれっぽっちも超えないってことか。自分のことながら、俺の最大魔素量って今どうなってんだ……。
(あ、でも良かった、今回は起きたまま進化を見届けられるな!)
そんな脳内会話を繰り広げている俺の前で、子翠の身体が柔らかな光に包まれた。名前が彼女の魂に深く刻まれ、肉体と魔素が爆発的な勢いで最適化されていく。
やがて眩い光が収まった時、彼女の姿は少しだけ――いや、結構劇的に変化していた。
光が晴れた彼女の格好は、鮮やかな赤いブラウスに、きりっとした黒いネクタイ。
そして、ひらっとした黒いミニスカートへと変わっている。
本人の好みに合わせたのか、あるいは俺の記憶から制服的なデザインが引っ張られたのかは不明だが、非常に動きやすそうで、着心地が良さそうだ。
……うん。動きやすそうなのはいい。いいんだが。
ちょっとスカートが短くないだろうか? 激しく動いたら色々と見えちゃいそうなんですけど!
(っていかんいかん、俺は一体何を考えてるんだ。まるでおじさんみたいな心配をしてしまったぞ……)
前世(三上悟、享年37歳)の記憶がうっかり顔を出したのを、俺は心の中で激しく首を振って誤魔化す。
セクハラで訴えられたら魔王の威厳が丸潰れだからな、危ない危ない。
さて、目の前で嬉しそうに新しい服を確認している子翠はいいとして、問題はまだ後ろに控えている3人――原初三人娘だ。
子 翠一人でこれだけ魔素を持っていかれたんだ。原初の彼女たち3人に一気に名付けなんかしたら、間違いなく俺の魔素は枯渇して、今度こそ俺がスリープモードに入ってしまう。
というか、最悪の場合は消滅の危機だ。
俺は冷や汗を拭いながら、ジョーヌ、ブラン、ヴィオレの3人に向き直った。
「3人は後でな! ちょっと魔素の消費がヤバくなる気がするから」
ぶっちゃけ、今の俺の身が持たない。正直にそう告げると、彼女たちは不満を漏らすどころか、妙に神妙な、どこか恐れ慄いたような面持ちになった。
「「「はい!」」」
なぜか完全に納得した様子で、力強く返事をする三人娘。
……あれ? なんでそんなに嬉しそうというか、納得してんの?
どうやら彼女たちからすれば、原初である自分たちの名付けにどれほどの魔素が必要か、そしてそれを「後回しにすれば問題ない(=後なら3人同時に名付けられる)」と言い切る俺の底知れなさに、改めて戦慄し、崇拝を深めてしまったらしい。
横を見ると、ディアブロが「クフフ、流石はリムル様です」と言いたげに悦に入っている。
(いや、本当に俺の身が持たないだけなんだけどな……?)
内心でそんな必死の言い訳をしつつも、口に出せるはずもなく。
こうしてテンペストに新たな強力な仲間(と、大量の配下)が加わることになったのだった。
コメント
3件
うわ、名付けのシーンすごく鮮やかでしたね!魔素が流れ込む描写と「寝ない」ギャップに思わず笑いました。スカートの心配でおじさん化しかけるリムル、可愛いです(笑)。原初たちが「後で」と言われて戦慄するのも面白くて、またこの世界観の奥行きが広がった感じがします!