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夜明けが近づく市川市。
行徳橋のたもとに集まった山科、日下部、高木、そしてメイリン。
だが、その前には黒川博士の手下たちが待ち構えていた。
「これ以上、君を自由にさせるわけにはいかない」
博士の手下が銃を構える。
メイリンは静かに立ち上がり、周囲を見渡した。
「私は、ただ生きたいだけ――」
その時、スマートフォンで撮影していた市民たちの映像がネットに瞬く間に拡散され始めた。
“白い影”の正体が、動物園の秘密の実験体だったことが一気に公に。
メディアが騒ぎ立て、動物園と博士の研究は世間の批判にさらされる。
一方、メイリンは市川市の自然保護区に逃げ込み、そこでゆっくりと新しい生活を始めていた。
山科は彼女に言った。
「これからは、君が君らしく生きられるように、俺たちも手助けする」
メイリンは静かに微笑み、自由な未来へと歩き出した。
人間と動物、科学と倫理の狭間で揺れ動く物語。
メイリンの存在は、未来への問いかけでもあった。