向井は、渡辺といるとちょっと大人になった気分になる。
渡辺が、大人だからつられて大人になってしまうのか、渡辺は時々子供みたいになるから向井が自然と大人になるのか?
向井ーまたソファで寝よる。
晩ご飯の後片付けを済ませて、渡辺の元にくると、ソファで丸くなって眠ってる。
渡辺をそのままにして、今日行った海の写真の現像をすることにした。
暗室にいると、声が聞こえてくる。
渡辺ーこうじぃ〜どこぉ〜。
向井ー暗室におる。
渡辺ーコーヒー飲みたい。
向井ーちょっと待っといて。
渡辺ー早くね〜。
急いで作業を終わらせ、暗室から出る。
目の前の床に座って待っていた。
向井ーなに可愛いことしてんねん。
渡辺ーコーヒー。
向井ーあっち行くで。
渡辺ーん。
これだから、可愛いくて堪りません。
コーヒーを淹れゆっくり飲む。
明日も撮影だから、もうすぐ帰る。
向井はこの時が1番寂しい。
渡辺ー明日は来れないけど、明後日は来る。
向井ー撮影は?
渡辺ー終わったら来る。
向井ー無理したらあかんで?
渡辺ーん、大丈夫。
晩ご飯は焼き鳥だろう。
向井が焼いてくれる。
また家中が凄いことになる。
換気扇は業務用に替えた。
それでも匂いがして拭き掃除が大変なのに、向井は文句言わない。
撮影になると、痩せる渡辺が美味しく食べてくれるなら、掃除が大変でも作る。
向井ー焼き鳥やな?
渡辺ーうん!
向井ーそろそろ帰るか?
渡辺ーん。
軽くキスして渡辺は帰って行った。
向井は、もう寂しい。
渡辺は寂しいと思うことはないのだろうか?
寝室に行って、飾っているフレームを見つめる。
渡辺が向井を見る。
向井ー寂しいのんは俺だけか?
答えてくれないフレームたち。
向井はフレームをそっと撫でる。
まるで、そこに渡辺がいるように。
今頃、家に着いたかな?
電話してくれたら嬉しいけれど。
そう思っていると電話が鳴る。
向井ーはい。
目黒ー翔太くんから今電話あったよ。
向井ーなんて?
目黒ー寂しいって。
向井ー何で、めめに電話するん?
目黒ーさぁ?
向井ー寂しいのは俺の方や。
目黒ー電話してやりなよ?
向井ーん、そうする。
向井が電話すると、まだ一緒にいたかったのに「帰るか?」と言われる。やだって言って困らせるのは嫌。だから帰るけど、もっとギリギリまで一緒にいたい。
そう話す渡辺の携帯からサイレンの音が聞こえる。向井の家からもサイレンの音が聞こえる。
向井ー翔太くん、今どこ?
渡辺ーお前のマンションの入り口。
向井ーすぐ迎えに行くから、待っといて!
渡辺ーん。
向井は急いでマンションの入り口まで来た。
植え込みに紛れてしゃがんでいる渡辺を見つける。
向井ー翔太くん!
渡辺ー康二。
向井ー早よ家入ろ?
渡辺ーいいの?
向井ー当たり前やん。
渡辺を連れて戻ってきた。
玄関で抱きしめる。
向井ー何であんなとこに、おったん?
渡辺ー帰りたくなくて。
向井ーアホやなぁ、家出る前に言わな。
渡辺ーまだいていい?
向井ーおってほしい。
渡辺ーこうじぃ〜。
コメント
2件
なんだこの2人⁇可愛いぞ😍