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〜あらすじ〜
二人はまだ入院中。
病室や廊下でリハビリや小さなトラブルを笑いに変えながら過ごす日常。
点滴や病院食、ぎこちない歩行も、翔と一緒なら冒険に変わる。
恐怖や不安の中でも、二人は笑顔と支えを感じながら前を向く。
第八話 本編「微々たる爽快」
目覚めると、また病室の白い天井が視界いっぱいに広がっていた。
隣には翔がいつものようにベッドで座って、点滴の管を持ちながら足をぶらぶらさせている。
「おはよ、かもめん。よく眠れたか?」
「うん……でもなんか、夢の中でもリハビリやってた気がする」
目をこすりながらそう言うと、翔ちゃんがにやっと笑った。
「夢の中でも俺らギャグ担当
やん笑。次はベッドの上でドリフト決めようや」
「無理でしょ! 夢まで仕事増やさないでくれ!」
病院食の朝ごはんも、なかなかの試練だった。
おかゆをすするたびに、翔ちゃんがわざと「おおっと! そのおかゆ、重力無視して飛んだぞ!」と声を張り上げる。
俺は吹き出してむせる。看護師さんが慌ててナプキンを差し出してくれた。
その後、リハビリの時間。今日は廊下を歩く訓練だ。
歩行補助のバーを持って、一歩ずつ慎重に前に進む。
でも、足元の感覚がまだぎこちない。
「おい、かもめん、その足の出し方、忍者か何かの極意か?」
翔が笑いながら横でついてくる。
「違います! ただのリハビリ中です!」
廊下の角を曲がると、カートにぶつかりそうになり、思わずバーにしがみつく。
「うわっ! 危なっ!」
翔ちゃんが大げさに叫ぶ。
「忍者の極意が暴走しただけだよ!」
二人で笑いながら体勢を立て直す。
病室に戻ると、次はベッドでの体幹運動。
翔ちゃんと並んで座り、足を上げたり腕を伸ばしたりする。
「うおっ、俺の足が床に吸い寄せられる……」
「吸い寄せられてるんじゃなくて、筋力不足なだけ!」
二人でまた笑う。看護師さんが苦笑しながらも見守ってくれている。
昼食後、少し休む時間。翔ちゃんが小声で囁いた。
「なあ、かもめん。こうして同じ病室で過ごせるだけで、俺、めっちゃ幸せやわ」
「うん、俺もだよ……翔ちゃんが隣にいると、頑張れる」
笑いながらも、心の奥にじんわり温かいものが広がる。
夜になってカーテンを閉め、二人でベッドに座る。
点滴のチューブに触れながら、互いの手を握る。
怖いことも、不安なこともあるけれど、翔と一緒なら笑いながら乗り越えられる。
──こんな病院生活でも、小さな日常は、俺たちにとって最高の冒険になっていた。
終わりですわよん
あの…見てくれた方やいいね押してくれた方、本当にありがとうございます。
でも…でもさ、コメント数ゼロなの悲しいわよ〜オロロ
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